3月の新刊:ヴァルター・ベンヤミンの墓標《叢書 人類学の転回》

2016年 3月 9日 コメントは受け付けていません。

Benjamin
ヴァルター・ベンヤミンの墓標
マイケル・タウシグ(著)
金子遊・井上里・水野友美子訳(訳)


判型:四六判上製
頁数:392頁
定価:3800円+税
ISBN:978−4−8010−0160−2 0010 3月25日発売!
装幀者:宗利淳一


内容紹介:
《叢書 人類学の転回》第3回配本
21世紀の文化人類学界に強烈なインパクトを与えた人類学者であり、現代における最も重要な「移動するエッセイスト」でもある著者の初の邦訳がついに刊行!

ゴンゾー人類学者による、ビートニク小説のようにも読める民族誌的試論集

ベンヤミンが没したフランスと国境を接するスペインの町ポルトボウについてのエッセイにはじまり、コロンビアの農民詩、悪魔との契約、〈海〉が消えていったいきさつ、シャーマンの身体の特質、宗教や道徳上の侵犯、ニューヨーク市警察の横暴、〈花〉と〈暴力〉との関係、について刺激的に語る。


目次:

著者ノート
第一章 ヴァルター・ベンヤミンの墓標――非宗教的な啓示
第二章 アメリカの構築
第三章 太陽は求めず与える
第四章 浜辺(ファンタジー)
第五章 直感性と信仰と懐疑――もうひとつの呪術論
第六章 侵犯
第七章 NYPDブルース
第八章 花言葉


著者・訳者紹介:
マイケル・タウシグ(Michael Taussig) 1940年、オーストラリアのシドニーに生まれる。南米のコロンビアやベネズエラのアマゾン地域を専門とする文化人類学者。現在、コロンビア大学教授。主な著書に『ラテンアメリカの悪魔と商品の物神崇拝』(未訳、1980)、『シャーマニズム、植民地主義、ワイルドマン』(未訳、1986)、『模倣と他者性』(井村俊義訳、水声社近刊、1993)などがある。

金子遊(かねこゆう) 1974年、埼玉県で生まれる。映像作家、批評家、民族誌学者。現在、慶應義塾大学環境情報学部ほか非常勤講師。「弧状の島々 ソクーロフとネフスキー」で三田文学新人賞(評論部門)受賞。著書に『辺境のフォークロア』(河出書房新社、2015)、編著に『吉本隆明論集』(アーツアンドクラフツ、2013)、『国境を超える現代ヨーロッパ映画250 移民・辺境・マイノリティ』(河出書房新社、2015)などがある。
井上里(いのうえさと) 1986年、宮崎県に生まれる。早稲田大学第一文学部総合人文学科卒業。現在、法政大学社会学部非常勤講師。専攻、アメリカ文学。主な訳書に、ジョアンナ・ラコフ『サリンジャーと過ごした日々』(柏書房、2015)などがある。
水野友美子(みずのゆみこ) 1983年、富山県に生まれる。ロンドン大学ゴールスミス・カレッジ・メディア&コミュニケーション学部修士課程、一橋大学大学院総合社会科学専攻人間行動研究科修士課程修了。専攻、アートの人類学・映画学。共訳書に、ニコラス・キャンピオン『世界史と西洋占星術』(柏書房、2012)などがある。

関連書
マリリン・ストラザーン 大杉高司・浜田明範・田口陽子・丹羽充・里見龍樹訳『部分的つながり』3000円+税
エドゥアルド・ヴィヴェイロス・デ・カストロ 近藤宏・里見龍樹訳『インディオの気まぐれな魂』 2500円+税
アルフォンソ・リンギス 小林徹訳『変形する身体』2800+税
ピエール・クラストル 渡辺公三訳『国家に抗する社会』 3500円+税

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