11月新刊:アナトールの墓のために
2015年 11月 20日
アナトールの墓のために
ステファヌ・マラルメ+ジャン=ピエール・リシャール(著)
原大地(訳)
判型:四六判上製
頁数:288頁
定価:3000円+税
ISBN:978−4−8010−0138−1 C0098 好評発売中!
内容紹介:
「ユゴーは幸福にも娘の死について語ることができた。
私にはそれができない」
病により八歳で夭折したアナトール。息子の死に衝撃を受けたマラルメは、千々に引き裂かれる思いを書き遺した……。
作品としてまとめられることのなく、またその存在が長らく知られることもなかったそのテクストと、文芸批評の泰斗リシャールの、魂をゆさぶる小論による双頭の書。
目次:
前書き ジャン=ピエール・リシャール
ステファヌ・マラルメとその息子アナトール ジャン=ピエール・リシャール
第一章 我々はアナトール・マラルメについて何を知っているか
第二章 作品の計画・構造と形式
第三章 作品の計画・舞台と人物
第四章 作品の計画・思想と主題
第五章 本手稿の出版に関して
『アナトールの墓』のための覚書 ステファヌ・マラルメ
訳者あとがき
著者について:
ステファヌ・マラルメ(Stéphane Mallarmé) 1842年、パリ生まれ。1898年に没する。フランス象徴派を代表する詩人。教師として生計をたてながら、詩の可能性と不可能生を探究し、数々の詩作や批評を行った。主な著書に、『骰子一擲』(思潮社、1991)、『マラルメ全集』(全5巻、筑摩書房、1989―2010)などがある。
ジャン=ピエール・リシャール(Jean-Pierre Richard) 1922年、マルセイユ生まれ。作家、批評家。エコール・ノルマルに学び、アグレガシオン(教授資格)を取得。パリ第四大学ソルボンヌ校教授等を務めた。主な著書に『マラルメの想像的宇宙』(水声社、2004)、『フロベールにおけるフォルムの創造』(水声社、2013)などがある。
訳者について:
原大地(はらたいち) 1973年、東京生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科単位取得退学。パリ第4大学にて博士号取得。現在、慶應義塾大学商学部准教授。専攻、フランス語・フランス文学。著書に、 Lautréamont : vers l’autre (L’Harmattan, 2006)、『牧神の午後──マラルメを読もう』(慶應義塾大学教養研究センター選書、2011)、『マラルメ 不在の懐胎』(慶應義塾大学出版会、2014)などがある。
関連書:
マラルメの想像的宇宙 ジャン=ピエール・リシャール 9000円+税
ロラン・バルト 最後の風景 ジャン=ピエール・リシャール 2000円+税
フローベールにおけるフォルムの創造 ジャン=ピエール・リシャール 3000円+税
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マラルメ セイレーンの政治学 ジャック・ランシエール 2500円+税
マラルメの現在 大出敦編 6000円+税
マラルメ 書物と山高帽 立仙順朗 4000円+税
ステファヌ・マラルメ ギィ・ミショー 2800円+税
マラルメと音楽 絶対音楽から象徴主義へ 黒木朋興 7000円+税
世紀末の白い爆弾 ステファヌ・マラルメの書物と演劇、そして行動 中畑寛之 8000円+税
〈彼女〉という場所 永倉千夏子 12000円+税
『イジチュール』あるいは夜の詩学 佐々木滋子 7000円+税
祝祭としての文学 佐々木滋子 5000円+税