11月2015のアーカイヴ

11月新刊:アナトールの墓のために

2015年 11月 20日

アナトール書影
アナトールの墓のために
ステファヌ・マラルメ+ジャン=ピエール・リシャール(著)
原大地(訳)

判型:四六判上製
頁数:288頁
定価:3000円+税
ISBN:978−4−8010−0138−1 C0098 好評発売中!

内容紹介:
「ユゴーは幸福にも娘の死について語ることができた。
私にはそれができない」

病により八歳で夭折したアナトール。息子の死に衝撃を受けたマラルメは、千々に引き裂かれる思いを書き遺した……。
作品としてまとめられることのなく、またその存在が長らく知られることもなかったそのテクストと、文芸批評の泰斗リシャールの、魂をゆさぶる小論による双頭の書。

目次:
前書き ジャン=ピエール・リシャール
ステファヌ・マラルメとその息子アナトール ジャン=ピエール・リシャール
第一章 我々はアナトール・マラルメについて何を知っているか
第二章 作品の計画・構造と形式
第三章 作品の計画・舞台と人物
第四章 作品の計画・思想と主題
第五章 本手稿の出版に関して
『アナトールの墓』のための覚書 ステファヌ・マラルメ
訳者あとがき

著者について:
ステファヌ・マラルメ(Stéphane Mallarmé)  1842年、パリ生まれ。1898年に没する。フランス象徴派を代表する詩人。教師として生計をたてながら、詩の可能性と不可能生を探究し、数々の詩作や批評を行った。主な著書に、『骰子一擲』(思潮社、1991)、『マラルメ全集』(全5巻、筑摩書房、1989―2010)などがある。
ジャン=ピエール・リシャール(Jean-Pierre Richard)  1922年、マルセイユ生まれ。作家、批評家。エコール・ノルマルに学び、アグレガシオン(教授資格)を取得。パリ第四大学ソルボンヌ校教授等を務めた。主な著書に『マラルメの想像的宇宙』(水声社、2004)、『フロベールにおけるフォルムの創造』(水声社、2013)などがある。

訳者について:
原大地(はらたいち)  1973年、東京生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科単位取得退学。パリ第4大学にて博士号取得。現在、慶應義塾大学商学部准教授。専攻、フランス語・フランス文学。著書に、 Lautréamont : vers l’autre (L’Harmattan, 2006)、『牧神の午後──マラルメを読もう』(慶應義塾大学教養研究センター選書、2011)、『マラルメ 不在の懐胎』(慶應義塾大学出版会、2014)などがある。

関連書:
マラルメの想像的宇宙 ジャン=ピエール・リシャール 9000円+税
ロラン・バルト 最後の風景 ジャン=ピエール・リシャール 2000円+税
フローベールにおけるフォルムの創造 ジャン=ピエール・リシャール 3000円+税
*
マラルメ セイレーンの政治学 ジャック・ランシエール 2500円+税
マラルメの現在 大出敦編 6000円+税
マラルメ 書物と山高帽 立仙順朗 4000円+税
ステファヌ・マラルメ ギィ・ミショー 2800円+税
マラルメと音楽 絶対音楽から象徴主義へ 黒木朋興 7000円+税
世紀末の白い爆弾 ステファヌ・マラルメの書物と演劇、そして行動 中畑寛之 8000円+税
〈彼女〉という場所 永倉千夏子 12000円+税
『イジチュール』あるいは夜の詩学 佐々木滋子 7000円+税
祝祭としての文学 佐々木滋子 5000円+税

 

11月新刊:ミヒャエル・ハネケの映画術

2015年 11月 20日

ハネケ書影
ミヒャエル・ハネケの映画術——彼自身によるハネケ
ミヒャエル・ハネケ/ミシェル・スィユタ/フィリップ・ルイエ(著)
福島 勲(訳)

判型:A5判上製
頁数:432頁
定価:3800円+税
ISBN:978−4−8010−0139−8 C0074 好評発売中!
装幀者:宗利淳一

内容紹介:
生い立ちから最新作『愛、アムール』まで!
『ファニー・ゲーム』で物議を醸し、『愛、アムール』で新たな境地を拓いた鬼才ミヒャエル・ハネケ。カンヌ映画祭で栄誉あるパルム・ドールを二回にわたって受賞した、数少ない監督の一人であり、アウシュヴィッツ以降の芸術を追究しつづけるハネケの創作の秘密をあかす、貴重なインタビュー集。

本書刊行に合わせて、11月21日より東京のシアター・イメージフォーラムにて「ミヒャエル・ハネケの映画術」も開催されます。
日本初上映のハネケについてのドキュメンタリーを始めとして、『ファニーゲーム』『ピアニスト』などの代表作も上映されますので、皆様ぜひお運び下さい。


目次:
はじめに
第一章 青年時代——ラジオでのデビュー
第二章 演劇時代
第三章 『その後に……』、『粗大ごみ』、『湖へ通じる三本の道』
第四章 『レミングたち』第一部、第二部
第五章 『変奏』、『エドガー・アランは誰だったか?』、『フラウライン』
第六章 『ある殺人者のための追悼文』、『反乱』、『カフカの「城」』
第七章 『セブンス・コンチネント』、『ベニーズ・ビデオ』、『七十一フラグメンツ』
第八章 『キング・オブ・フィルム/巨匠たちの六十秒』、『ムーア人の頭』、『ファニーゲーム』、『ファニーゲームU.S.A.』
第九章 『コード・アンノウン』、『ピアニスト』
第十章 『タイム・オブ・ザ・ウルフ』、『隠された記憶』
第十一章 オペラ劇『ドン・ジョヴァンニ』——映画の教え
第十二章 『白いリボン』
第十三章 『愛、アムール』

フィルモグラフィー
文献一覧
図版一覧
謝辞
訳者あとがき

著者について:
ミヒャエル・ハネケ(Michael Haneke)  1942年生まれ。オーストリア出身の映画監督。舞台演出家からキャリアを始め、テレビ映画を経て、1989年に『セブンス・コンチネント』で劇場用映画デビュー。『ベニーズ・ビデオ』(1992)、『ファニーゲーム』(1997)といった問題作で映画界に衝撃を与え続け、『ピアニスト』(2001)ではカンヌ映画祭三冠に輝く。『白いリボン』(2009)と『愛、アムール』(2012年)では、カンヌ映画祭パルム・ドール連続受賞を果たす。
ミシェル・スィユタ(Michel Cieutat)  ストラスブール大学で長年教鞭をとるとともに、フランスの映画雑誌『ポジティフ』の批評家を務める。ハリウッド映画の表象分析や映画史を論じる。著書に『アメリカ映画の主要テーマ』(Les grands thèmes du cinéma américain, Editions du Cerf, 1988),『交差する視線――アルパチーノとデ・ニーロ』(Pacino, De Niro, Regards croisés, Editions Dreamland, 2001)等がある。
フィリップ・ルイエ(Philippe Rouyer)  映画史家・批評家。パリ第一大学で映画分析を講じる。『ポジティフ』誌の編集委員であり、テレビ(カナル・プラス)やラジオ(フランス・キュルチュール)でも映画番組を担当。著書に『映画入門』(Initiation au cinéma, Editions Edilig, 1990),『スプラッター映画 流血の美学』(Le cinéma gore : une esthétique du sang, Editions du Cerf, 1997)等がある。
訳者について:
福島勲(ふくしまいさお)  1970年、埼玉県生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。現在、北九州市立大学文学部准教授。専攻、フランス文学・思想。著書に、『バタイユと文学空間』(水声社、2011)、『トラウマと喪を語る文学』(共著、朝日出版社、2014)、『フランス文化読本』(共編著、丸善出版、2014)等がある。

 

リカルド・ピグリア『人工呼吸』刊行記念イベント

2015年 11月 17日

いま、アルゼンチン小説が熱い!!
アルルト、サエール、ピグリア [アルゼンチン・ナイト]

好評をいただいてる小社のラテンアメリカ文学シリーズ《フィクションのエル・ドラード》の最新刊、リカルド・ピグリア『人工呼吸』(大西亮訳)の刊行を記念して、トークイベントを行います。

同シリーズではじめて日本に紹介されたアルゼンチン作家、フアン・ホセ・サエール『孤児』(寺尾隆吉訳)や、日本ではおなじみのボルヘス、コルタサルといったアルゼンチン文学について、シリーズ監修者の寺尾隆吉先生、『人工呼吸』の訳者である大西亮先生、そして、独自のフィクション論で論壇の話題をさらった佐々木敦先生をお迎えし、アルゼンチン小説の読み方を語っていただきます。

参加を希望される方は、本屋B&Bのウェブサイトより直接お申し込み下さい。

場所:本屋 B&B  東京都世田谷区北沢2-12-4 2F
日時:2015年12月1日(火)
開場:19:30/開演:20:00/終了予定:22:00
参加費:1,500 円+1 drink order

講師:

大西亮(おおにし・まこと)
1969年、神奈川県生まれ。法政大学教授。専攻、ラテンアメリカ文学。訳書に、J・J・アルマル・マルセロ『連邦区マドリード』(水声社)、A・ビオイ=カサーレス『メモリアス ある幻想小説家のリアルな肖像』(現代企画室)などがある。

寺尾隆吉(てらお・りゅうきち)
1971年、愛知県生まれ。フェリス女学院大学教授。専攻、現代ラテンアメリカ文学。「フィクションのエルドラード」(水声社)の編者であり、本シリーズの訳書には、サエール『孤児』をはじめ、フエンテス『ガラスの国境』、コルタサル『八面体』、ドノソ『境界なき土地』などが ある。

佐々木敦(ささき・あつし)
1964年、愛知県生まれ。批評家。早稲田大学文学学術院教授。音楽レーベルHEADZ主宰。著書に『あなたは今、この文章を読んでいる。——パラフィクションの誕生』(慶応義塾大学出版会)、『即興の解体/懐胎』(青土社)、『未知との遭遇』(筑摩書房)、『批評時空間』(新潮社)などがある。

 

11月の新刊:インディオの気まぐれな魂《叢書 人類学の転回》

2015年 11月 6日

インディオカバー
インディオの気まぐれな魂
エドゥアルド・ヴィヴェイロス・デ・カストロ(著)
近藤宏・里見龍樹(訳)

判型:四六判上製
頁数:212頁
定価:2500円+税
ISBN:978−4−8010−0136−7 0010 好評発売中!
装幀者:宗利淳一


★「叢書 人類学の転回」の内容見本PDFはこちらから
http://www.suiseisha.net/_sys/wp/wp-content/uploads/2015/11/人類学の転回_内容見本.pdf


内容紹介:
宣教師と食人者たちの出遭い――

「人類学の存在論的転回」を主導する著者の初期の代表作。16世紀、ブラジル沿岸部に住んでいたインディオ・トゥピナンバは、当時のイエズス会宣教師たちには御しがたく、耐えがたい民であった。彼らが見せる「気まぐれさ(インコンスタンシア)」ゆえに……。宣教師たちによって残されたテクストを丹念に読みながら、彼らとはまったく異なる方法で、インディオ・トゥピナンバの社会哲学や〈存在論〉を鋭く読み解く。

目次:

一六世紀ブラジルにおける不信仰の問題
宗教体系としての文化
地獄と栄光について
楽園にある区分
信仰の困難について

トゥピナンバはいかにして戦争に負けた/戦争を失ったか
時間を語る
古い法
記憶の汁
強情な食人者たち
気まぐれさをたたえて

原註
訳註
参考文献

訳者解説

著者・訳者紹介:
エドゥアルド・ヴィヴェイロス・デ・カストロ(Eduardo Viveiros de Castro)  1951年、ブラジル・リオデジャネイロに生まれる。リオデジャネイロ連邦大学ブラジル国立博物館教授。文化人類学者、民族誌学者。アマゾン地域の先住民研究を専門とする。主な著書に Araweté: os deuses canibais. (Jorge Zahar Editor / Anpocs, 1986), ☆A inconstância da alma selvagem☆. (Cosac Naify, 2002)などがある。

近藤宏(こんどうひろし)  1982年、静岡県に生まれる。立命館大学大学院先端総合学術研究科一貫制博士課程修了。博士(学術)。現在、国立民族学博物館外来研究員、立命館大学非常勤講師。専攻、文化人類学・南米低地民族誌。主な論文に、「アポリアを生み出す自主管理」(『体制の歴史』天田城介他編、洛北出版、2013年)、主な翻訳に、クロード・レヴィ=ストロース「親族研究の未来」(『思想』2008年第12号)などがある。
里見龍樹(さとみりゅうじゅ)  1980年、東京都に生まれる。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。博士(学術)。現在、日本学術振興会特別研究員。専攻、文化人類学・メラネシア民族誌。主な論文に、「身体の産出、概念の延長――マリリン・ストラザーンにおけるメラネシア、民族誌、新生殖技術をめぐって」(『思想』2013年第2号、久保明教との共著)、「人類学/民族誌の『自然』への転回――メラネシアからの素描」(『現代思想』2014年1月号)などがある。

関連書
マリリン・ストラザーン 大杉高司・浜田明範・田口陽子・丹羽充・里見龍樹訳『部分的つながり』3000円+税
ピエール・クラストル 渡辺公三訳『国家に抗する社会』3500円+税

 

11月の新刊:部分的つながり《叢書 人類学の転回》

2015年 11月 6日

部分的カバー
部分的つながり
マリリン・ストラザーン(著)
大杉高司・浜田明範・田口陽子・丹羽充・里見龍樹(訳)

判型:四六判上製
頁数:349頁
定価:3000円+税
ISBN:978−4−8010−0135−0 0010 好評発売中!
装幀者:宗利淳一


★「叢書 人類学の転回」の内容見本PDFはこちらから
http://www.suiseisha.net/_sys/wp/wp-content/uploads/2015/11/人類学の転回_内容見本.pdf


内容紹介:
現代人類学の最高の精華――

今日もっとも大きな影響力をもつ人類学者の理論的主著。イニシエーション儀礼、カヌー、笛、小屋、仮面、編み袋、樹木、ヤム畑などメラネシアの日常に溢れるさまざまな事例や事物と、サイボーグに満ちた私たちの世界との「部分的つながり」を精緻な理論によって見いだし、現代人が自明視する人間・事物・自然の対立に激しい揺さぶりをかける。

目次:

人類学を書く
部分的つながり(新版への序文)
謝辞

Ⅰ 人類学を書く
1 喚起としての民族誌
2 複雑な社会、不完全な知識
1 フェミニズム批評
2 侵入と比較

Ⅱ 部分的つながり
1 木と笛は満ちみちて
2 中心と周辺
1 歴史批評
2 人工器官的な(プラスセティック)拡張

原註
訳註
参照文献
固有名詞索引

『部分的つながり』というサイボーグ――部分的な訳者あとがき

著者・訳者紹介:
マリリン・ストラザーン(Marilyn Strathern)  ケンブリッジ大学名誉教授。社会人類学者。マンチェスター大学教授、ケンブリッジ大学ウィリアム・ワイズ社会人類学教授、同大学ガートン・カレッジのミストレスを歴任。主な研究分野はパプアニューギニア研究、英国新生殖医療研究。主著に『贈与のジェンダー』(1988)、『部分的つながり』(1991)、『アフター・ネイチャー』(1992)、『所有物、素材、効果』(1999)など。

大杉高司(おおすぎたかし)  一橋大学大学院教授(文化人類学・カリブ海地域研究)。近著に、「キューバ革命の『近代』――『恥ずかしがらない唯物論』からの眺め」『国立民族学博物館研究報告』35(2)、「『キューバ革命の緑化』とマリノフスキーの子供たち――持続可能エコロジー農業の実験から」『一橋社会科学』第7巻別冊、など。
浜田明範(はまだあきのり)  国立民族学博物館機関研究員(医療人類学)。主な著書に、『薬剤と健康保険の人類学』(風響社、2015)、論文に、「書き換えの干渉――文脈作成としての政策、適応、ミステリ」『一橋社会科学』第7巻別冊、など。
田口陽子(たぐちようこ)  日本学術振興会特別研究員PD(文化人類学・南アジア研究)。主な論文に、Civic Sense and Cleanliness: Pedagogy and Aesthetics in Middle-Class Mumbai Activism. Contemporary South Asia 21 (2); Cosmopolitanism and the Morality of Business among Navi Mumbai Merchants. South Asia Research, 32 (3) など。
丹羽充(にわみつる)  一橋大学大学院博士後期課程(文化人類学・ネパール地域研究)。主な論文に、Deepening and spreading suspicion: On the accusation of ‘cunning’ observed among Protestants in the Kathmandu Valley. European Bulletin of Himalayan Research. 45、「ネパールのプロテスタントの『信仰』における『信頼』と『行為』」『文化人類学』77(1)、など。
里見龍樹(さとみりゅうじゅ)  日本学術振興会特別研究員PD(文化人類学・メラネシア民族誌)。主な論文に、「人類学/民族誌の『自然』への転回――メラネシアからの素描」『現代思想』42(1)、 「身体の産出、概念の延長――マリリン・ストラザーンにおけるメラネシア、民族誌、新生殖技術をめぐって」『思想』1066(久保明教との共著)など。

関連書
エドゥアルド・ヴィヴェイロス・デ・カストロ 近藤宏・里見龍樹訳『インディオの気まぐれな魂』2500円+税
ピエール・クラストル 渡辺公三訳『国家に抗する社会』3500円+税

 

11月新刊:『フランケンシュタイン』とヘルメス思想──自然魔術・崇高・ゴシック

2015年 11月 2日

フランケンシュタイン書影
『フランケンシュタイン』とヘルメス思想 自然魔術・崇高・ゴシック
田中千惠子(著)

判型:A5判上製
頁数:360頁
定価:4000円+税
ISBN:978−4−8010−0128-2 C0070 好評発売中!
装幀者:羽良多平吉

内容紹介:

不可能性への挑戦という人間の根源的欲求とその衝動のありかを,ゴシック小説の傑作『フランケンシュタイン』に探る。メアリー・シェリーはなぜ19世紀に〈自然魔術〉を再登場させたのか? 錬金術・魔術,科学,自然の崇高,二重の生,ゴシックなどの主題をめぐり,ヘルメス思想を淵源とするさまざま学や思想の観点から,現代エソテリシズム研究文献,文学批評を渉猟しつつ、『フランケンシュタイン』を読み解き,ロマン主義的な科学と思想の未踏の領野を照らしだす分野横断的研究。

目次:
序論 『フランケンシュタイン』とヘルメス主義の伝統 Introduction: Frankenstein and the Hermetic Tradition
第1章 エソテリシズムとロマン主義 1 Western Esotericism and Romanticism
第1節 序 Introduction
第2節 西洋エソテリシズム Western Esotericism
第3節 ヘルメス思想 The Hermetica and the Hermetic Tradition
第4節 イギリス・ロマン主義とエソテリシズム English Romanticism and Esoteric Currents
第5節 結語 Conclusion

第2章 生命の創造──錬金術・アグリッパの自然魔術・ヘルメス思想
2 The Hermetic Creation of Life: Victor’s Early Alchemical Ambitions and Agrippa’s Natural Magic
第1節 序 Introduction
第2節 錬金術と化学 Alchemy and Chemistry
第3節 インゴルシュタット Ingolstadt
第4節 生命創造とヘルメス思想 Victor’s Creation of Life and the Hermetic Creation of Gods
第5節 自然魔術 Natural Magic
第6節 結語 Conclusion

第3章 科学と魔術 3 Science and Magic
第1節  序 Introduction
第2節 自然哲学 Natural Philosophy
第3節 磁気 Magnetism
第4節 電気 Electricity
第5節 存在の火花──磁気・電気・プネウマ “A Spark of Being” and Pneuma
第6節 魔術と子供時代 Victor’s Magical Mentality
第7節 結語 Conclusion

第4章 崇高・神秘主義・二重の生 4 Sublimity, Mysticism, “A Double Existence”
第1節 序 Introduction
第2節 情熱 Romantic Passion
第3節 崇高と神秘主義 Hermetic Mysticism and the Sublime
第4節 二重の生 The “Double Existence” of the Dæmon and Victor
第5節 聖なる狂気・魂の高揚・非理性 Divine Frenzy, Enthusiasm, the Irrational
第6節 クラーヴァルとヴィクター Henry Clerval and Victor Frankenstein
第7節 夜、暗黒、霊 Night, Darkness, Spirits
第8節 結語 Conclusion

第5章 ゴシックとエソテリシズム 5 Gothicism and Esotericism
第1節 序 Introduction
第2節 作品のゴシック性 The Gothic in Frankenstein
第3節 『聖アーヴィン─薔薇十字主義者の物語』
St. Irvyne; or, The Rosicrucian: A Romance by Percy Bysshe Shelley
第4節 結語 Conclusion

第6章 氷と火─ヘルメス思想における自然と想像力 6 Ice and Fire: Nature and Imagination in the Hermetic Worldview
第1節 序 Introduction
第2節 自然に内在する霊的な存在 Dæmons and Spirits in Nature
第3節 生動する宇宙 The Active Universe
第4節 『フランケンシュタイン』の自然とヘルメス思想
Mary Shelley’s View of Nature and the Hermetic View of Nature
第5節 ヘルメス思想と想像力 The Hermetic Imagination in Frankenstein
第6節 氷と火 Ice and Fire
第7節 結語 Conclusion

結論 魔術的〈知〉を求めて──作品におけるヘルメス思想
Conclusion: The Search for Hermetic Wisdom in Frankenstein
あとがき Afterword
註 Notes
文献目録 Bibliography
索引 Index

著者について:
田中千惠子(たなか ちえこ)
1957年、兵庫県に生まれる。首都大学東京大学院人文科学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。イギリス・ロマン主義、文学におけるエソテリシズム思想を主に研究。主要論文に、‘‘Frankenstein and Hermetism’’ (『イギリス・ロマン派研究』33号[イギリス・ロマン派学会、2009年])、「メアリ・シェリー、孤独な魂の飛翔──The Fields of Fancy におけるプラトン主義的探求」(『イギリス・ロマンティシズムの光と影』(共著)[音羽書房鶴見書店、2011年])などがある。


*『「フランケンシュタイン」とヘルメス思想』正誤表

以下の誤りがございました。謹んでお詫びし、訂正いたします。
・本文 52頁 4行目 ポリドリらが読みあげたとバイロンが示している(誤)→ポリドリらがディオダティ荘で読みあげた(正)
・本文 234頁 9行目 シノッティ(誤)→ジノッティ(正)
・あとがき 291頁 8行目 山口昌男(誤)→林達夫(正)

 

10月の新刊:1914

2015年 11月 2日

1914 書影
1914
ジャン・エシュノーズ(著)
内藤伸夫(訳)

判型:四六判上製
頁数:144頁
定価+税:2000円+税
ISBN:978-4-8010-0127-5 C0097 好評発売中!
装幀者:宗利淳一


著者/訳者紹介:
ジャン・エシュノーズ(Jean Echenoz)  1947年、南フランスのオランジュに生まれる。ソルボンヌ大学臨床心理学第3課程修了。小説家。1979年に『グリニッジ子午線』でフェネオン賞、1983年に『チェロキー』(白水社、1983年)でメディシス賞、1999年に『ぼくは行くよ』(集英社、1999年)でゴンクール賞を受賞。そのほかの著書に、『ラヴェル』(みすず書房、2006年)、『稲妻』(近代文芸社、2013年)などがある。

内藤伸夫(ないとうのぶお)  1954年、和歌山市に生まれる。東京大学文学部仏文科卒。書店経営。主な訳書に、ベルナール・オリヴィエ『ロング・マルシュ』(共訳、藤原書店、2013年)、ジャン・エシュノーズ『稲妻』(近代文芸社、2013年)などがある。


内容紹介:
1914年夏、若者は戦地へ赴いた。
「せいぜい2週間で片がつくさ」そういって男たちは戦場に、女たちは留守を頼まれたのだが……端正な構成のなかに余白を残し、緊密にして軽妙な文体とアイロニーを併せ持つ作家が、フランスの片田舎を舞台に〈第一次大戦〉下の人々を描く。

関連書:
《フィクションの楽しみ》
あなたがこの辺りで迷わないように パトリック・モディアノ/余田安広訳 2000円
地平線 パトリック・モディアノ/小谷奈津子訳 2000円
家族手帳 パトリック・モディアノ/安永愛訳 2500円
八月の日曜日 パトリック・モディアノ/堀江敏幸訳 2200円
わたしは灯台守 エリック・ファーユ/松田浩則訳 2500円
秘められた生 パスカル・キニャール/小川美登里訳 4800円

 

10月の新刊: 祭りばやしのなかで—評伝 高橋秀

2015年 11月 2日

祭り
祭りばやしのなかで―—評伝 高橋秀
谷藤史彦(著)

判型:A5判上製
頁数:242頁+別丁カラー16頁
定価:3800円+税
ISBN978-4-8010-0132-9 C0070 好評発売中!
装幀:齋藤久美子

高橋秀さんの絵もオブジェも、一言で云えば「エロス」に尽きる。
まろやかな線もきびしい直線も、生命の原点である男と女のエロスを象徴している。——瀬戸内寂聴

内容紹介:
1961年安井賞受賞後、イタリアにわたり30余年ローマでフォンタナの影響をうけ、絵画、版画、立体等幅広く美術活動をつづけ、独自の線とフォルムで「エロスの画家」と称される。その後、日本にもどり琳派の伝統美を継承し、新たな現代絵画を創作しつづける美術家の軌跡をたどる。

目次
はじめに
第1章 芸術と社会を考える
 Ⅰ 芸術と社会の関わり
 Ⅱ 若者を育てる
第2章 画家になる
 Ⅰ 祭の準備
 Ⅱ 画家になるまで
 Ⅲ 最初の評価
 Ⅳ 安井賞を受賞する
第3章 イタリアで考えたこと
 Ⅰ 空白の1年間
 Ⅱ 新しい空間を求めて
 Ⅲ エロティシズムの芽生え
 Ⅳ 建築空間への挑戦
第4章 エロスの画家の誕生
 Ⅰ エロスの画家
 Ⅱ 愛と生の造形表現
 Ⅲ イタリアでの生活
第5章 日本への回帰
 Ⅰ 大型化するエロスの絵画
 Ⅱ 日本への回帰

図版一覧
図版出典
あとがき

著者について
谷藤史彦(たにふじふみひこ) 1955年,岩手県に生まれる。早稲田大学第二文学部卒業。京都大学大学院にて博士(人間・環境学)を取得。現在,ふくやま美術館学芸課長,広島市立大学大学院非常勤講師。主な展覧会企画に「アフロ ブッリ フォンタナ」,「フランク・ロイド・ライトと武田五一」,「マッキアイオーリ」,「キネティック・アート」,「ピカソ展 誰でもわかる天才の名画」などがある。主な論文・著書に「ルチオ・フォンタナとイタリア20世紀美術」(博士論文),『20世紀の美術と思想』(共著,美術出版社,2002),『関西現代版画事情』(共著,美学出版,2007),『高松次郎を読む』(共著,水声社,2014)などがある。
 
関連書 
高松次郎を読む 真武真喜子+神山亮子+沢山遼+野田吉郎+森啓輔編 
4000円+税



 

10月新刊:偽りの愛人《バルザック愛の狂気・夢魔小説選集》全5巻刊行開始!

2015年 11月 2日

バルザック書影
バルザック愛の葛藤・夢魔小説選集1  
偽りの愛人  
私市保彦・加藤尚宏・澤田肇・博多かおる(訳)

判型:四六判上製
頁数:352頁
定価:3000円+税
ISBN:978−4−8010−0141−1 C0397 好評発売中



十九世紀前半のフランスにおける人間の情念と社会の裏面のすべてを描きだそうとした、百科全書的な巨人バルザック。その喜びと悲哀と苦悩をふくめ、恋愛のあらゆる局面を描きだした作品を編んだ新シリーズ(全5巻)が始まります。

内容紹介:
戦友であり、命の恩人であるラジンスキ伯爵に仕えるタデ・パス。互いに好意を抱くことを恐れ、伯爵夫人を遠ざけるため、サーカスの女芸人マラガに恋をしているとでっちあげるが……。
表題作を始め、愛と結婚によって狂わされていく女の悲劇を描いた「二重の家庭」「ソーの舞踏会」「捨てられた女」の四篇。

目次:
ソーの舞踏会
二重の家庭
偽りの愛人
捨てられた女
愛の裏切りと悲哀 私市保彦

訳者について:
私市保彦(きさいちやすひこ)  1933年、東京に生まれる。東京大学卒業、同大学大学院修士課程修了。武蔵大学名誉教授。専攻、フランス文学。主な著書に、『ネモ船長と青ひげ』(晶文社、1976)、『幻想物語の文法』(晶文社/ちくま学芸文庫、1997)、『名編集者エッツェルと巨匠たち』(新曜社、2007)などがある。
加藤尚宏(かとうなおひろ)  1935年、東京に生まれる。早稲田大学卒業、同大学大学院博士課程修了。早稲田大学名誉教授。専攻、フランス文学。主な著書に、『バルザック 生命と愛の葛藤』(せりか書房、2005)、訳書に、オーウェン『黒い玉』(1993)、バルザック『村の司祭』(1975、ともに東京創元社)などがある。
澤田肇(さわだはじめ) 1952年、北海道に生まれる。上智大学卒業、パリ第3新ソルボンヌ大学大学院博士課程修了(文学博士)。現在、上智大学文学部教授。専攻、フランス文学。主な著書に、『フランス・オペラの魅惑』(上智大学出版、2013)、『パリという首都風景の誕生 フランス大革命期から両大戦間まで』(上智大学出版、2014)などがある。
博多かおる(はかたかおる)  1970年、東京に生まれる。東京大学卒業、同大学大学院およびパリ第7大学博士課程修了。現在、東京外国語大学大学院准教授。専攻、フランス文学。主な著書に、『バルザック生誕200年記念論文集』(駿河台出版社、1999、共著)、『テクストの生理学』(朝日出版社、2008、共著)などがある。



*PDF版はこちら→バルザック愛の狂気パンフ

*内容見本は全国の書店にて配布中です。小社へ直接ご請求いただく場合は、郵便切手82円分を同封の上、【〒112-0002 東京都文京区小石川2-10-1 水声社営業部・小島信夫係】までお願いいたします。
【次回配本】
⑤三十女 
 


関連書:
バルザック幻想・怪奇小説選集 《全五巻》 編集=私市保彦+加藤尚宏 
1、百歳の人—魔術師  私市保彦訳 3000円
2、アネットと罪人  私市保彦監訳 澤田肇・片桐祐訳 3500円
3、呪われた子他 私市保彦・加藤尚宏・芳川泰久・澤田肇・片桐祐・奥田恭士訳 3500円
4、ユルシュール・ミルエ 加藤尚宏訳 3000円
5、動物寓話集他 私市保彦・大下祥枝訳 3000円

バルザック芸術/狂気小説選集 《全四巻》 責任編集=私市保彦・加藤尚宏・芳川泰久
1、知られざる傑作 他 【絵画と狂気】篇 私市保彦・芳川泰久・澤田肇・片桐祐・奥田恭士・佐野栄一訳 3000円
2、ガンバラ 他 【音楽と狂気】篇 私市保彦・加藤尚宏・博多かおる・大下祥枝訳 3000円
3、田舎のミューズ 他 【文学と狂気】篇 加藤尚宏・芳川泰久訳 3500円
4、絶対の探求 他 【科学と狂気】篇 私市保彦訳 3500円


神秘の書 私市保彦・加藤尚宏・芳川泰久・大須賀沙織訳 A5判クロス装クロス函入 8000円

 

10月の新刊:〈生表象〉の近代――自伝・フィクション・学知

2015年 11月 2日

ピクチャ 1
〈生表象〉の近代――自伝・フィクション・学知
森本淳生(編)

判型:A5判上製 
頁数:496頁
定価:7500円+税
ISBN:978-4-8010-0133-6  C 0090 好評発売中!
装丁:西山孝司


〈生〉の無秩序な増殖に対峙する近代の諸制度――

文学・思想・芸術を構成する様々なジャンルやメディア、学知、学校教育といった近代固有の制度のなかで、人間の〈生〉はいかに媒介され表象されるのか? 自伝的エクリチュールと主体の問題から、権力を内包する社会制度と個人の交錯、そしてフィクションをも用いて表現される不定形な〈生〉を分析することにより、〈近代=モデルニテ〉を横断的に再考する壮大な試み。

「近代における〈生表象〉とは、さまざまな記録媒体が発達するなかでアナーキーに増殖してきた断片的な生の痕跡と、それをさまざまに理解し、規制し、管理しようとする諸制度とが交錯する場である。こうした生表象システムを、文学・思想・芸術の様々なジャンル、作文・日記教育、種々の学問制度についての考察を通して横断的に分析するとき、われわれを現在なお規定している〈近代〉=モデルニテの内実についての新しい視野が得られるのではないだろうか。」(「序」より)



[目次]

序 〈生表象〉とは何か?(森本淳生)

第一部 近代における〈生表象〉の変容

Ⅰ西洋
第一章 戯れ言をまじめに読む――エラスムス『痴愚神礼讃』と古代模擬弁論の伝統(堀尾耕一)
第二章 自伝誕生をめぐる神話――ルソー『告白』受容の一側面(桑瀬章二郎)
第三章 表象の失調へと注がれる眼差し――スタンダールと鏡の経験(片岡大右)
第四章 自伝と過去の現前――レチフ・ド・ラ・ブルトンヌからネルヴァルへ(辻川慶子)
第五章 ジェラール・ド・ネルヴァルの『オーレリア』あるいは書物と人生――「ロマン主義の百足」(ジャン=ニコラ・イルーズ/辻川慶子訳)

Ⅱ日本
第六章 「師」の表象――本居宣長の場合(田中康二)
第七章 歌舞伎役者五代目市川団十郎の引退(廣瀬千紗子)

第二部 教育・額値・帰属性

Ⅰ〈生表象〉と教育制度――日記、作文、手記
第八章 書かされる「私」――作文・日記、そして自伝(安田敏朗)
第九章 「花咲く乙女たち」の作文教育(中野知律)
第十章 「証言の時代」の幕開け――第一次世界大戦戦争文学をめぐって(久保昭博)

Ⅱ〈生表象〉と近代的学知の生成
第十一章  オートフィクションとしての理論――フロイトのケース(立木康介)
第十二章  ライフヒストリー・レポートの無謀と野望――柳田民俗学を「追体験」する(菊地暁)

Ⅲ〈生表象〉の主体と帰属性
第十三章  「戦争詩」から「自伝/オートフィクション」へ――〈生表象〉の帰属と文学性の問題について(吉澤英樹)
第十四章  植民地において〈私〉を語ること、〈私たち〉を語ること――エメ・セゼールからマリーズ・コンデへ(尾崎文太)
第十五章  「女」の自己表象――応答性・被読性と田村俊子「女作者」(飯田祐子)
第十六章  「文学」の拒絶、あるいは不可視の「文学」(坂井洋史)

第三部 自伝とフィクション

第十七章  『わが秘密の生涯』を読む――性をめぐる自伝とフィクション(大浦康介)
第十八章  トーマス・マンの自己表象とモデルネ――『魔の山』を中心に(尾方一郎)
第十九章  ジャン=ポール・サルトル―――生とフィクション(ジル・フィリップ/森本淳生訳)
第二十章  「追憶の計画」――谷崎潤一郎とジョルジュ・ペレックの〈自己〉構築における記憶とフィクション(エステル・フィゴン)
第二十一章 オートフィクションと写真――〈本物〉とは異なる価値観の形成に向けて(塚本昌則)
第二十二章 北京の日曜日――クリス・マルケルからミシェル・レリスに(千葉文夫)

終章 〈文人〉の集合的(自)伝記を書くとはいかなることか?(ウィリアム・マルクス/森本淳生訳)

人名索引
編者あとがき


[編者について]
森本淳生(もりもとあつお) 1970年、東京都生まれ。一橋大学大学院准教授(フランス文学)。著書に、Paul Valéry. L’imaginaire et la genèse du sujet. De la psychologie à la poïétique(Lettres Modernes Minard, 2009)、『小林秀雄の論理――美と戦争』(人文書院、2002年)、訳書に、J・ランシエール『マラルメ セイレーンの政治学』(共訳、水声社、2014年)などがある。