3月2020のアーカイヴ

4月の新刊:反政治機械——レソトにおける「開発」・脱政治化・官僚支配

2020年 3月 28日

スクリーンショット 2020-03-24 16.13.52反政治機械
レソトにおける「開発」・脱政治化・官僚支配
《人類学の転回》
ジェームズ・ファーガソン(著)
石原美奈子+松浦由美子+吉田早悠里(訳)

判型:四六判上製
頁数:464頁
定価:5000円+税
ISBN:978-4-8010-0451-1 C0010
装幀:宗利淳一
4月上旬発売予定!

統治技術の生体解剖へ
技術的支援に見せかけて、国家機構を拡張する装置――《開発》。フーコーの生–政治の議論に立脚しながら、アフリカ南部レソトで実施された農村開発プロジェクトの生成過程を系譜学的に描き出し、失敗によって稼働し続けるその不可視の効果を綿密なフィールドワークから明らかにした「開発の人類学」の古典的名著。
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3月の新刊:ピランデッロ 秘密の素顔

2020年 3月 28日

ピランデッロ_書影ピランデッロ 秘密の素顔
フェデリーコ・ヴィットーレ・ナルデッリ(著)
斎藤泰弘(訳)

判型:A5判上製
頁数:320頁
定価:4000円+税
ISBN:978-4-8010-0480-1 C0098
装幀:宗利淳一
3月上旬発売予定!

《作者をさがす六人の登場人物》の背景
20 世紀前半のイタリアを代表する小説家,劇作家として名高いピランデッロがファシズム政権を避けて《自主亡命》中のパリに,出版したダヌンツィオ伝が当人の逆鱗にふれて警察に押収され,同じくパリに亡命して来た著者が,3カ月にわたるインタビューをもとに書き上げた半ばピランデッロの自伝とも言いうる詳細な伝記。 Read the rest of this entry »

 

3月の新刊:東欧文学の多言語的トポス

2020年 3月 24日

東欧文学の多言語的トポス東欧文学の多言語的トポス
井上暁子(編)
三谷研爾+阿部賢一+藤田恭子+越野剛+井上暁子(執筆)

判型:四六判上製
頁数:256頁
定価:3000円+税
ISBN:978-4-8010-0476-4 C0098
装幀:宗利淳一
3月下旬頃発売!

生々流転する東欧言語文化の動態を捉える
〈文化的後進地〉のイメージ、多様性を包摂する〈中欧〉の構想、一方での近年の民族主義の台頭――〈東欧〉の相貌は変転を続けてきた。その内側では多様な言語と文化の交錯、衝突が、さらなる小さな〈中心〉と〈辺境〉の記述を生起させる。本書では、地域文学史の記述、および文学作品中の周縁地域・言語の描写の分析を通じて、〈中心〉と〈周縁〉が転覆を繰り返す場所=〈東欧〉、その文学が秘めるダイナミズムに肉薄する。
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4月の新刊:愛のディスクール——ヴァレリー「恋愛書簡」の詩学

2020年 3月 17日

愛のディスクール 書影愛のディスクール
ヴァレリー「恋愛書簡」の詩学
森本淳生・鳥山定嗣(編)

判型:四六判上製
頁数:288頁
定価:3000円+税
ISBN:978-4-8010-0475-7 C0098
装幀:山崎登
4月上旬頃発売!

女性たちをめぐって紡がれた「恋愛書簡」を読み解く
《知性の詩人》と称されるポール・ヴァレリーの創作活動の陰には,「他者」としての女性たちに身を開き,知性と情動の両面にわたる濃密な関係があったことが近年明らかになった。ロヴィラ夫人,ポッジ,ヴォーチエ,ヴォワリエら,女性たちをめぐって紡がれた「恋愛書簡」を詳細に読み解きながら,知性の裏箔としてある《エロスの詩人》の側面を鮮やかに描き出す。
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3月の新刊:世界の瞬間ーーチェーホフの詩学と進化論

2020年 3月 13日

世界の瞬間世界の瞬間
チェーホフの詩学と進化論
髙田映介(著)

判型:四六判上製
頁数:328頁
定価:3200円+税
ISBN:978-4-8010-0469-6 C0098
装幀:齋藤久美子
3月下旬頃発売!

〈不幸な現実への醒めた諦観〉、〈卑小な個人への暖かい共感〉、それとも? 
偶発的〈進化〉だけが紡ぐ神も目的もない世界の姿を示し、19世紀に衝撃を与えたダーウィンの進化論を、ときに捉えがたく思われるチェーホフの筆致に並置して、進化論とチェーホフ作品の詩学の関連を追い、さらには個体の生のミクロな視点を越えた〈世界=生〉の巨大な相貌が浮かび上がる〈瞬間〉としての、彼の特異な自然描写に注目することで、新たな読みの可能性を拓く。
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3月の新刊:マルグリット・デュラス 〈声〉の幻前——小説・映画・戯曲

2020年 3月 6日

デュラス 書影マルグリット・デュラス 〈声〉の幻前
小説・映画・戯曲
森本淳生/ジル・フィリップ(編)

判型:四六判上製
頁数:228頁
定価:2500円+税
ISBN:978-4-8010-00474-0 C0098
装幀:山崎登
3月中旬発売!


作品に谺するファントム・ボイス
《私が表現しようと試みるのは、書く時に私が聞くものなのです》
小説、戯曲、そして映画に至るまで「ヌーヴォー・ロマン」の枠を超えた活動でいまなお読みつがれるマルグリット・デュラス(1914-1996)。小説で描かれる電話の声、映画にみられるオフの声など、その作品にはつねに、何処からとも知れず到来する〈声〉の存在があった。本書が狙いを定めるのは、単なる日常性には還元できない中間的な領域――現前と不在、生と死――をたゆたう《幻前する声》にほかならない。
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伊藤亜紗さん「第13回「(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody賞」受賞のお知らせ

2020年 3月 6日

伊藤亜紗さん「第13回「(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody賞」受賞

小社より刊行の『ヴァレリーの芸術哲学、あるいは身体の解剖』の著者、伊藤亜紗さんが、第13回「(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody賞」を受賞されました(受賞公式ページはこちら)。伊藤亜紗さん、おめでとうございます!! 受賞理由は以下のとおりです。

「体」という「内なる他者」と、どう向き合うか。肥大する情報空間の中で身体性が希薄化していく現在、ますます重要度が高まる問いです。伊藤亜紗氏が近年取り組んでいるのは、障害ゆえに自らの「体」と独自の関係を作り上げてきた人たちの「言葉」を手掛かりに、私たちが自明と思いなしている「自分」とは何か、「世界」とは何かを、根源から問い直す試みです。未知なる世界認識の可能性に向けて、真摯な探究心とやわらかく開かれた文章で迫る伊藤氏のさらなる展開に期待し、当賞を贈ります。(公式ページより)


なお、伊藤亜紗さんの著書『ヴァレリーの芸術哲学、あるいは身体の解剖』は在庫がございます。書店にてお買い求め、あるいはご注文のうえ、この機会にぜひお読みください。

 

『ハンナ・ヘーヒ』刊行記念イベントのお知らせ

2020年 3月 3日

対談:香川檀✕塚原史
女性作家からダダの可能性を考える
〜『ハンナ・ヘーヒ』刊行記念イベント〜


ヘーヒ書影ハンナ・ヘーヒ――透視のイメージ遊戯
香川檀

前衛芸術運動〈ダダイズム〉という言葉を聞いたことがあるかもしれません。既存の価値観や伝統に対して反抗する運動は1916年にトリスタン・ツァラが命名し各国の主要都市で前衛芸術の流れをつくりました。ハンナ・ヘーヒ(1889-1978)もベルリン・ダダに参加したひとりでしたが、男性中心のダダのなかにあって、女性メンバーのヘーヒは極めて珍しい存在でした。

昨年刊行された香川檀『ハンナ・ヘーヒ――透視のイメージ遊戯』は、このベルリン・ダダ唯一の女性メンバー、ハンナ・ヘーヒの生涯と作品に迫ったモノグラフです。ダダの立ち上げから解散、そして戦後はアヴァンギャルドを見届けた証言者として、最晩年になってもなお作品を作りつづけた作家の姿勢には一貫して視覚経験への強い関心がありました。ダダから出発したヘーヒでしたが、新しいイメージ思考を追求したその創作活動には、たしかにダダイズムの枠にとどまらないものがあったに違いありません。

今回のイベントでは、『ダダイズム』(岩波書店、2018年)によってダダのもつ多様性と越境性を鋭く描き出した塚原史さんをお招きし、ハンナ・ヘーヒという人物からダダイズムの可能性について存分に対談していただきます。またとないこのイベントにぜひ足をお運びください。

ご参加をご希望の方は、こちらよりご予約をお願いします。

*外出や人の集まる場所へのご参加にリスクと不安があるかもしれませんが、当日は、定員を半数にして座席の間隔を広げ、換気に留意いただきます。
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