9月2009のアーカイヴ

書評『パラダイスの乞食たち』

2009年 9月 28日

最近相次いで、7月刊『パラダイスの乞食たち』の
書評がでましたので、まとめて紹介しておきます。(編集部:So)

→横尾忠則氏(朝日新聞、09年9月28日)
「つまり芸術という悪魔に取り付かれていない著者にいらつくのである。
確かに文章はうまく、ミラーが絶讃するように詩人の才能かもしれない……」

→山崎まどか氏(本の雑誌、09年10月号)
「パリを舞台にした私小説らしい華やかさとボヘミアン・ライフは魅力的である」

→臼田紘氏(水声通信、09年7/8月合併号)
「この作品のなかには、ステットナーの作家として、詩人としての
魂が生きているようだ。人間観察だけでなく、描写もいい」



paradice_cover2アーヴィング・ステットナー/本田康典+三保子ステットナー訳

『パラダイスの乞食たち』

四六判上製296頁/定価2500円+税
ISBN978-4-89176-734-1  C0097

 

水声通信*第31号

2009年 9月 19日

e6b0b4e5a3b0e9809ae4bfa131e585a5e7a8bf『水声通信』第31号

A5判並製224頁/定価=2000円+税/装幀=宗利淳一
ISBN978-4-89176-751-8 C0090  9月25日発売!

特集=アナイス・ニン
「アナイス・ニン/ヘンリー・ミラー書簡」(柴田元幸+矢口裕子訳)
「アナイス・ニンへの11通の手紙」(A・アルトー)
「アナイス 私たちみんなの母」(K・ミレット)
アナイス・ニン「無時間の浪費」「危険な香水」「錬金術」ほか、アナイスのすべてがここに!

*下の目次はクリックで拡大します。

e79baee6aca1no

 

10月の新刊予告『おしゃべり/子供部屋』

2009年 9月 14日

kodomoルイ=ルネ・デ・フォレ

おしゃべり/子供部屋

清水徹 訳

四六判上製328ページ/定価2800円+税
ISBN978-4-89176-742-6 10月上旬発売!
装幀:中島かほる


饒舌と沈黙のあいだ


《話す》という欲求に憑かれた男の物語(「おしゃべり」)、
口をつぐんだ少年をめぐる奇妙なゲーム(「子供部屋」)。
ことばの《在/不在》を問う《沈黙の作家》の珠玉の名作を、
オリジナルな形で収録。

かつて書かれたもっとも奇怪でもっとも衝撃的な作品の一つ
——ジョルジュ・バタイユ

 

9月の新刊『人工の冬』『倦怠の華』

2009年 9月 10日

e4babae5b7a5e381aee586acアナイス・ニン/矢口裕子訳

『人工の冬』

【パリ版オリジナル】
四六判上製328頁/定価=2800円+税
ISBN978-4-89176-735-8  9月17日頃発売!




異端の愛こそ美しい。




バイセクシュアルな三角関係を濃密に描く「ジューナ」
父と娘のインセストを赤裸々に描く「リリス」
告白する女たちと精神分析医の物語「声」


アメリカで発禁となっていた先駆的な性愛小説三篇が
原形のまま70年ぶりに復活。










e580a6e680a0e381aee88fafピエール・ロチ/遠藤文彦訳


『倦怠の華』

四六判上製288頁 定価=2800円+税
ISBN978-4-89176-741-9  9月17日頃発売!






滑稽で奇抜な話の花束




19世紀から20世紀にかけて
フランス海軍士官として世界中を巡航した
異色作家ロチが変幻自在な対話形式で繰り広げる,
奇妙きてれつな回想/夢/紀行/小話の数々。
ユニークな長文解説を付した本邦初訳作品。

 

書評ア・ラ・カルト

2009年 9月 7日

tokonikkei8月29日の書店イベントも大盛況に終わった、
都甲幸治さんの『偽アメリカ文学の誕生』
先の産経新聞に続き、こんどは日本経済新聞(09年09月06日付)の
読書面でも、著者の紹介とともに大きく取り上げられました。
師である柴田元幸さんや村上春樹さんの仕事から大きな影響を受けた、
という都甲さんにとって、アメリカ文学は、
なぜ「偽」でなければならなかったのか——。
くわしくは、ぜひ本書を手にとってご覧ください!


kaidan_cover-2そろそろ朝夕の冷え込みが厳しくなってきましたが、
これからますます熱くなりそうなのが《怪談》という古くて新しい表現です。
谷口基さんの『怪談異譚——怨念の近代』は、江戸期から敗戦後にいたる
《近代》という空間のなかで民衆の《怨念》を代弁し、
それによって隆盛をきわめてきた《怪談》を、
戦争を媒介に新しく読みかえる、骨太な長篇書き下ろし評論。
先週の 読売新聞(09年08年30日付)で紹介されたのに続き、
現在発売中の『ダ・ヴィンチ』誌10月号では、
怪談やミステリーをめぐる精力的なお仕事で知られる東雅夫さんが
「怪談アカデミズムの大波、いよいよ到来か?」というテーマで、
大きく取り上げてくださっています。ぜひご覧ください。


france_modern_art書評紙・図書新聞には、弊社刊行物が相次いで掲載されました。
三原弟平著『ベンヤミンと精神分析』については山本尤氏が(2009年8月29日号)、
A・バディウ著『サルコジとは誰か?』については政治学者の吉田徹氏が(09月05日号)、
そして現在発売中の09月12日号では吉川一義・岑村傑編『フランス現代作家と絵画』が、
画家で批評家の松浦寿夫さんによって紹介されています。

評者媒体のみなさま、ありがとうございます!

吉川一義・岑村傑編
『フランス現代作家と絵画』
A5判上製336頁/定価4000円+税
ISBN978-4-89176-708-2  絶賛発売中!


これからも水声社ならではのユニークな書籍をリリースして参りますので、
読者・書店のみなさま、どうかますますのご注目とご声援を!