3月2011のアーカイヴ

4月の新刊:『ベンヤミン』

2011年 3月 28日

benjamin_cover森田團

ベンヤミン——媒質の哲学

A5判上製/536頁/定価7000円+税
ISBN978-4-89176-824-9  C0010 4月1日頃発売


初期の言語論からイメージ論、そして歴史哲学にいたるまで、
ベンヤミンの思想の根柢には、媒質概念があった。
同時代の思想家たちとの対比を通じて、その足跡を辿り、
伝統の刷新を企てたベンヤミン哲学の核心に迫るとともに、
20世紀ドイツの思想的布置をあらたに規定する野心的な試み。

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【既刊好評発売中】

benjamin三原弟平

『ベンヤミンと精神分析——ボードレールからラカンへ』

四六判上製254頁/定価=2500円+税
ISBN978-4-89176-727-3  C0010

 

4月の新刊:『バタイユと文学空間』

2011年 3月 28日

bataille-bungaku_cover福島勲

バタイユと文学空間

46判上製/208頁/定価3000円+税
ISBN978-4-89176-829-4  C0098  4月1日頃発売

バタイユが夢みた、新たなる文学/社会

動乱の時代を生きた思想家バタイユは、文学にどのような可能性をみていたのか。
他者との不可能な交流の場としての文学という視点で、バタイユの文学観を明るみだし、
新たなコミュニケーションの形態を提示する試み。

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【既刊好評発売中】

bataiyu_cover岩野卓司

ジョルジュ・バタイユ——神秘経験をめぐる思想の限界と新たな可能性

A5判上製/336頁/定価4500円+税
ISBN978-4-89176-778-5  C0098

 

3月の新刊:『現代文学の進退 小島信夫批評集成 第1巻』

2011年 3月 28日

小島信夫自身の存在が十分にヘンなのであり,読者にもまた一緒に
ヘンになることを誘惑してやまない。誰もが何気なく通過してしまう
些細な事象に,ヘンなものを感じて引っ掛かり,気がかりな凝滞に
進行が阻まれる。……〈書く=読む〉の愉楽が兆すのだ。
——中村邦生




60年代以降の激動の時代を生きながら,小説論や文芸時評によって,
文学の真実に迫る。カフカやゴーゴリなどの世界文学,
さらには自作をめぐって展開される《批評》。後年の優れた長篇評論の出現を
予感させる『小島信夫文学論集』『現代文学の進退』の2巻を収録。

kojimanobuo_1_cover『現代文学の進退 小島信夫批評集成 第1巻』

A5判上製648頁/定価8000円+税
ISBN978-4-89176-811-9  C0395 好評発売中!

解説=中村邦生
月報=芳川泰久、近藤耕人、平井杏子、太田鈴子


*全巻予約受付中!

 

3月の新刊:『北アイルランドとミューラル』

2011年 3月 15日

n_ireland_img佐藤 亨 写真・文

北アイルランドとミューラル

A5判上製136頁/定価2500円+税
(壁絵写真92点収載=カラー14点+白黒78点)
ISBN 078-4-89176-827-0 C0072 3月22日頃発売!


街頭のミューラル(壁絵)が映し出す, 北アイルランドの「現在」。
【世界初のオリジナル写文集】

ここに在るのは, 歴史に対する証拠写真だ。
“東北人”佐藤亨の眼はアイルランドの痛みとおののきに触れている。
このストリート・ヒストリーは見る者を圧倒する。
——吉田文憲


n_ireland_photo●ミューラルとは何か。それは刺青のようなものかもしれない。わたしが最初に見たとき, それは北アイルランドという身体に彫られた, 意味のわからない, しかも, 全身に彫られた痛々しくも激しい記号だった。ミューラルが氾濫する街は,意味が乱反射する空間であり, わたしはその磁場に圧倒されてしまった。
——「著者あとがき」より


●著者紹介————佐藤 亨(さとうとおる)
1958年, 一関市生まれ。現在, 青山学院大学教授。専攻, アイルランド地域・文化研究。著書に, 『異邦のふるさと「アイルランド」——国境を越えて』(新評論, 2005年), 『ギリシア劇と能の再生』(共編著,水声社, 2009年)など。

 

東北関東大震災について

2011年 3月 14日

平素より小社出版物をご愛読くださり、誠にありがとうございます。

3月11日に発生した、いわゆる東北関東大震災で被害を受けた皆様に、
心よりお見舞い申し上げます。また、各書店様など、関係各位の
回復・復旧を、小社一同、心よりお祈り申しあげます。
この地震によって商品のお届けに遅れが生じる場合がございますが、
なにとぞご理解を賜りますよう、お願い申し上げます。

計画停電等による交通不全のため、小社の業務にも影響が予想されますが、
万全を尽くして参りますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

3月の新刊:《シュルレアリスムの25時》第6回配本

2011年 3月 4日

crevel_cover鈴木大悟著

ルネ・クルヴェル ちりぢりの生

四六判上製296頁/定価3000円+税
ISBN 978-4-89176-767-9  C0398 2011年3月10日頃発売


知られざる天才作家の肖像
——困難な生の告白=偽装。


小説『バビロン』の第1章「ナイフ氏、フォーク嬢」収録!

クルヴェルは震える存在だった
………………フィリップ・スーポー


典型的なプチ・ブル、同性愛者、結核患者、コミュニスト……
矛盾に満ちた生を駆け抜けた異端のシュルレアリストにして
絶対的自由を渇望する生粋のロマンティスト。
かつての仲間とも決別したその激烈な生涯と作品を、
さまざまな角度から「弁証法」的に照射する。



すでにご覧になった方も多いと思いますが、いま、東京六本木の国立新美術館では、
《シュルレアリスム展——パリ、ポンピドゥセンター所蔵作品による》
好評開催中です(詳細はこちら→)。
エルンスト、キリコ、ダリ、デュシャンといった著名なアーティストはもちろん、
この《シュルレアリスムの25時》シリーズが日本ではじめて紹介した

『ヴィクトル・ブローネル』(齊藤哲也著、図版多数!

『クロード・カーアン』(永井敦子著、貴重なテクスト多数!

『ジョゼフ・シマ』(谷口亜沙子著、図版多数!

をはじめ本邦初公開となる画家・写真家の作品にも照明があてられています。
会期は5月9日(月)まで。これまで写真版でしか観たことのなかった作品の
実物を目にすることができるこのチャンス、ぜひともお見逃しなく!

《さらに》
なお、小社ではこの春、シュルレアリスムの基礎から応用までが
手にとるようにわかる入門書『零度のシュルレアリスム』(齊藤哲也著、3月末
刊行予定)、そして2人の先鋭なる研究者がシュルレアリスム美術を論じ尽くす
『シュルレアリスム美術をどう語るか?(仮)』(林道郎×鈴木雅雄共著)を
順次刊行する予定です。お手許に届くまで、もうすこしお待ちください!