2010年 10月 1日
《批評家》小島信夫の誕生——
近年、著しく再評価が進む
稀代の作家・
小島信夫(1915 – 2006)。
ほとんどの既刊本が入手困難でありながら、
「小説以上に小説的」と評され、
いまなお熱烈な読者を持つ
彼の《文芸評論/批評活動》に
スポットライトをあて、
その文業を全8巻に集成する画期的な新シリーズ。
小社創立30周年記念出版。
第1回配本は、長らく絶版で復刊が待望されていた
晩年の大著
『漱石を読む——日本文学の未来』(初版=1993年)。
詳細な年譜および著作目録を併載し、10月下旬、全国書店で発売予定。
ISBN978-4-89176-818-8 C0395 A5判上製680頁 予価8000円+税
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全8巻ご購読者には、もれなく『小島信夫読本』
(仮題、非売品、50〜60頁予定)をプレゼント!
単行本未収録作品などを収録した必携本です。
詳細は内容見本をごらんください。
*ご希望の方は、80円切手を同封のうえ、
下記の宛先までお申し込みください。
(10月中旬より全国の書店でも配布予定です)
112-0002 東京都文京区小石川 2-10-1-202
水声社営業部・小島信夫係
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小島信夫批評集成 全8巻
編集委員——千石英世、中村邦生、山崎勉(五十音順)
【本集成の特色】
・既刊単行本を定本に、小島信夫の評論・批評を集成する初めての試み。
これによって、批評家、文学理論家としての小島信夫を再発見することが
ようやく可能になります。
・1960年代から晩年にいたるまで、しばしば
「小説以上に小説的」と評された、小島信夫ならではの
文学観・文学論を時系列で俯瞰できる構成です。
・新しい読者の便宜を考慮して、新字新かなを採用します。
・各巻に充実した解説を付し、小島文学への理解を深めます。
・付録月報には各界第一人者によるエッセイを収載。
作家の人間像を浮かびあがらせます。
【体裁】
A5判上製/各巻400〜700頁/予価4,000〜8,000円(+税)
第1回配本=第8巻『漱石を読む』2010年10月下旬刊。
以後、毎月1冊配本、2011年5月に全巻完結予定。
【各巻の内容】
第1巻 現代文学の進退 *第6回配本(2011年3月)
『小島信夫文学論集』(晶文社、1966)
『現代文学の進退』(河出書房新社、1970)
*解説=
中村邦生(小説家、大東文化大学教授)
第2巻 変幻自在の人間 *第7回配本(2011年4月)
『小説家の日々』(冬樹社、1971)
『変幻自在の人間』(冬樹社、1971)
『文学断章』(冬樹社、1972)
*解説=
都甲幸治(アメリカ文学者、早稲田大学准教授)
第3巻 私の作家評伝(全) *第5回配本(2011年2月)
『私の作家評伝 I』(新潮社、1972)
『私の作家評伝 II』(新潮社、1972)
『私の作家評伝 III』(新潮社、1975)
*解説=
千石英世(批評家、立教大学教授)
第4巻 私の作家遍歴 I/黄金の女達 *第2回配本(2010年11月)
『私の作家遍歴 I /黄金の女達』(潮出版、1980)
*解説=
保坂和志(小説家)
第5巻 私の作家遍歴 II /最後の講義 *第3回配本(2010年12月)
『私の作家遍歴 II /最後の講義』(潮出版、1980)
*解説=
宇野邦一(哲学者、立教大学教授)
第6巻 私の作家遍歴 III /奴隷の寓話 *第4回配本(2011年1月)
『私の作家遍歴 III /奴隷の寓話』(潮出版、1981)
*解説=
阿部公彦(英文学者、東京大学准教授)
第7巻 そんなに沢山のトランクを *第8回配本(2011年5月)
『そんなに沢山のトランクを』(創樹社、1982)
『原石鼎』(河出書房新社、1990。増補新版、1992)
『X氏との対話』(立風書房、1997)
*解説=
堀江敏幸(小説家、早稲田大学教授)
第8巻 漱石を読む *第1回配本(2010年10月)
『漱石を読む』(福武書店、1993)
+書誌・年譜=柿谷浩一(近代日本文学、早稲田大学助手)
*解説=
千野帽子(文筆家)