10月2024のアーカイヴ

10月の新刊:墓の此方からの回想――芳水昭和年代記

2024年 10月 7日

墓の此方からの回想_書影墓の此方からの回想
芳水昭和年代記
沖田吉穗(著)

判型:四六判上製
頁数:205頁
定価:2500円+税
ISBN:978-4-8010-0823-6 C0093
装幀:齋藤久美子
10月下旬発売!

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百年の解読
四国のハイデルベルクからシャトーブリアンの「死活」を考える、フランス文学者の仮構のふるさと探求。
戦後のオートバイ屋は、飛行機乗りの成れの果て? ラバウル小唄からトンコ節へ、大衆歌謡とエンジン音が響く、昭和百年の家族史、産業叙事詩!
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10月の新刊:超越への回路——戦間期日本における科学と文芸

2024年 10月 7日

超越への回路_書影超越への回路
戦間期日本における科学と文芸
加藤夢三(著)

判型:四六判上製
頁数:313頁
定価:3200円+税
ISBN:978-4-8010-0828-1 C0095
装幀:宗利淳一
10月中旬発売!

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科学の君臨、文学の葛藤
戦間期の時代思潮が熱狂した科学/技術は、いかなるロジックを文学に与えたのか。相対性理論がこだまする新感覚派の世界認識、衛生理念に拘泥した中河與一、科学と論理の錯綜に突き当たる探偵小説、発明の政治学と結託する海野十三、科学ジャーナリズムに警鐘を鳴らす戸坂潤、そして「日本科学」と横光利一――知識人たちが科学/技術と切り結んだ言説編成を解きほぐし、合理的な思索が非合理な観念へと転化する理路を導出する。

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10月の新刊:調査的感性術——真実の政治における紛争とコモンズ

2024年 10月 3日

調査的感性術_書影調査的感性術
真実の政治における紛争とコモンズ
マシュー・フラー+エヤル・ヴァイツマン(著)
中井悠(訳)

判型:四六判上製
頁数:281頁
定価:3000円+税
ISBN:978-4-8010-0765-9 C0036
装幀:宗利淳一
10月上旬発売!

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《エステティクス》の拡張へ
壁に残る爆弾の破片、葉叢に残る戦車の跡、iPhoneで撮影された無数の動画、衛星写真……あらゆる存在物の《感性術》を経由しながら、事件の真実と暴力を隠蔽する政治を調査せよ! Read the rest of this entry »

 

イベントのお知らせ:スペイン語創作活動の最先端から見る多言語世界――英語ヘゲモニーとの共存共栄に向けて

2024年 10月 1日

来る10月21日、22日、24日、国際シンポジウム「スペイン語創作活動の最先端から見る多言語世界――英語ヘゲモニーとの共存共栄に向けて」が開催されます。
このたび、現代ラテンアメリカ文学を代表する三名の作家、フアン・ビジョーロ(『証人』山辺弦訳、2023年)、オラシオ・カステジャーノス・モヤ(『吐き気』浜田和範訳、2020年)、カルロス・フランス(『僕の目で君自身を見ることができたなら』富田広樹訳、2024年、いずれも水声社)が来日し、下記のイベントに登壇されます。同イベントには、寺尾隆吉先生をはじめ、『吐き気』訳者の浜田和範先生、『僕の目で君自身を見ることができたなら』訳者の富田広樹先生も登壇されます。
ぜひ、この機会にご参加ください。

日時:2024年10月21日(月)18:00~20:30
内容:講演会「現代スペイン語文学の最先端から――3作家の体験」
会場:早稲田大学 国際会議場井深大記念ホール(新宿区西早稲田1-20-14)

参加方法:会場参加(入場無料・予約等不要)
登壇者:フアン・ビジョーロ、オラシオ・カステジャーノス・モヤ、カルロス・フランス
司会:グレゴリー・サンブラーノ(東京大学)
通訳:ダニエル・オロスコ
問い合わせ先:早稲田大学社会科学総合学術院 寺尾隆吉研究室

日時:2024年10月22日(火)18:00~20:30
内容:円卓会議「スペイン語から世界文学へ――翻訳の役割と重要性」
会場:早稲田大学 国際会議場井深大記念ホール(新宿区西早稲田1-20-14)

参加方法:会場参加(入場無料・予約等不要)
登壇者:フアン・ビジョーロ、オラシオ・カステジャーノス・モヤ、カルロス・フランス、寺尾隆吉(早稲田大学)、浜田和範(慶應義塾大学)、富田広樹(北九州市立大学)
通訳:ダニエル・オロスコ
問い合わせ先:早稲田大学社会科学総合学術院 寺尾隆吉研究室

イベント_ラテンアメリカ_チラシ画像

参加方法など、詳細については早稲田大学社会科学部のサイトをご覧ください。(←クリック)

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日時:2024年10月24日(木)18:00~20:00
内容:特別記念イベント「ホセ・ドノソを讃えて――『ラテンアメリカ文学のブーム』と文学に憑かれた作家の素顔」
会場:インスティトゥト・セルバンテス東京 オーディトリアム(千代田区六番町2-9)

参加方法:会場参加(要予約・入場無料)
登壇者:フアン・ビジョーロ、オラシオ・カステジャーノス・モヤ、カルロス・フランス
司会:寺尾隆吉(早稲田大学)
通訳:ダニエル・オロスコ
参加方法など、詳細についてはインスティトゥト・セルバンテス東京のサイトをご覧ください。(←クリック)

【講演者について】
フアン・ビジョーロ(Juan Villoro)
1956年、高名な哲学者ルイス・ビジョーロの子としてメキシコシティに生まれる。旧東ドイツのメキシコ大使館勤務、ラジオ番組の製作やジャーナリストを経て、本作『証人』(2004年)によってエラルデ賞を受賞。歴史・社会の諸問題やポップカルチャーにまで精通する博識さで、小説や戯曲だけでなく、時事評論や文化論、児童文学まで手がけるメキシコの代表的作家。その他の代表作には、『アルゴン照射』(1991年)、『岩礁』(2012年)などがある。
オラシオ・カステジャーノス・モヤ/(Horacio Castellanos Moya)
1957年、ホンジュラスのテグシガルパに生まれる。父はエルサルバドル人、母はホンジュラス人。1979年、内戦前夜のエルサルバドルを離れトロントに亡命。以後中米諸国を転々とするも最終的にメキシコに落ち着き、ジャーナリストとして働きながら最初の長篇『ディアスポラ』(1988年)を発表。1991年、内戦終結直前のエルサルバドルに帰還し、やはりジャーナリズムと創作に従事するが、『吐き気――サンサルバドルのトーマス・ベルンハルト』(1997年)により死の脅迫を受け亡命を余儀なくされる。ラテンアメリカやヨーロッパ諸国を転々としたのちフランクフルト、ピッツバーグ、東京での滞在を経て、現在、アイオワ大学教授。本書の他の代表作として、『蛇とのダンス』(1996年)、『無分別』(2004年)、『崩壊』(2006年)、『荒ぶる記憶』(2008年)、『モロンガ』(2018年)などがある。
カルロス・フランス(Carlos Franz)
1959年、外交官であった父の赴任地ジュネーヴで生まれる。チリ大学にて法学を修めたのち弁護士資格を得るが、創作に打ち込むために作家業に専念する。処女作『サンティアゴ・セロ』(1988年、CICLA ラテンアメリカ賞)以降、発表する作品はいずれも高い評価を得ている。複数の大学で教壇に立ついっぽうで、2006年から5年間にわたって在スペイン・チリ大使館の文化担当官を務めた。代表作である本作は、第2回マリオ・バルガス・ジョサ文学賞を受賞した。ほかの作品には、『かつて楽園のあった場所』(1996年)、『砂漠』(2005年)、『吸血鬼の昼食』(2007年)などがある。
寺尾隆吉(てらおりゅうきち)
1971年、愛知県に生まれる。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了(学術博士)。現在、早稲田大学社会科学総合学術院教授。専攻、現代ラテンアメリカ文学。主な著書には、『魔術的リアリズム』(水声社、2012年)、『ラテンアメリカ文学入門』(中公新書、2016年)、主な訳書には、バルガス・ジョサ『水を得た魚――マリオ・バルガス・ジョサ自伝』(水声社、2016年)、パドゥーラ『犬を愛した男』(水声社、2019年)、デル・パソ『帝国の動向』(水声社、2021年)、バルガス・ジョサ『街と犬たち』(光文社古典新訳文庫、2022年)、バルガス・ジョサ『ガルシア・マルケス論――神殺しの物語』(水声社、2022年)などがある。
浜田和範(はまだかずのり)
1980年、東京都に生まれる。東京大学大学院総合文化研究科博士後期課程単位取得満期退学。現在、慶應義塾大学専任講師。専攻は現代ラテンアメリカ文学。主な著書には、『抵抗と亡命のスペイン語作家たち』(共著、洛北出版、2013年)、主な訳書には、フェリスベルト・エルナンデス『案内係』(水声社、2019年)、オラシオ・カステジャーノス・モヤ『吐き気』(水声社、2020年)がある。
富田広樹(とみたひろき)
1978年、北海道生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。現在、北九州市立大学文学部教授。専攻、18世紀スペイン文学。おもな著書に、『エフィメラル――スペイン新古典悲劇の研究』(論創社、2020年)、おもな訳書に、ミゲル・デ・ウナムーノ『アベル・サンチェス』(幻戯書房、2019年)、エレナ・ポニアトウスカ『レオノーラ』(水声社、2020年)、『スペイン新古典悲劇選』(論創社、2022年)などがある。

【関連書】
証人/フアン・ビジョーロ/4000円+税
吐き気/オラシオ・カステジャーノス・モヤ/2200円+税
僕の目で君自身を見ることができたなら/カルロス・フランス/4500円+税