2月2017のアーカイヴ

2月の新刊:傷痕《フィクションのエル・ドラード》

2017年 2月 27日

傷痕 書影傷痕
《フィクションのエル・ドラード》
フアン・ホセ・サエール(著)
大西亮(訳)

判型:四六判上製
頁数:328頁
定価:2800円+税
ISBN:978-4-89176-962-8 C0397
装幀:宗利淳一
好評発売中!

サエールは20世紀アルゼンチン文学において、ボルヘスに次いでもっとも偉大な作家である。(ベアトリス・サルロ)


〈妻殺しの容疑者が取調中に窓から身を投げた……〉
自殺の瞬間に偶然立ち会った若き新聞記者アンヘルと、自堕落な生活を続けるその母。容疑者の旧友で賭博に入れこむ元弁護士セルヒオと、神秘的な女中デリシア。取り憑かれたようにオスカー・ワイルドの翻訳に没頭する判事エルネストと、謎の男トマティス……
〈出口なし〉の政治状況を背景に、〈傷〉を抱えた登場人物たちの複数の視点からひとつの事件を浮かび上がらせた初期の傑作長編。
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2月の新刊:ペルーの鳥──死出の旅へ

2017年 2月 18日

書影_ペルーの鳥ペルーの鳥
死出の旅へ
ロマン・ギャリ(著)
須藤哲生(訳)

判型:四六判上製
頁数:268頁
定価:2800円+税
ISBN:978−4−8010−0179−4 C0097
装幀:宗利淳一
三月中旬発売予定!

《人間なんてまだ存在していないんだ》
一面に広がる鳥の屍体を踏み分けて入水する美女,人間をセメント詰めにする男,大男の初恋を馬鹿にする小人……奇々怪々な登場人物たちが織りなす,白昼夢の世界。
人間の邪悪さと卑小さ,哀しみと悪徳を〈人間〉への絶望と愛によって,そして辛辣な皮肉とユーモアをこめて描き出す,ゴンクール賞を二度受賞した,謎多き作家の16篇の物語。
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2月の新刊:ドン・キホーテ[前篇]《セルバンテス全集②》

2017年 2月 7日

書影(ドン・キホーテ前篇)ドン・キホーテ[前篇]
《セルバンテス全集②》
岡村一(訳)
本田誠二(注釈)

判型:A5判上製
頁数:816頁
定価:10000円+税
ISBN:978−4−8010−0172−5 C0397
装幀:西山孝司
2月14日頃発売!

騎士道物語に魅せられ、〈狂人〉となった初老の男の〈荒唐無稽な〉冒険譚。スペイン黄金世紀文学の巨人による、近代小説の最初にして最高の作品!
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2月の新刊:ロッシーニ《セビーリャの理髪師》

2017年 2月 1日

ロッシーニ書影ロッシーニ《セビーリャの理髪師》
名作を究める十の扉
水谷彰良(著)
判型:A5判上製
頁数:310頁
定価:3500円+税
ISBN:978-4-8010-0208-1 C0073
装幀:滝澤和子
好評発売中!

名曲のすべてがこの1冊に
200年にわたって愛されてきた傑作オペラ《セビーリャの理髪師》には、いまだ知られざる謎があった。初演失敗の真実とは何だったのか? なぜ一世紀以上も改変されたまま流布したのか? 自筆譜に残された創作上の意図とは? 日本ではどのようにして受容されたのか?――ロッシーニ研究の第一人者が名曲の舞台裏と隠された真実に迫る。
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