『評伝 ポール・ヴァレリー』(恒川邦夫監訳)、日本翻訳出版文化賞を受賞

2023年 10月 11日

小社より2023年6月に刊行された『評伝 ポール・ヴァレリー』(恒川邦夫監訳)が、第59回日本翻訳出版文化賞を受賞しました。監訳の恒川邦夫先生をはじめ訳者の先生方々、おめでとうございます!
また、選考委員の皆様をはじめ、このたびの選考に関わられた皆様に感謝申し上げます。

 

2023年6月の重版のお知らせ

2023年 9月 20日

在庫僅少だった書籍7点を重版し、また、カバー在庫僅少のため美本の入手が困難となっていた書籍8点のカバーを作成しました。

お近くの書店からご注文いただくか、またはこちらから小社に直接ご注文ください。

【重版】(価格は税別)
夜のみだらな鳥 《フィクションのエル・ドラード》
ホセ・ドノソ/鼓直訳/3500円
畸形児《ボーイ》の養育を託された名家の秘書ウンベルトは、宿痾の胃病で病み衰え、使用人たちが余生を過ごす修道院へと送られ悪夢のような自身の伝記を語り始める……。『百年の孤独』と双璧をなすラテンアメリカ文学の最高傑作。

マルーシの巨像 《ヘンリー・ミラー・コレクション 5》
ヘンリー・ミラー/金澤智訳/2500円
第二次世界大戦の直前、ギリシャを訪れた著者はそこに今や現代社会からは失われてしまった混沌と情熱、神性と永遠を見出す。現代文明への痛烈な批判と独特の詩情が全編に迸る無頼の紀行文学。

[詳注版]カラマーゾフの兄弟
ドストエフスキー/杉里直人訳/18000円
歴代の邦訳の「誤訳」を徹底的に洗い出した16番目の邦訳となる「本篇」と、張り巡らされた聖書テクストへの言及を読み解き、当時の裁判・教育制度、諺、衣服、風俗を解説する膨大な訳注を含む「注・解説・年譜篇」からなる豪華本。

没入と演劇性――ディドロの時代の絵画と観者
マイケル・フリード/伊藤亜紗訳/5000円
ミニマリズム作品を批判した概念として名高い「演劇性」は、18世紀のフランス絵画の成立条件に関わる問題として登場した。当時の美術批評家たちの言説を読み解きながら、いかにして観者という存在が問題視されるようになったか、その理論的枠組を提示する。

ユートピア的身体/ヘテロトピア 《言語の政治叢書》
ミシェル・フーコー/佐藤嘉幸訳/2500円
権力による服従化とともに存在し、抵抗へと反転しうる身体を考察する「ユートピア的身体」、権力への抵抗と、権力の解体の可能性を秘めた反‐場所を模索する空間論「ヘテロトピア」の二篇を収録。ジュディス・バトラー「フーコーと身体的書き込みのパラドックス」を付す。

北アイルランドを目撃する
佐藤亨/3000円
北アイルランドはどこへ向かうのか。1994年の停戦から、ベルファスト合意、そしてブレグジットの今日まで、北アイルランドの人々の平穏な暮らし、暮らしのなかの紛争をミューラル(壁絵)の変遷をとおして追い続け、活写してきた著者の集大成。

非‐場所――スーパーモダニティの人類学に向けて 《叢書人類学の転回》
マルク・オジェ/中川真知子訳/2500円
歴史とアイデンティティに根ざした場所と対置される、インターネット空間、スーパーマーケット、空港などを匿名性に満ちた「非‐場所」として考察し、21世紀の「いま・ここ」の新たな理論を立ち上げる。

【カバー重版】(価格は税別)
モレルの発明 《フィクションの楽しみ》
アドルフォ・ビオイ=カサーレス/清水徹+牛島信明訳/1500円
二つの太陽、二つの月が輝く絶海の孤島での亡命者と若い女の奇妙な恋物語のうちに、現実とイマージュ、現実と虚構とを巡る形而上的思考を封印し、『去年、マリエンバートで』、『ピアノ・チューナー・オブ・アースクエイク』の霊感源ともなった、ボルヘスの盟友による異色の中篇小説。

この世の王国 《叢書アンデスの風》
アレホ・カルペンティエル/木村栄一+平田渡訳/1500円
ヴードゥー教がいまだに根強く生き延び、圧制と反乱のうち続くカリブ海の島ハイチで、世にも数奇な運命を辿った一黒人奴隷の眼に映った新大陸の驚くべき現実。シュルレアリスト=魔術的レアリストとして知られる著者の初期の傑作中篇。

一〇〇兆の詩篇
レーモン・クノー/塩塚秀一郎+久保昭博訳/2500円
1日中、1年365日読み続けても、読了には2億年かかる! 一行ずつバラバラにして組み合わせることが可能な10篇の14行詩、つまり、10の14乗 = 100 兆通りの組み合わせが可能な、一冊あれば一生、いや何百万生のあいだ「楽しめる」ことうけあいの伝説的な作品。

ステファヌ・マラルメ
ギィ・ミショー/田中成和訳/2800円
書くことの問題を、とりわけ《言語》の問題として極限にまで問いつめた19世紀フランスの偉大な詩人、現代文学のプロブレマティックの隠れた中心ともいうべき、この難解をもって知られる詩人への定評ある最良の入門書。

美術館・動物園・精神科施設 《水声文庫》
白川昌生/2800円
美術館、動物園、精神科施設の内外において《見せ物》にする/されるという関係における《倫理》とは何か? エランベルジェと中井久夫の彼方へ向けて、今日の美術と美術館を考える。

スピノザとわたしたち
アントニオ・ネグリ/信友建志訳/2500円
スピノザという異形の運命に立ち戻り、その批判的/転覆的意味そしてその《共》の哲学を今ここに布置する。〈ポスト近代の政治的地平を展望しようとするネグリ思想の精髄〉。

フョードロフ伝
スヴェトラーナ・セミョーノヴァ/安岡治子+亀山郁夫訳/4000円
宗教的かつ科学的なその夢想的理念によって、あらゆるものを分離分化する近代の知に異を唱え、特異な〈統合〉の思想を説く、19世紀末ロシアの〈幻の思想家〉フョードロフの生涯と思想の全貌を明らかにする、本邦初の本格的評伝。

メルヘン論
ルドルフ・シュタイナー/高橋弘子訳/2000円
シュタイナー教育そのものを創始したドイツの思想家=神秘学者が、グリム童話や世界各地の童話を例に、《人間の魂の最奥の深み》から湧き出る最も根源的なものとしての童話=メルヘンを独自の霊学的観点から具体的に解明する。

 

公式ツイッター:倉庫番

2022年 4月 25日

水声社の倉庫番@suiseishasouko
水声社の倉庫で働く中の人です。在庫情報、新刊紹介、既刊紹介などを呟きます。アマゾンでは販売していません。

 

弊社刊行物の在庫状況について

2022年 1月 14日

弊社刊行物について、「絶版」などの誤った情報が、SNS上等で見受けられます。

在庫状況につきましては、弊社営業部までお問い合わせください。

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