5月の新刊:プリーモ・レーヴィ――失われた声の残響

2018年 4月 23日

プリーモレーヴィプリーモ・レーヴィ
失われた声の残響
ガブリエッラ・ポーリ+ジョルジョ・カルカーニョ(著)
二宮大輔(訳)

判型:四六判上製
頁数:510頁
定価:4500円+税
ISBN:978−4−8010−0337−8 C0098
装幀:宗利淳一
5月上旬発売!


プリーモ・レーヴィは、過酷なアウシュヴィッツ強制収容所時代をくぐりぬけ、いかにして20世紀を代表する作家になりえたのか?
新聞や雑誌、ラジオやテレビで録音、録画されたテープ、または講演、討論のリポート、学生との対話や個人的な会話の記録……。レーヴィがさまざまな場で語った膨大な記録を巧みに組み立てなおし、いまだ謎につつまれる作家の人物像と、創作の秘密をあらわにする迫真の書。
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4月の新刊:ルパンの世界

2018年 4月 16日

ルパンの書影ルパンの世界
ジャック・ドゥルワール(著)
大友徳明(訳)

判型:四六判上製
頁数:367頁
定価:3000円+税
ISBN:978−4−8010−0338−5 C0098
装幀:西山孝司
4月下旬発売

あきらかになる、ルパンの全貌
怪盗アルセーヌ・ルパンの人間関係や過去への偏愛、そして当時の衣装風俗や社会階層、はたまた乗り物やアクセサリーや武器にいたるまで、多角的かつ詳細な視点からその実像に迫った、ルパン愛読者必携の書。
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4月の新刊:エリュアールの自動記述

2018年 4月 11日

エリュアールの自動記述
福田拓也(著)

判型:四六判上製
頁数:234頁
定価:3000円+税
ISBN:978-4-8010-0335-4 C0098
装幀:宗利淳一
4月6日頃発売!


呟きは連なり〈語〉は戯れ群れをなす

何の考えもなしに不意に書きはじめられた語は、なぜ自らを探し求めるように連鎖していくのか?――純粋な思考の表現を目指す一方で言語に頼らざるを得ないという逆説に引き裂かれながら、果敢にも自動記述を実践したエリュアール。解読不能寸前のシュルレアリスム的テクストを解剖し、その原理を露わにする。
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4月の新刊:《図案対象》を読む――夭折のアヴァンギャルド画家、久保克彦とその時代

2018年 4月 10日

図案対象を読む《図案対象》を読む
夭折のアヴァンギャルド画家、久保克彦とその時代
黒田和子(著)

判型:A5判上製
頁数:総159頁(本文143頁+別丁図版16頁)
定価:2500円+税
ISBN:978-4-8010-0331-6 C0071
装幀:宗利淳一
4月7日発売!

甦る前衛絵画
太平洋戦争下の中国戦線で26歳の若さで戦死した知られざるアヴァンギャルド画家久保克彦の畢生の大作《図案対象》とそれに至るまでの作品と思考の歩みを、シュルレアリスム、構成主義をはじめとする同時代のヨーロッパ美術との関連のうちに位置づける稀有な試み。

画家と世界との間には、呼気と吸気があると言う。すなわち、画家が世界の相貌(かお)を見、世界のある相貌がある画家を要求すると言う。二十世紀初頭の、怒濤のようなヨーロッパの美術界の潮流を受け止め、無謀な戦いに巻き込まれていく中で、それらを自らのものとし、表現し、そして征った久保は、世界の相貌から見つめられてこの作品を残したのに違いない。時代と作家との相関関係なしには、この作品は考えられないのではないだろうか。(本文より)

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4月の新刊:議論して何になるのか

2018年 4月 6日

議論して何になるのか議論して何になるのか
ナショナル・アイデンティティ、イスラエル、68年5月、コミュニズム
アラン・バディウ
+アラン・フィンケルクロート(著)
的場寿光+杉浦順子(訳)

判型:四六判上製
頁数:211頁
定価:2800円+税
ISBN:978−4−8010−0333−0 C0010
装幀:宗利淳一
4月9日頃発売!


対峙すべき本当の敵とは何か?
根本的に相反するふたりの哲学者が、緊張に満ち、火花散るような、時に激昂に達するほどの雰囲気のなかで、ナショナル・アイデンティティ、イスラエル、68年5月、コミュニズムについて、白熱の議論を闘わせる!
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4月の新刊:小説は環流する――漱石と鷗外、フィクションと音楽

2018年 4月 5日

小説は環流する小説は環流する
漱石と鷗外、フィクションと音楽
山本亮介(著)

判型:A5判上製
頁数:274頁
定価:4000円+税
ISBN:978-4-8010-0328-6 C0095
装幀:齋藤久美子
4月2日発売!

小説の言葉は傍若無人の動きを見せる。時間を折りたたみ、空間を重ね合わせ、人の心のうちへと立ち入り、言葉の〈世界〉を語り成す。
近代の夏目漱石、森鷗外から現代の奥泉光『シューマンの指』、村上春樹『IQ84』、古川日出男『南無ロックンロール二十一部経』、伊坂幸太郎『魔王』などをとりあげ、複数の世界を越境する小説をめぐる芸術理論的探究。
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3月の新刊:現代女性作家の方法《水声文庫》

2018年 4月 5日

現代女性作家の方法現代女性作家の方法
《水声文庫》
松本和也(著)

判型:四六判上製
頁数:260頁
定価:2800円+税
ISBN:978-4-8010-0327-9 C0095
装幀:宗利淳一
3月20日発売!

小説を読むことの魅力はどのような言葉―表現によってもたらされるのか。
江國香織、湊かなえ、青山七恵、小川洋子、多和田葉子、藤野可織、川上弘美ら7人の8作品を詳細に読み解き、小説家が、いかに読者に読ませる工夫をしているかを探る試み。
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4月の新刊:芸術と労働

2018年 4月 2日

芸術と労働芸術と労働
白川昌生+杉田淳(編)

判型:A5判上製
頁数:236頁
定価:3000円+税
ISBN:978-4-8010-0325-5 C0070
装幀:宗利淳一
3月30日発売!


芸術は経済を、経済は芸術を欲望してもいる。
現代社会における芸術活動について、美術作家、批評家などが様々な視点(フィールドワーク、作品制作、討議等)から捉え、芸術、労働、社会との関わりを考察し、これからの関わり方、意識、行動を喚起する論集。
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4月の新刊:ヴァレリーの『旧詩帖』――初期詩篇の改変から詩的自伝へ

2018年 3月 23日

ヴァレリーの旧詩帖_書影ヴァレリーの『旧詩帖』
初期詩篇の改変から詩的自伝へ
鳥山定嗣(著)

判型:A5判上製
頁数:464頁+別丁68頁
定価:7000円+税
ISBN:978-4-8010-0334-7 C0098
装幀:宗利淳一
4月2日頃発売!


文学を一度放棄し、『若きパルク』で詩作に回帰した詩人ヴァレリー。
約20年におよぶ「沈黙期」に橋を架けたのは、初期の詩集『旧詩帖』だった。
四半世紀にわたる改変の作業を丁寧に辿ることにより、自らの過去を書きかえ続ける作家ヴァレリーの〈詩的自伝〉を問う。『旧詩帖』新訳を併録。

ヴァレリーはどのようにして詩作の業に回帰するに至ったのか。昔の詩を書き改めたのはなぜなのか。約30年の歳月を隔てる旧作と改作にはどのような相違が見られるのか。以上が本書に通底する問いである。(「はじめに」より)


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3月の新刊:〈ニグロ芸術〉の思想文化史

2018年 3月 12日

ニグロ芸術 書影〈ニグロ芸術〉の思想文化史
フランス美術界からネグリチュードへ
柳沢史明(著)

判型:A5判上製
頁数:376頁
定価:5000円+税
ISBN:978-4-8010-0330-9 C0070
装幀:山崎登
3月23日頃発売!


支配と抵抗のポリティクス
フランス美術界で創出され、文化史上のトピックとなった〈ニグロ芸術〉。間大陸的な文化摩擦を被ってきたこの概念は一方で、ハーレム・ルネサンスやネグリチュードといった黒人文化運動において自らのアイデンティティを示す「抵抗のための武器」にもなりえた……。同時代の文脈から諸言説を読み解き、支配と抵抗の歴史を反省的に再構築する。
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3月の新刊:メイド・イン・ソビエト――20世紀ロシアの生活図鑑

2018年 2月 27日

メイド・イン・ソビエトメイド・イン・ソビエト
20世紀ロシアの生活図鑑
マリーナ・コレヴァ+タチヤナ・イヴァシコヴァ他(著)
神長英輔+大野斉子(訳)

判型:46判並製
頁数:252頁
定価:2500円+税
ISBN:978-4-8010-322-4 C0030
装幀:宗利淳一

共産主義国家の奇妙な日常
レトロかつ未来的なデザインの電化製品、不便な暮らしの中で発案された独特な日用品……1920年代から80年代まで、ソビエト連邦の歴史の変遷を刻んだ生活雑貨、人気商品、党の行事に関する知られざるエピソード、にやりとするアネクドートの数々を紹介し、ソ連崩壊とともに消失した、今やロシア人にとっても懐かしい世界の日常風景を豊富な図版とともに追想する。
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3月の新刊:自叙の迷宮――近代ロシア文化における自伝的言説

2018年 2月 27日

自叙の迷宮自叙の迷宮
近代ロシア文化における自伝的言説
中村唯史+大平陽一(編)
三浦清美+奈倉有里+武田昭文+梅津紀雄(著)

判型:A5判上製
頁数:288頁
定価:4000円+税
ISBN:978-4-8010-321-7 C0098
装幀:西山孝司


自伝、自伝的小説、回想、日記、手紙。過去の出来事を現在の表象によって書き換え、再構成する〈自叙〉のなかに、〈事実〉はどこまで残されているのか?
ロシア文化における自叙はロマン主義の時代に興隆し、続くリアリズムの時代には減退した。しかし19世紀末、いわゆる「銀の時代」の始まりとともに、再び事実性への志向が強まり、創作の手法としての自叙や、作家の伝記への関心が高まりを見せるようになる。
現在と過去の錯綜の中に生起し、虚実入り混じる多様な〈自叙〉の実相を、革命前後の時代を中心とする近代ロシア文化の中に追う。
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2月の新刊:ジャン=クロード・シルベルマン――フィギュールの危険な誘惑《シュルレアリスムの25時》第2期

2018年 2月 26日

書影 シルベルマンジャン=クロード・シルベルマン
フィギュールの危険な誘惑
《シュルレアリスムの25時》第2期
齊藤哲也(著)

判型:四六判上製
頁数:283頁
定価:3200円+税
ISBN:978-4-8010-0303-3 C0398
装幀:宗利淳一
2月28日発売!


フィギュールはキャンバスから飛び立ち、謎めいた言葉を囁く。
50-60年代のパリ・グループの一翼を担い、ブルトンの死、五月革命そしてグループ解体を経て、いまもなお〈シュルレアリスト〉であるジャン=クロード・シルベルマン。タブローを切り抜いて「看板」を作り、デッサンに詩をつけて「絵本」を書く画家・詩人の生き様を通して、シュルレアリスムの〈現在〉を捉える!
《ひとりの人間の生にここまで深く介入し、そのあり様を決定的に変えてしまう「シュルレアリスム」なるものとはいったい何か。いや「何か」とはけっして問わないでおこう。本書で語りたいのは、このいわく語りがたい何ものかに、亡霊のようにとり憑かれてしまったひとりのおとこの物語である。》(序章より)
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2月の新刊:『北回帰線』物語――パリのヘンリー・ミラーとその仲間たち

2018年 2月 26日

北回帰線『北回帰線』物語
パリのヘンリー・ミラーとその仲間たち
本田康典(著)

判型:四六判上製  
頁数:486頁
定価:4500円+税
ISBN:978-4-8010-0316-3 C0098
装幀:齋藤久美子
2月25日発売!


1930年代、パリ。ヘンリー・ミラーの苦闘の日々を追う。
『北回帰線』誕生にまつわるエピソードをブラッサイ、ルイス・ブニュエル、エズラ・パウンド、バーニー・ロセットらとの交友を軸に、アメリカでの発禁本がいかに世界的なベストセラーとなっていったかを縦横に綴る〈書物〉の伝記。
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2月の新刊:惑星のハウスダスト

2018年 2月 14日

ハウスダスト書影
惑星のハウスダスト

福田拓也(著)

判型:A5判変型上製
頁数:79頁
定価:2500円+税
ISBN:978−4−8010−0326−2 C0092
装幀:宗利淳一
2月28日頃発売!


第32回現代詩手帖賞を受賞した詩人であり、文芸批評家でもある著者による第7詩集。自動記述的な散文詩作品。

ぼくはぼくとして入りそびれの沼地、裏返された旧相模川橋脚、脚なずみ空飛ぶ白鳥の空白、失神の浜辺に横たわる骸を食んだ永遠の白い歯の星空までめまいの螺旋がゆっくりと、あるいは急速に、ちりぢりになった空を食べながらぼく、宇宙の青くなった肉のつぶつぶ、惑星の塵埃(ハウスダスト)!

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2月の新刊:意味と脱–意味

2018年 2月 8日

意味と脱意味
意味と脱–意味
ソシュール、現代哲学、そして……
中田光雄(著)

判型:A5判上製
頁数:288頁
定価:4000円+税
ISBN:978-4-8010-0324-8 C0010
装幀:齋藤久美子
2月25日発売!


意味はいかにして可能となるか?
哲学は「真理」の探究だが、20世紀哲学は、人文・文化・歴史科学とともに、「真理」に先立つ「意味」の次元を開闢した。ソシュール(「言語」)とハイデガー(「真理」)の間から広がり、フランス20世紀思想史の中軸を貫き、これからのグローバル・デモクラシーの普遍的媒介項となる「意味」の地平。すでに始まっている「意味」批判の思惟をも包摂しつつ、この「第四の地平」の開削に着手する。
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2月の新刊:夜のみだらな鳥《フィクションのエル・ドラード》

2018年 2月 6日

夜のみだらな鳥夜のみだらな鳥
《フィクションのエル・ドラード》
ホセ・ドノソ(著)
鼓直(訳)

判型:四六判上製
頁数:586頁
定価:3500円+税
ISBN:978-4-8010-0267-8 C0397
装幀:宗利淳一
2月26日頃発売!

これは傑作である。狂暴な雰囲気、執拗きわまりない反復、作中人物の変身、純粋にシュルレアリスム的な物語構造、不合理な観念連合、限りなく自由な想像力、美醜の原則の侮辱的な無視に、度肝を抜かれてしまった。

――ルイス・ブニュエル


望まれない畸形児《ボーイ》の養育を託された名家の秘書ウンベルトは、宿痾の胃病で病み衰え、使用人たちが余生を過ごす修道院へと送られる。尼僧、老婆、そして孤児たちとともに暮しながら、ウンベルトは聾啞の《ムディート》の仮面をつけ、悪夢のような自身の伝記を語り始める……。
延々と続く独白のなかで人格は崩壊し、自己と他者、現実と妄想、歴史と神話、論理と非論理の対立が混じり合う語りの奔流となる。『百年の孤独』と双璧をなすラテンアメリカ文学の最高傑作。
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1月の新刊:21世紀のソシュール

2018年 1月 29日

21世紀のソシュール
21世紀のソシュール

松澤和宏(編)

判型:A5判上製
頁数:340頁
定価:5000円+税
ISBN:978-4-8010-00323-1 C0010
装幀:宗利淳一
1月27日発売!


ソシュールの〈ためらい〉
ラング/パロール、シニフィアン/シニフィエ、〈言語論的転回〉……フランス現代思想の潮流とともに喧伝された「ソシュールの思想」とは、膨大な草稿を残した言語学者の企図にかなっていたのだろうか。『講義』成立の背景とその功罪、理論的虚構としての〈ラング〉の限界と〈パロール〉の可能性、神話・伝説研究にみられる歴史観、アウグスティヌスからデリダまでの言語思想史上のメルクマール、認知言語学との類縁性、日本語学との邂逅……言語によって世界を整理区分するのではなく、むしろどこまでも曖昧になってしまうことに遅疑逡巡するソシュールが浮かび上がってくる。
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1月の新刊:反復のレトリック――梨木香歩と石牟礼道子と

2018年 1月 29日

反復のレトリック
反復のレトリック
梨木香歩と石牟礼道子と
《エコクリティシズム・コレクション》
山田悠介(著)

判型:四六判上製  
定価:4000円+税
ISBN:978-4-8010-0317-0 C0095
装幀:滝澤和子
1月25日発売!


環境文学の〈かたち〉
梨木香歩の『西の魔女が死んだ』、石牟礼道子の『苦海浄土』、リチャード・ネルソンの『内なる島』をはじめ日米の著名な環境文学作品を、「反復」という〈あや〉を糸口に読み解くエコクリティシズムの新しい試み。環境文学はもとより、文体論、コミュニケーション論への入門書としても最適。
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1月の新刊:マイタの物語《フィクションのエル・ドラード》

2018年 1月 15日

書影マイタの物語
《フィクションのエル・ドラード》
マリオ・バルガス・ジョサ(著)
寺尾隆吉(訳)

判型:四六判上製
頁数:336頁
定価:2800円+税
ISBN:978-4-8010-0266-1 C0397
装幀:宗利淳一
1月25日頃発売!

バルガス・ジョサは文学という果てしない饗宴を今も変わらぬ情熱で生き続けている。――フアン・ガブリエル・バスケス

1958年、ペルー山間部でごく小規模な反乱があった。首謀者はトロツキー派の組合運動家、名前はマイタ。その20年後、とある作家はこの事件を小説で再現しようと、事件の証言者たちを辿ってインタビューを試みる。しかし、証言者たちの語りは食い違い、反乱の全貌は窺えないまま最後の証言者マイタの居場所を突き止めることになる……。
史実とフィクションを意図的に交錯させる大胆な手法を試みた、ノーベル賞作家によるメタ・フィクション。
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