9月の新刊:ケベックの歴史

2023年 9月 11日

ケベックの歴史_書影ケベックの歴史
ジャック・ラクルシエール(著)
小倉和子・小松祐子・古地順一郎・伊達聖伸・矢内琴江(訳)

判型:四六判上製
頁数:242頁
定価:2700円+税
ISBN:978-4-8010-0749-9 C0022
装幀:宗利淳一
9月下旬発売!

試し読み◀/▶直接のご注文はこちらへ◀︎

新たな〈ネイション〉の模索
ケベック史研究の第一人者が,フランス人の入植から、イギリスによる征服、カナダ連邦の誕生、フランス系ナショナリズムの高揚、60年代の〈静かな革命〉、80〜90年代の「主権獲得」に向けた二度の州民投票、そして今日の間文化社会まで、北米のフランス語圏ケベックの歴史を辿る入門書。
Read the rest of this entry »

 

9月の新刊:小さき人びと——折々の肖像《フィクションの楽しみ》

2023年 9月 11日

書影_小さき人びと小さき人びと
折々の肖像
《フィクションの楽しみ》
ピエール・ミション(著)
千葉文夫(訳)

判型:四六判上製
頁数:268頁
定価:2700円+税
ISBN:978-4-8010-0753-6 C0397
装幀:宗利淳一
9月中旬発売!

試し読み◀/▶直接のご注文はこちらへ◀︎

“思い出がよみがえり、言葉がよみがえり、そして言葉とともに死んだ人びとがよみがえる”
列伝ふうの体裁のもとに、語り手の記憶に深く沈み込む《名もなき人びと》の肖像が浮かびあがる――フランス現代作家が濃密な文体で描く自伝的フィクション。

《1947年夏のある日のこと、母は私を腕に抱き、レ・カールの家のマロニエの大木の下に立っていた。それは、厩舎の外壁、ハシバミの木々、木陰が邪魔になって見えなかった県道が急に視界に入るあたりだった。天気はよく。母はたぶん薄手の服を着ていたはず、私はまだ言葉がしゃべれない。》(本文より)

Read the rest of this entry »

 

9月の新刊:むきだしの石 林武史の〈彫刻〉

2023年 9月 11日

むきだしの石_書影むきだしの石 林武史の〈彫刻〉
林武史×森田一(著)

判型:A5判上製
頁数:176頁+カラー別丁16頁
定価:2500円+税
ISBN:978-4-8010-0747-5 C0070
装幀:デュウェル智紗
9月下旬発売!

試し読み◀/▶直接のご注文はこちらへ◀︎

林さんに出会った石は、より石らしく振る舞うことができる。
――日比野克彦(アーティスト)

《林武史は石による世界の探索者である。それは存在自体を問うものから存在者の事実と意味へ、水平垂直という座標空間の分析からメタファーに満ちた空間の総合へ、存在の前提をなす時間から記憶という生きられた時間への探求に至る。そして石も変わる。探索は彫刻から発したが、今、それを再び彫刻と呼ぶのは便法に過ぎない。》(森田一)

【展覧会情報】
「林武史退任記念展 石の勝手」
2023年9月30日(土)―10月15日(日)
於:東京藝術大学大学美術館本館展示室3、4、陳列館1階
https://museum.geidai.ac.jp/exhibit/2023/09/mind-of-stone.html

Read the rest of this entry »

 

9月の新刊:フランスのイスラーム/日本のイスラーム《日仏会館ライブラリー》

2023年 9月 11日

フランスのイスラーム/日本のイスラームフランスのイスラーム/日本のイスラーム
《日仏会館ライブラリー》2
伊達聖伸(編)

判型:A5判上製
頁数:298頁
定価:4500円+税
ISBN:978-4-8010-0759-8 C0036
装幀:宗利淳一
9月下旬発売!

試し読み◀/▶直接のご注文はこちらへ◀︎

対立と共存の最前線
〈ライシテ=政教分離〉を国是とするフランス、そして〈無宗教の国〉日本において、宗教的・文化的マイノリティであるムスリムは、社会にどのような位置を占め、いかなる問題に直面しているのか。
日仏におけるイスラームをめぐる文化衝突の歴史的経緯と、共生の実現を目指すさまざまな取り組みを辿る、最新の研究成果。

Read the rest of this entry »

 

9月の新刊:閉ざされた扉——ホセ・ドノソ全短編《フィクションのエル・ドラード》

2023年 8月 24日

書影_閉ざされた扉閉ざされた扉
ホセ・ドノソ全短編
《フィクションのエル・ドラード》
ホセ・ドノソ(著)
寺尾隆吉(訳)

判型:四六判上製
頁数:320頁
定価:3000円+税
ISBN:978-4-8010-0751-2 C0397
装幀:宗利淳一
9月中旬発売!

試し読み◀/▶直接のご注文はこちらへ◀︎

謎のヴェールに包まれた変身あるいは失踪で幕を閉じる物語、これぞ手品師ドノソの真骨頂だ。――オラシオ・カステジャーノス・モヤ

崩壊する日常
眠ることで世界の神秘を見つけようとする男を描く表題作「閉ざされた扉」をはじめ、ネコ科動物の絵を蒐集する主人公が狂気にはまり込んでいく様を描く「サンテリセス」、失職した老人と不思議な少女とが出会う「アナ・マリア」、厳格で気位の高い独身女性がはからずも野良犬と意気投合する「散歩」など、日常からつまはじきにされた者たちの世界を優れた洞察力で描き出す著者の全短編。

Read the rest of this entry »

 

8月の新刊:本の庭へ《水声文庫》

2023年 8月 16日

本の庭へ_書影本の庭へ
《水声文庫》
西澤栄美子(著)

判型:四六判上製
頁数:152頁
定価:1600円+税
ISBN:978-4-8010-0737-6 C0095
装幀:宗利淳一
8月下旬発売!

試し読み◀/▶直接のご注文はこちらへ◀︎

本と散歩の日々
古今の文学、芸術、サブカルチャーから社会問題まで、本の庭を軽やかに渉猟する、「コメット通信」連載「裸足で散歩」が待望の単行本に!

Read the rest of this entry »

 

8月の新刊:女囚たち――ブラジルの女性刑務所の真実

2023年 8月 10日

書影_女囚たち女囚たち――ブラジルの女性刑務所の真実
ドラウジオ・ヴァレーラ(著)
伊藤秋仁(訳)

判型:四六判上製
頁数:302頁
定価:2700円+税
ISBN:978-4-8010-0722-2 C0036
装幀:滝澤和子
8月中旬発売!



▶直接のご注文はこちらへ◀︎


《ようこそ気狂い女どもの館へ》
人種差別とジェンダー格差、ドラッグ密売への誘惑、ままならぬ日常。妊娠中絶の禁止に多産、同性愛……。終わりなき貧困の連鎖に陥る女性たちの人生と女性刑務所の真実を、医師である著者が描きだす傑作ドキュメンタリー。

Read the rest of this entry »

 

8月の新刊:今日の彫刻 冨井大裕

2023年 8月 1日

冨井大裕今日の彫刻_栃木展_表1今日の彫刻 冨井大裕
冨井大裕+栃木県立美術館編(編)

判型:A5判並製
頁数:184頁
定価:3000円+税
ISBN:978-4-8010-0740-6 C0070
装幀:川村格夫
8月下旬発売!


▶直接のご注文はこちらへ◀︎

「今日の彫刻 冨井大裕」公式図録*
スーパーボール、画鋲、ハンマー、折り紙をはじめとする消費材が、積み上げる、束ねる、寝かせる、折り曲げるといった行為により、作品へと変換される…… 誰もが彫刻家になりうる可能性を日常からさぐる!

*栃木県立美術館で2023年7月8日から9月3日まで開催中

Read the rest of this entry »

 

8月の新刊:ポール・クローデル

2023年 8月 1日

書影_ポール・クローデルポール・クローデル
アンヌ・ユベルスフェルト(著)
中條忍(監訳)

判型:四六判上製
頁数:367頁
定価:4500円+税
ISBN:978-4-8010-0725-3 C0098
装幀:Gaspard Lenski
8月下旬発売!

▶直接のご注文はこちらへ◀︎

《創造》する作家の肖像
20世紀フランスを代表する外交官・作家の人生と作品をたどり、グローバルな視点から文学に革新をもたらしたその《創造行為》の秘密を明らかにする、本邦初のモノグラフ

Read the rest of this entry »

 

8月の新刊:蜂起――詩と金融における《批評の小径》

2023年 8月 1日

蜂起_書影蜂起
詩と金融における
《批評の小径》
フランコ・“ビフォ”・ベラルディ(著)
杉田敦(訳)

判型:四六判上製
頁数:216頁
定価:2,500円+税
ISBN:978-4-8010-0744-4 C0010
装幀:宗利淳一
8月下旬発売!

試し読み◀▶直接のご注文はこちらへ◀︎

破産せよ!!
脱インデックス化によって20世紀の詩的探求が成し遂げた抽象化は、金融における貨幣の脱物質化を予言していた――
言語の過剰としての詩によって感覚的身体と社会的連帯を再活性化し、金融資本主義の支配に対する蜂起を呼びかける、来るべき闘いの書。

Read the rest of this entry »

 

8月の新刊:想起の空間――文化的記憶の形態と変遷[新装版]

2023年 8月 1日

想起の空間_書影想起の空間[新装版]
文化的記憶の形態と変遷
アライダ・アスマン(著)
安川晴基(訳)

判型:A5判上製
頁数:580頁
定価:8000円+税
ISBN:978-4-8010-0741-3 C0020
装幀:宗利淳一
8月下旬発売!

▶直接のご注文はこちらへ◀︎

〈記憶〉と〈歴史〉の対立を超えて
記憶、歴史、忘却、想起――
20世紀の破壊と忘却を経て、現在も先鋭化する記憶をめぐる問題を多角的に描き出す、メモリー・スタディーズにおける記念碑的著作。

Read the rest of this entry »

 

8月の新刊:ジョセフ・アルバースの授業――色と素材の実験室

2023年 7月 20日

アルバース_書影ジョセフ・アルバースの授業
色と素材の実験室
DIC川村記念美術館(編)

判型:A5判上製
頁数:352頁
定価:3500円+税
ISBN:978-4-8010-0731-4 C0070
ブックデザイン:木村稔将
8月上旬発売!

▶直接のご注文はこちらへ◀︎

バウハウス、ブラックマウンテン・カレッジ、イェール大学という三つの重要な教育機関で教え、今日なお影響を与え続ける画家・デザイナー、ジョセフ・アルバース。制作と教育の両側面から、その全貌に迫る。

160頁の大ヴォリュームでカラー図版を収録!……アルバース自身の作品に加え、制作プロセスを読み解くことのできる習作や、バウハウス/ブラックマウンテン・カレッジ/イェール大学での学生の作品、写真資料も多数収録。

アルバース自身のテクストを多数収録!……ブレンダ・ダニロウィッツ、永原康史、沢山遼、亀山裕亮による論考に加え、アルバース自身によるテクストを12本(70頁)収録。

本邦初となる大回顧展が開催!……「ジョセフ・アルバースの授業――色と素材の実験室」(於:DIC川村記念美術館、2023年7月29日―11月5日)

Read the rest of this entry »

 

7月の新刊:冨井大裕 みるための時間

2023年 7月 4日

冨井大裕_書影冨井大裕
みるための時間
冨井大裕+新潟市美術館(編)

判型:A5変判上製
頁数:136頁
定価:2000円+税
ISBN:978-4-8010-0739-0 C0070
装幀:川村格夫
7月上旬発売!

▶直接のご注文はこちらへ◀︎

「冨井大裕 みるための時間」公式図録*
冨井の発する挑発に、五人の論者がテキストを寄せ、あるいは問いに応答し、あるいはここで問われているものとは何か、という新たな問いへと誘う。

*新潟市美術館で2023年6月6日から7月17日まで開催中

Read the rest of this entry »

 

7月の新刊:ミュージッキング――音楽は〈行為〉である

2023年 6月 30日

ミュージッキング_書影ミュージッキング[新装版]
音楽は〈行為〉である
クリストファー・スモール(著)
野澤豊一+西島千尋(訳)

判型:四六判上製
頁数:440頁
定価:4000円+税
ISBN:978-4-8010-0738-3 C0073
装幀:宗利淳一
7月下旬発売!

試し読み◀▶直接のご注文はこちらへ◀︎

音楽は、《作品》ではない、《実践》なのだ!
音楽を愛するすべてのひとに


既成概念を根底から転倒させ、わたしたちを《音の現場》へといざなう画期的な評論、待望の全訳。
____
musicking[mjúːzikiŋ]【名】
to music(音楽する)の動名詞形。
各自の立場を問わずに音楽的なパフォーマンスに加わること。演奏者やリスナー、ダンサーから、ローディー、チケットの売り子や清掃係などの裏方まで、その場に集うすべての者が《音楽》に参加し、《音楽》を共有し、《音楽》に貢献している、という考え。クリストファー・スモールによって提唱され、本書のタイトルとなり、世界各国で多くの支持を得ている。
____

Read the rest of this entry »

 

7月の新刊:証人《フィクションのエル・ドラード》

2023年 6月 30日

書影_証人証人
《フィクションのエル・ドラード》
フアン・ビジョーロ(著)
山辺弦(訳)

判型:四六判上製
頁数:594頁
定価:4000円+税
ISBN:978-4-8010-0745-1 C0397
装幀:宗利淳一
7月下旬発売!

試し読み◀▶直接のご注文はこちらへ◀︎

時、場所、そして忘却
ヨーロッパの大学で文学を研究するフリオ・バルディビエソはサバティカル休暇を取得し、24年ぶりに祖国メキシコへと帰還する。従妹ニエベスとの淡い記憶、親族との再会、旧友との思いがけぬ邂逅を経るうちに、無数の思惑に囲まれたフリオは不穏な事件に巻き込まれていく……

政権交代を果たした転換期のメキシコを舞台に、自身の記憶と祖国の記憶を重層的描き出した、鮮烈な歴史=物語。

Read the rest of this entry »

 

7月の新刊:ファティマ——辻公園のアルジェリア女たち 叢書《エル・アトラス》

2023年 6月 30日

書影_ファティマファティマ
辻公園のアルジェリア女たち
叢書《エル・アトラス》
レイラ・セバール(著)
石川清子(訳)

判型:四六判上製
頁数:228頁
定価:2500円+税
ISBN:978-4-8010-0247-0 C0397
装幀:宗利淳一
7月下旬発売!

試し読み◀▶直接のご注文はこちらへ◀︎

おしゃべりの迷宮

「母親たちが集まるとおしゃべりが続いた。ダリラは母の尻に頬をぴったりくっつけて、彼女たちの話をよく聞いていた」

ムスリム移民が多く暮らすパリ郊外の集合団地、行き交う母親たちがおしゃべりに興じるなか、ひとりの少女が女たちの内輪話に耳を傾ける……
《はざま》に暮らす女性たちの声を重層的に響かせる、著者の代表作。

Read the rest of this entry »

 

6月の新刊:クロード・シモン――書くことに捧げた人生

2023年 6月 12日

書影_クロード・シモンクロード・シモン――書くことに捧げた人生
ミレイユ・カル゠グリュベール (著)
関未玲・上田章子(訳)

判型:A5判上製
頁数:407頁
定価:7000円+税
ISBN:978-4-8010-0562-4 C0098
装幀:滝澤和子
6月下旬発売!

試し読み◀/▶直接のご注文はこちらへ◀︎

創作の源泉をたどって
手記や創作ノート、絵画作品や写真、伯母の手帳など、さまざまな資料を検証し、作品と突き合わせながら、作家の人生の軌跡を描破する。難解な作風で知られるノーベル文学賞受賞作家の、本邦初の決定版伝記!

Read the rest of this entry »

 

6月の新刊:評伝ロラン・バルト

2023年 6月 12日

書影_ロラン・バルト評伝ロラン・バルト
ティフェーヌ・サモワイヨ(著)
桑田光平・伊澤拓人・伊藤靖浩・黒木秀房・清水雄大・福井有人(訳)

判型:A5判上製
頁数:615頁
定価:9000円+税
ISBN:978-4-8010-0717-8 C0098
装幀:宗利淳一
6月下旬発売!

試し読み◀/▶直接のご注文はこちらへ◀︎

エクリチュールの不可能性を超えて
バルトの友人・知人への詳細な聞き取りだけでなく、近年まで未調査だった草稿や私信などを丁寧に調査し、バルトを個人的環境ならびに社会的・政治的文脈の中に置き直しながら、バルト自身の作品と関連づけた、気鋭の研究者による決定版伝記!

Read the rest of this entry »

 

6月の新刊:犬のしもべ

2023年 6月 9日

犬のしもべ_書影 犬のしもべ
菊池英也(著)

判型:四六判上製
頁数:244頁
定価:2000円+税
ISBN:978-4-8010-0736-9 C0093
装幀:宗利淳一
6月下旬発売!

▶直接のご注文はこちらへ◀︎

子犬は怒り、ささやく
犬と人間との長きにわたる関係を考察しつつ、愛犬ポメラニアンとの17年の日々を描いた感動のフィクション!

Read the rest of this entry »

 

6月の新刊:ルネ・ヴィヴィアン伝

2023年 6月 9日

ルネ・ヴィヴィアン伝_書影ルネ・ヴィヴィアン伝
ジャン=ポール・グージョン(著)
中島淑恵(訳)

判型:A5判上製
頁数:584頁
定価:8000円+税
ISBN:978-4-8010-0730-7 C0098
装幀:宗利淳一
6月下旬発売!

試し読み◀▶直接のご注文はこちらへ◀︎

〈世紀末のサッフォー〉の真実
ボードレールとスウィンバーンの後継者、コレットの友人にしてナタリー・C・バーネイの恋人。サッフォーを現代に甦らせ、女男爵とただならぬ関係を結び、神経衰弱のうちに夭折した詩人……数々の逸話と偏見とは裏腹に終生彼女を詩作に駆り立てたものは何だったのか? 詩、草稿、手紙、証言を縦横に結び、女性による女性のための表現を求めた詩人を活写する!

Read the rest of this entry »