8月2011のアーカイヴ

8月の新刊『水声通信』34号

2011年 8月 24日

suisei34『水声通信』第34号

A5判並製285頁/定価=2500円+税/装幀=宗利淳一
ISBN978-4-89176-754-8 C0090  好評発売中!

特集=『社会批評』のジョルジュ・バタイユ



「50年後、ボリス・スヴァーリンは回想する……」
「シュルレアリストの新刊を読む」
など、1930年代のラディカルなバタイユをめぐる特集のほか、
西谷修、野崎歓、鈴木雅雄、齊藤哲也、塩塚秀一郎、豊崎由美各氏の
対論、そして水声通信総目次など、注目のコンテンツも多数収録。
目次はこちら(クリックで拡大します)

suisei34_contents






【『水声通信』休刊のお知らせ】
小誌は、当初は月刊で、ついで隔月刊、さらには不定期的に
刊行してまいりましたが、本号でしばらく休刊させていただ
くことになりました。ながいあいだご愛読いただき、ありが
とうございました。なお、本年6月に創刊した『別冊水声通
信』はひきつづき鋭意刊行してまいります。今後とも、ご愛
読いただきますよう、よろしくお願い致します。 (H.S.)

 

8月の新刊『日常の相貌』

2011年 8月 24日

nichijonosobo_cover1中川僚子

日常の相貌——イギリス小説を読む

A5判上製257ページ/定価3800円+税
ISBN978-4-89176-848-5 C0098  好評発売中!



ジェイン・オースティンから
カズオ・イシグロへ——


異郷/異形、自然/交感、そして日常/非日常をキーワードに、
イギリス小説の日常の陰翳をしなやかな感性で読み解く。

 

『ジャック・ルーボーの極私的東京案内』書評

2011年 8月 23日

『ジャック・ルーボーの極私的東京案内』をこの度毎日新聞の
書評欄でお取り上げいただきました。ありがとうございます!

若島正氏(2011年8月21日付毎日新聞)
『ジャック・ルーボーの極私的東京案内』というおそらく類のない日本旅行記に
関しては、〔歪んだオリエンタリズムを見出すという〕心配は一切無用である。
旅行記といっても、『不思議の国のアリス』や『オズの魔法使い』のような架空の国への
幻想旅行記にずっと近いのだから。〔……〕それにしても、ルーボーの作品は
どうしてこんなに軽いのか。形式の制約という側面から文学にアプローチして、
逆説的に精神の途方もない自由を得てしまう。
そこには、晩年の芭蕉が到達した「かるみ」の境地に通じるものがある。

全文はこちらで読めます→

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tokyoannai_coverジャック・ルーボーの極私的東京案内

田中淳一訳
A5判並製カラー80頁+32頁/定価2800円+税
ISBN978-4-89176-838-6 C0097 7月29日頃発売!



新ジャンル、メトロ詩とは?
富士山は日本に存在しない?
レーモン・クノー的「街路の読み方」とは?
英語のthの発音は、フォアグラによって生まれた?
作家/ウリピアン/数学者ルーボーが、
山手線で試作/詩作/思索する! ディープな東京案内!


異端/ウリポの中の異端児としての正嫡子──。
数学者としての経歴と詩人の魂の融合は、
どうしたことか壮絶な恍けっぷりへと結実し、
素数やクノー数に彩られた虹色の東京を巡る。
ルーボーは歌う。唄う。謳う。謡う。詠う。
詩作は詩と一体となり、秘密を隠した子供の笑い声と化す。
そう、ここにいるのは──おそるべき永遠のいたずらっ子。
——円城塔