5月2015のアーカイヴ

5月新刊:ぼくは思い出す《フィクションの楽しみ》

2015年 5月 15日

ぼくは思い出す
ぼくは思い出す  
ジョルジュ・ペレック(著)  
酒詰治男(訳)

判型:四六判上製
頁数:291頁
定価:2800円+税
ISBN:978−4−8010-0095-7 C0097 好評発売中!
装幀者:宗利淳一

内容紹介:
ジョー・ブレイナード『ぼくは覚えている』に想を得て、四八〇の「忘れられた、どうでもいい凡庸な思い出」を列挙しつづける、言語遊戯の作家ならではの「記憶」をめぐる奇妙な試み。
戦後から六〇年代にかけてのフランス版枕草子!?

著者について:
ジョルジュ・ペレック(Georges Perec)  1936年、パリに生まれ、1982年、同地に没した。小説家。1966年にレーモン・クノー率いる実験文学集団「ウリポ」に加わり、言語遊戯的作品の制作を行う。主な著書には、『煙滅』(1969。水声社、2010)、『Wあるいは子供の頃の思い出』(1975。水声社、2013)、『人生 使用法』(1978。水声社、1992)などがある。

訳者について:
酒詰治男(さかづめはるお) 1944年、東京に生まれる。甲南女子大学文学部名誉教授。専攻フランス文学。主な著書に、『文学をいかに語るか』(共著、 新曜社、1996)、主な訳書に、ペレック『人生 使用法』(水声社、1992/2013)、ペレック『家出の道筋』(水声社、2011)、ペレック『Wあるいは子供の頃の思い出』(水声社、2013)などがある。

関連書:
【ペレックの作品】
家出の道筋/酒詰治男訳/2500円+税
煙滅/塩塚秀一郎訳/3200円+税
さまざまな空間/塩塚秀一郎訳/2500円+税
人生 使用法/酒詰治男訳/5000円+税
Wあるいは子供の頃の思い出』/酒詰治男訳/2800円+税
美術愛好家の陳列室/塩塚秀一郎訳/1500円+税
水声通信6号《ジュルジュ・ペレック》/1000円+税
小誌 風の薔薇5号《ウリポの言語遊戯》/1500円+税

 

5月新刊:中村真一郎手帖⑩

2015年 5月 15日

中村手帖10
中村真一郎手帖⑩
中村真一郎の会(編)
判型:A5判並製
頁数:88頁
定価:1000円+税
ISBN978-4-8010-0098-8 C0091 好評発売中!
装幀者:齋藤久美子

内容紹介:
日本語による定型押韻詩によって詩の革命を目指した若き詩人たち=〈マチネ・ポエティク〉を特集。その他、中村真一郎の人と作品を美術という側面から照射する講演や、論考、エッセイなどを多数収録する、中村真一郎研究の最前線。

目次:
中村真一郎と〈マチネ・ポエティク〉のこと 清水徹
『マチネ・ポエティク詩集』とその時代 安藤元雄
〈マチネ・ポエティク〉における押韻 菅野昭正
『マチネ・ポエティク詩集』 池内輝雄
中村真一郎と堀辰雄 影山恒男
ミメーシスと継承 鳥山玲
父、真一郎の思い出 Sr. ムジカ 中村香織
中村真一郎に甦るネルヴァル――女優の問題(4) 小林宣之
豪徳寺二丁目猫屋敷(9) 木島佐一
近況/短信/趣意書/会則

関連書:
【中村真一郎手帖】
*各界の論者による評論やエッセイなどを収める、中村真一郎研究の最前線
*①号〜⑩号まで刊(毎年5月刊)
*定価1000円+税(⑧号のみ1500円+税)

【中村真一郎の本】
小説構想への試み/2800円+税
続・小説構想への試み/4000円+税
中村真一郎 青春日記/池内輝雄・傳馬義澄編/5000円+税
城北綺譚/解説=菅野昭正/1800円+税
日本古典にみる性と愛/解説=沓掛良彦/2500円+税
全ての人は過ぎて行く/解説=飯島耕一/3000円+税

戦後文学の旗手 中村真一郎/鈴木貞美/2500円+税

 

『ポストメディア人類学に向けて 集合的知性』刊行記念イベント

2015年 5月 15日

清水高志×西川アサキ「ポスト・ドゥルーズと四つの空間――集合的知性、心身問題」

このたび、フランスの哲学者ピエール・レヴィの著作『ポストメディア人類学に向けて 集合的知性』の翻訳者のひとりである哲学者の清水高志氏をお招きして、下北沢にある本屋B&Bでトークイベントが開催されます。
『魂と体、脳――計算機とドゥルーズで考える心身問題』(講談社)、『魂のレイヤー』(青土社)などの著作がある西川アサキ氏をお相手に、現代の情報哲学者ピエール・レヴィの理論の可能性とその周辺を語り尽くしていただく2時間!
ドゥルーズの理論を、21世紀の哲学を模索するレヴィがいかに吸収し、乗り越えようとしたか?
この世界そのものにおいて「思考しているもの」とは何なのか?
心脳問題と情報空間、そしてモナドロジーの関係とは?
W・ジェイムズの純粋経験論と亡霊、思弁的実在論の結びつきとは?
個性ある論客にして友人である二人が、五月の宵にちょっと尖った現代思想をLIVE! します。

清水高志(しみずたかし)
哲学者。現在、東洋大学総合情報学科准教授。主な著書に、『セール、創造のモナド――ライプニッツから西田まで』(冬弓舎、2004年)、『ミシェル・セール――普遍学からアクターネットワークまで』(白水社、2013年)などがある。

西川アサキ(にしかわあさき)
哲学者、批評家。現在、東京大学大学院情報学環助教。主な著書に、『魂と体、脳――計算機とドゥルーズで考える心身問題』(講談社、2011年)、『魂のレイヤー――社会システムから心身問題へ』(青土社、2014年)などがある。

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日時:2015年5月30日(土)15:00~17:00(14:30開場)
場所:本屋B&B(世田谷区北沢2-12-4 第2マツヤビル2F)
入場料:1500yen+1drink order
お申込み先:http://bookandbeer.com/blog/event/20150530_levy/
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【書評】パトリック・モディノ『地平線』

2015年 5月 11日

朝日新聞朝刊で『地平線』の書評が掲載されました。

「何者でもなかった頃の懐かしさ」(評・大竹昭子 朝日新聞2015年5月3日付)

 

『氷山へ』刊行記念イベント

2015年 5月 11日

中村隆之×今福龍太「豊穣な沈黙、遠回りする行動力――ミショーとル・クレジオの方へ」


「イニジ」、「氷山」、これらは、フランス語が生み出したもっとも美しく、もっとも純粋で、もっとも真実な詩のうちでも究極の二篇だ――

2008年にノーベル文学賞を受賞したル・クレジオの『氷山へ』は、彼の思考と実践に大きな影響を与えた孤高の詩人アンリ・ミショーの至高の詩編である「氷山」と「イニジ」について、包括的に、かつ詩的に綴られた珠玉の批評-エッセイです。

このたび、この本の刊行を記念し、訳者である中村隆之先生と、ル・クレジオと親交の深い、また、この本に解説を寄せてくださった文化人類学者であり批評家の今福龍太先生をお招きし、下北沢にある本屋B&Bでトークイベントを開催します。

当日は、今福先生、中村先生が持ち寄った、ル・クレジオとミショーをめぐる映像や音声なども聴きながら、うわすべりした饒舌なだけの言葉の氾濫にあらがいつつ、そして文字情報による知覚の包囲からも身を引き離し、豊穣な沈黙と遠回りする行動力について、対話していただきます。


中村隆之(なかむらたかゆき)
フランス語圏カリブ海文学。現在、大東文化大学専任講師。主な著書に、『カリブ–世界論』(人文書院、2013年)などがある。

今福龍太(いまふくりゅうた)
文化人類学、批評家。現在、東京外国語大学大学院教授。近著に、『書物変身譚』(新潮社、2014年)、『ジェロニモたちの方舟』(岩波書店、2015年)などがある。

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日時:2015年5月24日(日)15:00~17:00(14:30開場)
場所:本屋B&B(世田谷区北沢2-12-4 第2マツヤビル2F)
入場料:1500yen+1drink order
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アブドゥラマン・アリ・ワベリ氏来日講演&トークイベントのお知らせ

2015年 5月 11日

昨年刊行しました、長篇小説『バルバラ』の著者アブドゥラマン・アリ・ワベリ氏が、アンスティチュ・フランセ日本の催す「フランコフォニー祭」のゲストとして来日され、各地で講演とトーク+サイン会が行われます。ぜひ、足をお運びください。また、氏の新作2点を近日中にお届けするべく、ただいま鋭意編集中です。こちらもぜひ、ご期待下さい。


5月12日(火)18:00〜
「ノマドのエクリチュールからエクリチュールのノマドへ」
小樽商科大学 札幌サテライト
入場無料(先着申し込み35名様まで)/通訳有
問い合わせ先 札幌アリアンス・フランセーズ Tel 011-261-2771

5月13日(水)12:30〜13:00(茶話会)/13:05〜14:30(講演会)
「ジブチ出身のフランス語作家WABERI氏と語ろう!」
日本女子大学 目白キャンパス ランゲージ・ラウンジ(茶話会)/香雪館203(講演会)
入場無料/予約不要/通訳有
問い合わせ先 日本女子大学文学史学科 高頭麻子 Tel 03-5981-3595

5月15日(金)19:00〜21:00
「対談:アブドゥラマン・アリ・ワベリ×陣野俊史」
アンスティチュ・フランセ東京 エスパス・イマージュ
入場無料/予約不要/通訳有
問い合わせ先 アンスティチュ・フランセ東京 Tel 03-5206-2500

5月16日(土)開場13:00/開演13:30〜
「アブドゥラマン・アリ・ワベリ氏 トーク&サイン会」
紀伊國屋書店新宿南店 6階Books Kinokuniya Tokyoイベントスペース
入場無料/予約不要/通訳有
トーク終了後にサイン会を行います。会場にて書籍を販売いたします。
問い合わせ先 紀伊國屋書店新宿南店6階Books Kinokuniya Tokyo Tel 03-5361-3316

著書紹介 『バルバラ』
死ぬ前に証言する、
消滅する前に書く。
植民地時代の悪弊、帝国主義列強の支配、氏族独裁主義の迷妄と内紛……
血塗られたジブチの歴史的悲劇、混迷する日常のなかで格闘する、ワイス、ディレイタ、ヨニス、アナブら4人の若者の抵抗を描く実験的心理小説。

著者紹介 アブドゥラマン・アリ・ワベリ(Abdourahman A. Waberi)
1965年、ジブチ共和国(元フランス領ソマリ海岸)の首都ジブチに生まれる。Le Pays sans Ombre(Serpent à plumes, 1994)でベルギー王立アカデミー・フランス語圏文学大賞およびアルベール・ベナール賞を受賞。Cahier nomade(Serpent à plumes, 1996. アフリカ文学大賞受賞作)と本書Balbala(Serpent à plumes, 1997.『バルバラ』水声社、2014)で、ジブチをテーマとする三部作をなす。その後の主な作品に、Transit(Gallimard, 2003.『トランジット』水声社、近刊)、Passage des larmes(Jean-Claude Lattès, 2009.『涙の通り路』水声社、近刊)、La Divine Chanson(Zulma, 2015)などがある。

訳者紹介 林俊(はやしたかし)
1950年、広島県三原市に生まれる。通訳、翻訳業。日本文藝家協会会員。主な著書に、『アンドレ・マルロォの「日本」』(中央公論社、1993年)、主な訳書に、イエルール・ブラウワーズ『うわずみの赤』(水声社、2001年)などがある。