9月の新刊:ケベックの歴史

2023年 9月 11日 コメントは受け付けていません。

ケベックの歴史_書影ケベックの歴史
ジャック・ラクルシエール(著)
小倉和子・小松祐子・古地順一郎・伊達聖伸・矢内琴江(訳)

判型:四六判上製
頁数:242頁
定価:2700円+税
ISBN:978-4-8010-0749-9 C0022
装幀:宗利淳一
9月下旬発売!

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新たな〈ネイション〉の模索
ケベック史研究の第一人者が,フランス人の入植から、イギリスによる征服、カナダ連邦の誕生、フランス系ナショナリズムの高揚、60年代の〈静かな革命〉、80〜90年代の「主権獲得」に向けた二度の州民投票、そして今日の間文化社会まで、北米のフランス語圏ケベックの歴史を辿る入門書。


目次

まえがき

第1章 かなりつらい初期:新大陸への到着(1534-1650年代)
第2章 王立植民地:フランス国王直轄植民地(1663-1713年)
第3章 一つの民が誕生した:「カナダ人」の誕生(17世紀末-1730年)
第4章 容赦ない征服へ:イギリスによる支配(1713-1760年)
第5章 困難な共存:分割統治へ(1760-1792年)
第6章 対立に向かう歩み:上・下両カナダの再統合(1793-1840年)
第7章 新憲法に向けて:自治領カナダの誕生(1840-1867年)
第8章 独特な州:フランス系カナダ人のナショナリズム(1867-1913年)
第9章 あらゆる戦線で:二度の世界大戦(1914-1944年)
第10章 新しい社会の誕生:〈静かな革命〉(1944-1976年)
第11章 対決の時代:ケベック・ネイションの形成(1976-2008年)

ケベック史年表
人名索引
訳者あとがき

著者について
ジャック・ラクルシエール(Jacques Lacoursière)
1932年生、2021年没。ケベック史の啓蒙家、民衆の歴史家。ケベック史における主要な出来事を人々の日常と結びつけ、読者の関心を引きながら分かりやすく解説する語り口には定評があり、『アメリカ大陸の叙事詩』や『一面トップで見る歴史』などのテレビ番組でも活躍した。主な著書に、『ケベックの民衆の歴史』(Histoire populaire du Québec、全五巻、セプタントリオン社、1995-97年)などがある。2002年に「ケベック州勲章」のシュヴァリエ章、2006年には「カナダ勲章」のメンバー章を受章。

訳者について
小倉和子(おぐらかずこ)
立教大学異文化コミュニケーション学部特別専任教授(現代フランス文学、ケベック研究)。主な著書に、『記憶と風景――間文化社会ケベックのエクリチュール』(彩流社、2021年)などがある。
小松祐子(こまつさちこ)
お茶の水女子大学基幹研究院人文科学系教授(言語文化教育学・フランコフォニー研究)。主な著書に、『遠くて近いケベック――日ケ40年の対話とその未来』(共編著、御茶の水書房、2013年)などがある。
古地順一郎(こぢじゅんいちろう)
北海道教育大学教育学部函館校准教授(政治学,カナダ研究)。主な著書に、『カナダの歴史を知るための50章』(共著、明石書店、2017年)などがある。
伊達聖伸(だてきよのぶ)
東京大学大学院総合文化研究科教授(宗教学、フランス語圏地域研究)。主な著書に、『ライシテ、道徳、宗教学――もうひとつの19世紀フランス宗教史』(勁草書房、2010年)などがある。
矢内琴江(やうちことえ)
長崎大学ダイバーシティ推進センター准教授(社会教育学、フェミニスト・スタディーズ、ケベック研究)。主な訳書に、ミシュリンヌ・デュモン『ケベックのフェミニズム』(春風社、2023年)などがある。

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