5月の新刊:アキレスの盾
2025年 5月 20日 コメントは受け付けていません。
アキレスの盾
W・H・オーデン(著)
太田雅孝(訳)
判型:A5判上製
頁数:213頁
定価:4000円+税
ISBN:978-4-8010-0859-5 C0098
装幀:齋藤久美子
5月下旬発売!
人間の弱さを見据えて祈るオーデンの代表作
今、世界各地で反生命的で非人間的な行為、破壊と流血、生命に対する抑圧がくりひろげられている。これらはすでに、第二次世界大戦後の1952年に発表された本書に描かれていることではないだろうか。
【目次】
覚え書き
Ⅰ 牧歌集
Ⅰ 風
Ⅱ 森
Ⅲ 山
Ⅳ 湖
Ⅴ 島
Ⅵ 平原
Ⅶ 水流
Ⅱ 日なたにて 日かげにて
アキレスの盾
艦隊寄港
狩猟の季節
キタヤナギムシクイとホシムクドリ
試練
〈最も真実に近い詩とは最も偽装しているもの〉
多血質の思い
ある軌道
L.K‐A.を悼んで
無名戦士のための墓碑銘
Ⅲ 聖務日課の祈り
Ⅰ 午前六時の祈り
Ⅱ 午前九時の祈り
Ⅲ 正午の祈り
Ⅳ 午後三時の祈り
Ⅴ 夕べの祈り
Ⅵ 一日の終わりの祈り
Ⅶ 暁の祈り
訳註
訳者解説
訳者あとがき
【著者について】
W・H・オーデン(Wystan Hugh Auden)
1907年、イギリスのヨークに生まれ、1973年、ウィーンに没する。オックスフォード大学卒業。1930年代英国詩壇の若き旗手となり、39年にニューヨークに移住。翌年、キリスト教に復帰。46年、アメリカ合衆国の市民権を得る。56年、オックスフォード大学詩学教授に就任。主な詩集に、THE ORATORS, Faber and Faber, 1932 (『演説者たち』、国文社、1977年)、 LOOK STRANGER !, Faber and Faber, 1936(『見よ、旅人よ』、平凡社、1959年)、ANOTHER TIME, Faber and Faber, 1940(『もうひとつの時代』、国文社、1997年/水声社、2025年)、NEW YEAR LETTER, Faber and Faber,1941 (『新年の手紙』、国文社、1981年)、FOR THE TIME BEING, Random House, 1944(『しばしの間は』、国文社、1986年)、THE AGE OF ANXIETY, Random House, 1947 (ピューリッツァー賞受賞作、『不安の時代』、国文社、1993年)、NONES, Random House, 1951 (『九時課の祈り』)、 THE SHIELD OF ACHILLES, Random House, 1955 (『アキレスの盾』)、HOMAGE TO CLIO, Random House, 1960 (『クリオ賛歌』)、ABOUT THE HOUSE, Random House, 1965 (『家について』)、CITY WITHOUT WALLS, Random House, 1969 (『城壁のない都市』)などがある。
【訳者について】
太田雅孝(おおたまさたか)
1952年、東京都に生まれる。大東文化大学名誉教授。英国ヨーク大学客員教授。(一般社団法人)日本詩人クラブ会長。著書に、詩集『あんぷく』(国文社、2005年)。主な共編著に、『〈身体〉のイメージ――イギリス文学からの試み』(ミネルヴァ書房、1991年)、『ポール・マルドゥーンとの出会い』(国文社、1994年)、『幻実の詩学――ロマン派と現代詩』(ふみくら書房、1996年)、『概説イギリス文化史』(ミネルヴァ書房、2002年)、『英語文学事典』(ミネルヴァ書房、2007年)などがある。
【関連書】
もうひとつの時代/W・H・オーデン/4000円+税