11月の新刊:インディオの気まぐれな魂《叢書 人類学の転回》

2015年 11月 6日 コメントは受け付けていません。

インディオカバー
インディオの気まぐれな魂
エドゥアルド・ヴィヴェイロス・デ・カストロ(著)
近藤宏・里見龍樹(訳)

判型:四六判上製
頁数:212頁
定価:2500円+税
ISBN:978−4−8010−0136−7 0010 好評発売中!
装幀者:宗利淳一


★「叢書 人類学の転回」の内容見本PDFはこちらから
http://www.suiseisha.net/_sys/wp/wp-content/uploads/2015/11/人類学の転回_内容見本.pdf


内容紹介:
宣教師と食人者たちの出遭い――

「人類学の存在論的転回」を主導する著者の初期の代表作。16世紀、ブラジル沿岸部に住んでいたインディオ・トゥピナンバは、当時のイエズス会宣教師たちには御しがたく、耐えがたい民であった。彼らが見せる「気まぐれさ(インコンスタンシア)」ゆえに……。宣教師たちによって残されたテクストを丹念に読みながら、彼らとはまったく異なる方法で、インディオ・トゥピナンバの社会哲学や〈存在論〉を鋭く読み解く。

目次:

一六世紀ブラジルにおける不信仰の問題
宗教体系としての文化
地獄と栄光について
楽園にある区分
信仰の困難について

トゥピナンバはいかにして戦争に負けた/戦争を失ったか
時間を語る
古い法
記憶の汁
強情な食人者たち
気まぐれさをたたえて

原註
訳註
参考文献

訳者解説

著者・訳者紹介:
エドゥアルド・ヴィヴェイロス・デ・カストロ(Eduardo Viveiros de Castro)  1951年、ブラジル・リオデジャネイロに生まれる。リオデジャネイロ連邦大学ブラジル国立博物館教授。文化人類学者、民族誌学者。アマゾン地域の先住民研究を専門とする。主な著書に Araweté: os deuses canibais. (Jorge Zahar Editor / Anpocs, 1986), ☆A inconstância da alma selvagem☆. (Cosac Naify, 2002)などがある。

近藤宏(こんどうひろし)  1982年、静岡県に生まれる。立命館大学大学院先端総合学術研究科一貫制博士課程修了。博士(学術)。現在、国立民族学博物館外来研究員、立命館大学非常勤講師。専攻、文化人類学・南米低地民族誌。主な論文に、「アポリアを生み出す自主管理」(『体制の歴史』天田城介他編、洛北出版、2013年)、主な翻訳に、クロード・レヴィ=ストロース「親族研究の未来」(『思想』2008年第12号)などがある。
里見龍樹(さとみりゅうじゅ)  1980年、東京都に生まれる。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。博士(学術)。現在、日本学術振興会特別研究員。専攻、文化人類学・メラネシア民族誌。主な論文に、「身体の産出、概念の延長――マリリン・ストラザーンにおけるメラネシア、民族誌、新生殖技術をめぐって」(『思想』2013年第2号、久保明教との共著)、「人類学/民族誌の『自然』への転回――メラネシアからの素描」(『現代思想』2014年1月号)などがある。

関連書
マリリン・ストラザーン 大杉高司・浜田明範・田口陽子・丹羽充・里見龍樹訳『部分的つながり』3000円+税
ピエール・クラストル 渡辺公三訳『国家に抗する社会』3500円+税

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