6月の新刊:法が作られているとき――近代行政裁判の人類学的考察《人類学の転回》

2017年 6月 20日 コメントは受け付けていません。

法が作られているとき法が作られているとき
近代行政裁判の人類学的考察
《人類学の転回》
ブルーノ・ラトゥール(著)
堀口真司(訳)

判型:四六判上製
頁数:473頁
定価:4500円+税
ISBN:978-4-8010-0263-0 C0010
装幀:宗利淳一
6月26日頃発売!


法的な〈真理〉は、いかにして生産され、実践されているのか?
近代国家における行政制度の原点といわれる「フランス行政法」。その頂点にいまも君臨する「フランス行政最高裁判所」に、世界でもっとも著名な人類学者が、さまざまな制約や障害を乗り越えつつ、奥深くまで潜り込む。私たちにとって秘境的ともいえる、その〈実務〉を支えてきた〈高級官僚〉たち。ある〈部族〉がいそしむ婚姻の〈儀式〉や、火の誕生を祝う〈通過儀礼〉を調査するかのように、詳細に描きだす。果たしてその意味するところとは……。

目次
序文
第1章 ボナパルトの影の中で
第2章 利用に最適なファイルの作り方
第3章 宮殿の本体
第4章 法の通り道
第5章 科学的対象物と法的客観性
第6章 法について話す?

原註
訳語一覧
参考文献
英語版序文

訳者あとがき

著者について
ブルーノ・ラトゥール(Bruno Latour)
1947年、フランス東部ボーヌに生まれる。哲学者・人類学者。現在、パリ政治学院(Sciences Po.)教授。主な著書に、『科学が作られているとき――人類学的考察』(川崎勝・高田紀代志訳、産業図書、1999)、『科学論の実在――パンドラの希望』(川崎勝・平川秀幸訳、産業図書、2007)、『虚構の「近代」――科学人類学は警告する』(川村久美子訳、新評論、2008)などがある。

訳者について
堀口真司
1978年、京都府に生まれる。神戸大学大学院経営学研究科博士課程修了。現在、神戸大学大学院経営学研究科准教授。専攻、会計社会学。主な訳書に、マイケル・パワー『監査社会――検証の儀式化』(共訳、東洋経済新報社、2003)、マイケル・パワー『リスクを管理する――不確実性の組織化』(中央経済社、2011)がある。

関連書
流感世界――パンデミックは神話か?/フレデリック・ケック/小林徹訳/3000円+税
フレイマー・フレイムド/トリン・T・ミンハ/小林富久子・矢口裕子・村尾静二訳/4000円+税
作家、学者、哲学者は世界を旅する/ミシェル・セール/清水高志訳/2500円+税
多としての身体――医療実践における存在論/アネマリー・モル/浜田明範・田口陽子訳/3500円+税
ヴァルター・ベンヤミンの墓標/マイケル・タウシグ/金子遊・井上里・水野友美子訳/3800円+税
変形する身体/アルフォンソ・リンギス/小林徹訳/2800+税
インディオの気まぐれな魂/エドゥアルド・ヴィヴェイロス・デ・カストロ/近藤宏・里見龍樹訳/2500円+税
部分的つながり/マリリン・ストラザーン/大杉高司・浜田明範・田口陽子・丹羽充・里見龍樹訳/3000円+税
国家に抗する社会/ピエール・クラストル/渡辺公三訳/3500円+税

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