2月の新刊:ジル・ドゥルーズの哲学と芸術

2020年 2月 17日 コメントは受け付けていません。

書影_ドゥルーズジル・ドゥルーズの哲学と芸術
ノヴァ・フィグラ
黒木秀房(著)

判型:A5判上製
頁数:258頁+別丁2頁
定価:4000円+税
ISBN:978-4-8010-0472-6 C0010
装幀:宗利淳一
2月27日頃発売!

生成変化からフィギュールへ
新たな思考は常に〈フィギュール〉から始まる――独自のスタイルで哲学を一新したドゥルーズは、なぜ芸術を語り続けたのか? 一人ひとりが特異な生のスタイルを求めながら共同体を創出することの可能性を開いたドゥルーズの哲学的生を、〈フィギュール〉の問題系として捉え直し、概念の創造‐変奏のドラマを目撃する。

目次
序論
1 ロゴスかパトスか
2 フィギュールの問題圏
3 本書の意義
4 本書の構成

第Ⅰ部 哲学と芸術の「間」――インベンションとしての創造性

第一章 芸術の方へ――翻訳の創造性
1 シーニュの解釈
2 翻訳という経験
3 異邦なものになること
4 翻訳者ドゥルーズ

第二章 哲学の方へ――存在と創造
1 「エチカ」に潜む問い
2 構成主義的パースペクティヴ
3 身体と共同体
4 「抵抗」としての生の美学

第Ⅱ部 エチカとフィギュール

第三章 イメージの問題
1 差異としてのイメージ
2 「ドラマ化」の方法と図式論
3 「見ることは話すことではない」
4 芸術における形象的なもの

第四章 フィギュールとは何か
1 視覚的「ドラマ」
2 「見えない力を見えるようにすること」
3 変換のシーニュ
4 言語の裂け目、ひとつのヴィジョン

第五章 主体化のプロセス
1 フーコーを読むドゥルーズ――「知」と「権力」
2 人間の死
3 芸術作品としての生
4 襞とは何か

第Ⅲ部 フィギュールの共同体

第六章 「来るべき民衆」の政治性
1 失われた民衆を求めて
2 新たな政治的条件
3 芸術における孤独と共同体
4 真理と信頼

第七章 創造の共同体
1 防衛機制としての「仮構作用」
2 モニュメントとしての芸術
3 「仲介者」の役割
4 反復される翻訳、変様の外的中心

結論 新たな思考のフィギュール

註/参考文献
あとがき

著者について
黒木秀房(くろきひでふさ)
1984年、東京都に生まれる。立教大学大学院博士課程終了。博士(文学)。専攻、哲学・フランス思想。現在、立教大学兼任講師、桜美林大学非常勤講師。

関連書
ドゥルーズ 魂の技術と時空・生起-動/中田光雄/5000円
経験と出来事――メルロ=ポンティとドゥルーズにおける身体の哲学/小林徹/6000円

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