3月の新刊:地球的思考――グローバル・スタディーズの課題

2022年 3月 9日 コメントは受け付けていません。

書影_地球的思考地球的思考
グローバル・スタディーズの課題
國分功一郎・清水光明(編)

判型:四六判並製
頁数:492頁
定価:2500円+税
ISBN:978-4-8010-0627-0 C0010
装幀:滝澤和子
3月下旬頃発売!

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東大駒場から“世界”について考えてみた―—
グローバルな俯瞰力と世界諸地域の文化や社会の多様性はどのようにして思考できるのか? 様々な分野で最先端を走る研究者たちの実践を垣間見る。東大駒場「グローバル・スタディーズ・イニシアティヴ」構想の成果。



目次

はじめに
1.地域研究とグローバル・スタディーズ(西崎文子)
2.領域再編の政治学(石田淳)
3. 奴隷貿易とその廃止運動を再考する(大石和欣)
4. 謝罪・赦し・和解の政治とグローバル化(高橋哲哉)
5. グローバル化の中でのイスラーム(池内恵)
6. グローバル化は比較社会研究に何をもたらすか(有田伸)
7. 世界史/グローバル・ヒストリー研究の意味、可能性と難しさ(羽田正)
8. 哲学の希望(中島隆博)
9. 異なるものをつなぐ、比べる(受田宏之)
10. アフリカに接近する(遠藤貢)
11. 「グローバルな俯瞰力」と「ローカルな視点」をつなぐ(和田毅)
12. 「宗教的なもの」から広がるもうひとつのグローバル・スタディーズ(伊達聖伸)
13. グローバル化時代の『人間』を考える(田辺明生)
14. 政治思想史、帝国、グローバル化(馬路智仁)
15. 中動態によって問い直される近代的人間像(國分功一郎)
あとがき

編者について
國分功一郎(こくぶんこういちろう)
東京大学大学院総合文化研究科准教授(哲学)。著書に、『暇と退屈の倫理学』(新潮文庫、2021年)、『はじめてのスピノザ――自由へのエチカ』(講談社現代新書、2020年)、『中動態の世界――意志と責任の考古学』(医学書院、2017年)、『スピノザの方法』(みすず書房、2011年)など。
清水光明(しみずみつあき)
東京大学グローバル地域研究機構特任研究員(日本近世史・思想史)。著書に、『近世日本の政治改革と知識人――中井竹山と「草茅危言」』(東京大学出版会、2020年)、編著に、『「近世化」論と日本――「東アジア」の捉え方をめぐって』(勉誠出版、2015年)など。

執筆者について
西崎文子(にしざきふみこ)
東京大学名誉教授(アメリカ外交史)。著書に、『アメリカ外交史』(東京大学出版会、2022年)、『アメリカ外交とは何か――歴史の中の自画像』(岩波新書、2004年)、『アメリカ冷戦政策と国連――1945-1950』(東京大学出版会、1992年)など。
石田淳(いしだあつし)
東京大学大学院総合文化研究科教授(国際政治学)。著書に、『国際関係研究の方法』(共著、東京大学出版会、2021年)、『国際政治学』(共著、有斐閣、2013年)など。
大石和欣(おおいしかずよし) 
東京大学大学院総合文化研究科教授(イギリス文学)。著書に、『コウルリッジのロマン主義――その詩学・哲学・宗教・科学』(編著、東京大学出版会、2020年)、『家のイングランド――変貌する社会と建築物の詩学』(名古屋大学出版会、2019年)など。
高橋哲哉(たかはしてつや) 
東京大学名誉教授(哲学)。著書に、『ホロコーストとヒロシマ』(共著、みすず書房、2021年)、『日米安保と沖縄基地論争――〈犠牲のシステム〉を問う』(朝日新聞出版、2021年)、『デリダ――脱構築と正義』(講談社、2015年)など。
池内恵(いけうちさとし) 
東京大学先端科学技術研究センター教授(イスラーム思想史)。著書に、『イスラーム世界の論じ方』(中央公論新社、2016年)、『イスラーム国の衝撃』(文春新書、2015年)など。
有田伸(ありたしん) 
東京大学社会科学研究所教授(比較社会学)。著書に、『就業機会と報酬格差の社会学――非正規雇用・社会階層の日韓比較』(2016年)、『韓国の教育と社会階層――「学歴社会」への実証的アプローチ』(2006年、以上、東京大学出版会)など。
羽田正(はねだまさし) 
東京大学名誉教授(世界史)。著書に、『新しい世界史へ――地球市民のための構想』(岩波新書、2011年)、『イスラーム世界の創造』(東京大学出版会、2005年)など。
中島隆博(なかじまたかひろ) 
東京大学東洋文化研究所教授(中国哲学)。著書に、『中国哲学史』(中公新書、2022年)、『危機の時代の哲学――想像力のディスクール』(東京大学出版会、2012年)など。
受田宏之(うけだひろゆき) 
東京大学大学院総合文化研究科教授(国際開発・ラテンアメリカ経済)。著書に、『メキシコの21世紀』(共著、アジア経済研究所、2019年)、『開発援助がつくる社会生活――現場からのプロジェクト診断(第二版)』(共著、大学教育出版、2017年)など。
遠藤貢(えんどうみつぎ)
 東京大学大学院総合文化研究科教授(アフリカ地域研究・政治学)。著書に、『紛争が変える国家』(共編、岩波書店、2020年)、『崩壊国家と国際安全保障――ソマリアにみる新たな国家像の誕生』(有斐閣、2015年)など。
和田毅(わだたけし) 
東京大学大学院総合文化研究科教授(社会学・地域文化研究)。著書に、『メキシコの21世紀』(共著、アジア経済研究所、2019年)、Latin American Social Movements: Globalization, Democratization, and Transnational Networks(共著、Rowman and Littlefield Publishers, 2006)など。
伊達聖伸(だてきよのぶ)
 東京大学大学院総合文化研究科准教授(宗教学・フランス語圏地域研究)。著書に、『ライシテから読む現代フランス――政治と宗教のいま』(岩波新書、2018年)、『ライシテ、道徳、宗教学――もうひとつの一九世紀フランス宗教史』(勁草書房、2010年)など。
田辺明生(たなべあきお) 
東京大学大学院総合文化研究科教授(文化人類学)。著書に、『現代インド1――多様性社会の挑戦』(東京大学出版会、2015年)、『カーストと平等性――インド社会の歴史人類学』(東京大学出版会、2010年)など。
馬路智仁(ばじともひと) 
東京大学大学院総合文化研究科准教授(政治・社会思想史)。著書に、The International Thought of Alfred Zimmern: Classicism, Zionism and the Shadow of Commonwealth(Palgrave Macmillan, 2021)、『ブリティッシュ・ワールド――帝国紐帯の諸相』(共著、日本経済評論社、2019年)など。

関連書
人文学のレッスン――文学・芸術・歴史/小森謙一郎・戸塚学・北村紗衣編/2500円+税
21世紀のリベラルアーツ/石井洋二郎編/2500円+税
リベラルアーツと外国語/石井洋二郎編/2500円+税

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