12月の新刊:コンテンツツーリズムと文化遺産《大手前大学比較文化研究叢書18》
2022年 12月 20日 コメントは受け付けていません。
コンテンツツーリズムと文化遺産
《大手前大学比較文化研究叢書18》
石毛弓+谷村要(編)
判型:A5判上製
頁数:272頁+カラー別丁4頁
定価:2800円+税
ISBN:978-4-8010-0690-4 C0376
装幀:宗利淳一
12月下旬発売!
コンテンツツーリズムの潜在力
映画、アニメ、小説などの「コンテンツ」の舞台を旅して体験することを目的とする観光=「コンテンツツーリズム」。
近年ますます隆盛をみせるこの種の観光は、過疎化する地方コミュニティの活性化や、地域・国境を超えたヒトとモノの交流を生み出しうるのか?
ポップ・カルチャーが共同体の記憶や文化の継承を支えることとなった全国各地の多様な事例を報告するとともに、今後の「コンテンツツーリズム」研究の展望を描きだす。
【目次】
はじめに 石毛弓
誰が/何が「文化」の担い手になるか?――〈コンテンツ〉を媒介する〈メディア〉の遍在化 谷村要
コンテンツツーリズムの理論的枠組み構築に向けた若干の試論――〈共有可能な物語世界〉は如何にして構築され得るのか? 山村高淑
コンテンツツーリズムと事業ノウハウ・人材・関係性の継承――埼玉県の事例から 島田邦弘
地域ポータルサイト「西宮流」の活動と継承 岡本順子
コンテンツツーリズムと大槌町の記憶の継承 安藤彰紀
事業継承を契機とする西宮スイーツ文化の形成 森元伸枝
大学と地域資源の継承 ――地域連携を主題とするゼミ活動の報告から 海老良平
日韓ファンのコミュニケーションとコンフリクト――メディアコンテンツのトランスナショナルな消費を通じて 小新井涼
[全体討論]
コンテンツツーリズムにおける文化の継承
【編者・執筆者について】
石毛弓(いしげゆみ)
1970年生まれ。大手前大学建築・芸術学部教授。博士(哲学)。専攻、西洋哲学。主な著書に、『マンガがひもとく未来と環境』(清水弘文堂、2011年)、『ピアチューター・トレーニング――学生による学生の支援へ』(共著、ナカニシヤ出版、2014年)などがある。
谷村要(たにむらかなめ)
1978年生まれ。大手前大学建築・芸術学部准教授。博士(社会学)。専攻、情報社会学、サブカルチャー研究。主な著書に、『ポケモンGOからの問い』(共著、新曜社、2018年)などがある。
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山村高淑(やまむらたかよし)
1971年生まれ。北海道大学観光学高等研究センター教授。博士(工学)。専攻、地域開発論、社会開発論、コンテンツツーリズム論。主な編著書に、『コンテンツツーリズム――メディアを横断するコンテンツと越境するファンダム』(共編著、北海道大学出版会、2021年)などがある。
島田邦弘(しまだくにひろ)
1963年生まれ。長年、埼玉県職員として公私を問わずアニメを活用したまちおこしの取り組みに携わる。現在、埼玉県上里町副町長。
岡本順子(おかもとじゅんこ)
1950年生まれ。兵庫県西宮市の地域情報を発信するサイト「西宮流」編集室代表。
安藤彰紀(あんどうあきのり)
1982年生まれ。岩手県大槌町職員。町の初代アニメ担当としてメディアミックスによる地域おこし事業に携わる。
森元伸枝(もりもとのぶえ)
1964年生まれ。大手前大学国際日本学部准教授。修士(経営学)。専攻、地域産業、産業集積研究。主な著書に、『洋菓子の経営学――「神戸スウィーツ」に学ぶ地場産業育成の戦略』(プレジデント社、2009年)などがある。
海老良平(えびりょうへい)
1972年生まれ。大手前大学現代社会学部観光ビジネス専攻准教授。博士(経済学)。専攻、観光学。主な著書に、『入門観光学』(共著、ミネルヴァ書房、2018年)などがある。
小新井涼(こあらいりょう)
1989年生まれ。北海道大学大学院国際広報メディア・観光学院博士課程在籍。専攻、観光学。三木プロダクション所属。主な著書に、『鬼滅フィーバーはなぜ起こったか?――データで読み解くヒットの理由』(impress QuickBooks、2020年)などがある。