4月の新刊:小説と映画の修辞学[改訳決定版]《記号学的実践叢書》

2025年 4月 14日 コメントは受け付けていません。

小説と映画の修辞学_書影小説と映画の修辞学[改訳決定版]
《記号学的実践叢書》
シーモア・チャットマン(著)
田中秀人(訳)

判型:A5判上製
頁数:349頁
定価:6000円+税
ISBN:978-4-8010-0621-8 C0098
装幀:中山銀士
4月中旬発売!

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物語論の画期的実践
ブース、バルト、ジュネットといった物語理論の先駆者たちの流れを汲む英米物語学の泰斗チャットマンが、「小説」と「映画」における多くの作品を緻密に分析。「物語学」における既存の用語を批判的に検討し、さらには「物語学」そのもののあり方をも問い直す。待望の改訳決定版!

目次

日本の読者へのメッセージ
謝辞

序文

第1章  物語と他の二つのテクスト・タイプ
      議論
      描写

第2章  描写はテクストの侍女にあらず

第3章  映画における描写とは何か

第4章  映画における議論――『アメリカの伯父さん』

第5章  内包された作者の擁護
      解釈学的背景
      ブースの内包された作者論
      テクスト創造の記録
      生涯作者

第6章  内包された作者の仕事
      委員会制度による作者――聖書とハリウッド映画
      ステパン・トロフィーモヴィチ・ヴェルホーヴェンスキーは救われるか?
      偶然性のタバコの広告
      『狼たちの午後』のマルクス主義的分析

第7章  文学的語り手

第8章  映画的語り手

第9章  「視点」についての新しい視点
      誤りやすいフィルター
      映画における視座とフィルター

第10章  新しい種類の映画化――『フランス軍中尉の女』

第11章  「フィクション」「の」「修辞学」


固有名詞索引
事項索引

初版のためのあとがき
訳者あとがき

著者について
シーモア・チャットマン(Seymour Chatman)
1928年、アメリカのミシガン州デトロイトに生まれ、2015年、カリフォルニア州バークレーにて逝去。アメリカにおける物語論の第一人者。主な著書に、『ヘンリー・ジェイムズの後期の文体(The Later Style of Henry James)』(1972年)、『ストーリーとディスコース(Story and Discourse)』(1978年/邦訳、水声社、2021年)、『ミケランジェロ・アントニオーニ、あるいは、世界の表層(Antonioni; or, The Surface of the World)』(1985年)、『物語小説を読む(Reading Narrative Fiction)』(編著、1993年)などがある。

訳者について
田中秀人(たなか・ひでと)
1951年、長崎市に生まれる。上智大学文学部英文学科卒業、同大学院博士後期課程中退。ミシガン大学大学院英語英文学科修士課程修了。東洋大学名誉教授。専攻、アメリカ文学、ナラトロジー(小説と映画)。主な訳書に、ジョン・ヘンリー・ニューマン『大学で何を学ぶか(大学の理念)』(大修館書店、1983年)がある。

関連書
ストーリーとディスコース/シーモア・チャットマン/5000円+税
モンタージュ小説論――文学的モンタージュの機能と様態/小柏裕俊/3200円+税
映画における意味作用に関する試論――映画記号学の基本問題/クリスチャン・メッツ/5000円+税

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