5月の新刊:ベルナール・ファイ――ある対独協力知識人の肖像
2025年 5月 7日 コメントは受け付けていません。
ベルナール・ファイ
ある対独協力知識人の肖像
言語の政治
アントワーヌ・コンパニョン(著)
今井勉(訳)
判型:A5判並製
頁数:292頁
定価:5000円+税
ISBN:978-4-8010-0869-4 C0098
装幀:中山銀士(協力=金子暁仁)
5月下旬発売!
モダニズムとファシズムが交錯する
戦間期フランスの論壇の頂点にまで登り詰め、プルーストやジッドとも親しく交わった前衛芸術の擁護者が、ひるがえってナチス・ドイツの蛮行に加担したのはなぜか。反動知識人のスキャンダルの内幕に光を当て、文学と政治が交錯する深層に迫る歴史叙述。
【目次】
プロローグ 束の間の有名人
第1章 アメリカのプルースト
第2章 モダンな若者
第3章 コレージュ・ド・フランス教授就任から追放まで
第4章 ガートルード・スタインのフランス人最良の友
第5章 フリーメーソン問題担当フランス政府代表
第6章 ファシストになるのはあとのこと
第7章 私の最良の友二人――カール・シュミットとベルナール・ファイ
第8章 ヒトラーユーゲントでの談話会
第9章 図書館員に偽装したイエズス会士
第10章 トロンシェ通りの食事会
エピローグ パタゴニアのルートヴィヒⅡ世
注
索引
謝辞
訳者あとがき
【著者について】
アントワーヌ・コンパニョン(Antoine Compagnon)
1950年、ブリュッセルに生まれる。コレージュ・ド・フランス名誉教授。アカデミー・フランセーズ会員。専攻、フランス文学。主な著書に、『近代芸術の五つのパラドックス』(水声社、1999年)、『文学をめぐる理論と常識』(岩波書店、2007年)、『ロラン・バルトの遺産』(みすず書房、2008年)、『第二の手、または引用の作業』(2010年)、『文学史の誕生』(2020年、以上、水声社)などがある。
【訳者について】
今井勉(いまいつとむ)
1962年、新潟県に生まれる。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。現在、東北大学大学院文学研究科教授。専攻、フランス文学。主な著書に、『ポール・ヴァレリー『アガート』――訳・注解・論考』(共著、筑摩書房、1994年)、『ヴァレリーにおける詩と芸術』(共著、水声社、2018年)、『愛のディスクール』(共著、水声社、2020年)、主な訳書に、アントワーヌ・コンパニョン『第二の手、または引用の作業』(2010年)、『文学史の誕生』(2020年)、『ブリュヌチエール』(2024年、以上、水声社)などがある。
【アントワーヌ・コンパニョンの本】
近代芸術の五つのパラドックス/3500円+税
第二の手、または引用の作業/8000円+税
文学史の誕生/7000円+税
ブリュヌチエール/6000円+税