12月の新刊:『芸術の作品I』

2012年 12月 17日 コメントは受け付けていません。

gg001記号学的実践叢書

芸術の作品I——内在性と超越性

ジェラール・ジュネット/和泉涼一訳
A5判上製/384頁/定価=5000円+税
978-4-89176-929-1 C0070 12月25日頃発売予定
装幀=中山銀士


芸術はいかに存在し、いかに機能するのか!?

物語論の理論家にして、刊行される著作が〈いつでもひとつの事件である〉と
いわれるジェラール・ジュネット。新刊では、音楽、文学、絵画、彫刻、建築など、
主要芸術の領域を横断する一般美学の基礎理論の構築を試みます。

《芸術作品はふたつの存在様態、すなわち内在性と超越性を身にまとう。〈内在性〉は、作品がそこに「存する」ところのオブジェのタイプによって定義され、それゆえ二つの体制に区別される。この二つの体制は〔……〕それぞれ〈自筆的〉および〈他筆的〉と命名される。自筆的体制においては、内在的オブジェ(絵画、彫刻、パフォーマンス)は物質的であり、それはおのずから顕現する。他筆的体制においては、そのオブジェ(文学テクスト、作曲、建築物のプラン)は観念的であり、その物理的顕現(書物、楽譜、施工)から〈還元〉されることによって思い描かれる。〈超越性〉を定義するのは、作品がその内在性から溢れ出してゆくそのさまざまな仕方である。たとえば、作品がいくつもの非同一的なオブジェから構成されるとき(「ヴァージョン」を有する作品)、作品が不備のある形(断片)で、あるいは間接的な形(模写、複製、記述)で顕現するとき、あるいは作品が場所や時期や個人や文脈にしたがってさまざまに作用するとき〔……〕、作品の存在はその作用から切り離せないがゆえに、その内在的オブジェに還元されないのである。芸術作品(œuvre d’art)はつねにすでに芸術の作品/活動(œuvre de l’art)なのである。》
——(G・G)

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【関連書】

芸術の作品Ⅱ——美的関係  G・ジュネット/和泉涼一訳 近刊

物語のディスクール  G・ジュネット/花輪光・和泉涼一訳 5000円+税
物語の詩学——続・物語のディスクール  G・ジュネット/和泉涼一・青柳悦子訳 3000円+税
フィクションとディクション  G・ジュネット/和泉涼一・尾河直哉訳 2500円+税

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