3月の新刊:メイド・イン・ソビエト――20世紀ロシアの生活図鑑

2018年 2月 27日 コメントは受け付けていません。

メイド・イン・ソビエトメイド・イン・ソビエト
20世紀ロシアの生活図鑑
マリーナ・コレヴァ+タチヤナ・イヴァシコヴァ他(著)
神長英輔+大野斉子(訳)

判型:46判並製
頁数:252頁
定価:2500円+税
ISBN:978-4-8010-322-4 C0030
装幀:宗利淳一

共産主義国家の奇妙な日常
レトロかつ未来的なデザインの電化製品、不便な暮らしの中で発案された独特な日用品……1920年代から80年代まで、ソビエト連邦の歴史の変遷を刻んだ生活雑貨、人気商品、党の行事に関する知られざるエピソード、にやりとするアネクドートの数々を紹介し、ソ連崩壊とともに消失した、今やロシア人にとっても懐かしい世界の日常風景を豊富な図版とともに追想する。


目次
まえがき――時間と物

鎌と槌
ソ連国旗
ソ連の紙幣
デモ行進と軍事パレード
軍帽(ブジョノフカ)
合皮の長靴
社会主義様式のテキスタイル
サテンのパンツとフランネルのズロース
パンで作ったビーズ
抽象芸術風の金属製ブローチ
医療用の吸玉
香水《赤いモスクワ》
《トロイノイ・オーデコロン》
化粧用クリーム《モスクワの火》
箱入りのマスカラ
カットグラス
白い水玉模様の赤いやかん
買い物用網袋(アヴォシカ)
三角パックの牛乳
クワスのタンク車
魚卵の缶詰とびん詰め
《象印の紅茶》
缶入り加糖練乳(コンデンスミルク)
プロセスチーズ《友情》(ドゥルジバ)
チョコレート菓子《よちよちミーシカ》と《アリョンカ》
たばこ《白海運河》(ベラモルカナル)
おきあがりこぼし
キューピー人形《ププス》
新年とクリスマスツリーの飾り
電子ゲーム機《エレクトロニカ》
学校の制服
ピオネール予備隊の星形バッジとピオネールの赤いネクタイ
ラッパと太鼓
テレビ番組《おやすみなさい、こどもたち》
ゲーナとチェブラーシカ
ピオネールのキャンプ
共同マンション(コムナルカ)と生活共同体(コミューン)
労働者クラブ
団地(フルシチョフカ)
ユニットシェルフ
磁器の置物
フィンランド・ハウス
スプートニク一号
有線ラジオ受信機《灯台(マヤーク)202》
テレビ《テンポ2》
炭酸水の自動販売機
地下鉄の自動両替機
電気ストーブ《リフレクター》
電気掃除機《ロケット》と《かもめ》
腕時計《飛行》と《栄光》
携帯湯沸かし器
乗用車《ザポロジェツ》と《ヴォルガ》
オートバイ《ウラル》とスクーター《ヴャトカ》
スノーモービル《ブラン》
モニュメント《男性労働者とコルホーズ農婦》
「宇宙犬」ベルカとストレルカ
モスクワ五輪のマスコット《ミーシャ》
彩色絵はがき
宝くじ《スポルトロト》
テレビ番組《映画世界旅行クラブ》
「芋掘り」旅行と行軍ハイキング

図版出典一覧

訳者あとがき

訳者について
神長英輔(かみながえいすけ)
東京大学教養学部卒業。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。現在、新潟国際情報大学国際学部准教授。専攻は歴史学、東北アジア近現代史、ロシア極東近現代史、日露交流史。著書に、『新史料で読むロシア史』(共著、山川出版社、2013年)、『「北洋」の誕生 場と人と物語』(成文社、2014年)、『変容する華南と華人ネットワークの現在』(共著、風響社、2014年)などがある。
大野斉子(おおのときこ)
東京大学文学部卒業。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。現在、宇都宮大学国際学部准教授。専攻は、帝政時代を中心としたロシア文学・文化研究、メディア論、比較文化論。著書に、『シャネル№5の謎 帝政ロシアの調香師』(群像社、2015年)、『十八世紀ロシア文学の諸相 ロシアと西欧伝統と革新』(共著、水声社、2016年)、『メディアと文学 ゴーゴリが古典になるまで』(群像社、2017年)などがある。

関連書
ロトチェンコとソヴィエト文化の建設 河村彩/6000円+税
ロシア・アヴァンギャルドの世紀――構成×事実×記録 江村公/4000円+税
サーカスと革命——道化師ラザレンコの生涯 大島幹雄/2800円+税
モスクワ芸術座の人々――去りゆくソヴィエト時代 A・スメリャンスキー/木村妙子訳/3500円+税

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