7月の新刊:『スクール・アート』

2012年 7月 10日

schoolart_coverスクール・アート——現代美術が開示する学校・教育・社会

中川素子 著
A5判上製/232ページ+別丁カラー図版16ページ/定価=2800円+税
ISBN 978-4-89176-909-3 C0070 7月10日頃発売予定




現代美術は「学校」と「教育」をどのように表現してきたのか?

〈こどもたち〉と〈教育〉の現状を鋭く、ときにユーモラスに表現した
美術作品をよみとき、学校・教育・社会のあるべき姿を「美術」と「教育」の
接点からさぐる画期的な書き下ろし評論。[図版多数収録]

【本書に登場する美術家たち】
浅田政志、倉重迅、澤田知子、鉢&田島征三、石田徹也、藤阪新吾、
ジェームズ・ローゼンクイスト、タデウシュ・カントル、土門拳、
ピーター・ベラーズ、豊嶋康子、島田寛昭、河口龍夫、みかんぐみ、山本高之

【目次

まえがき

第1章 思い出やつながりとしての教育空間
第2章 教室の中の無気力な子どもたち
第3章 子どもたちに落ちる世界の影
第4章 システムとしての教育, そのずらしと崩し
第5章 教育とは「引き出すこと」

あとがき


【関連書】
『ブック・アートの世界——絵本からインスタレーションまで』
(中川素子+坂本満篇)  3000円

 

6月の新刊:『メリメとロシア作家たち』

2012年 6月 27日

e383a1e383aae383a1e381a8e383ade382b7e382a2_cover41メリメとロシア作家たち——ロシアへの想い

浦野進
A5判上製/256ページ+別丁図版8ページ/定価=4000円+税
ISBN 978-4-89176-914-7 C0098 6月29日頃発売予定


フランスとロシア、文学交流の物語。


プーシキン、ゴーゴリ、トゥルゲーネフ……。
19世紀ロシアの文豪たちを積極的に紹介し、
フランスとロシアの文壇を結びつけたのは、
『カルメン』の作者としても知られる、
フランスを代表する文豪プロスペル・メリメだった。

作家たちが交わした書簡を丹念に読み解き、
ロシアがメリメに与えた影響を浮き彫りにする、
メリメ初のモノグラフィー。


目次

はしがき
序章 フランスとロシアの架け橋
第1章 メリメとプーシキン
第2章 メリメとゴーゴリ
第3章 メリメとトゥルゲーネフ——その文学的交流
第4章 メリメとトゥルゲーネフ——二人をめぐる女性たち
第5章 メリメとロシア史
あとがき

 

『FBI vs ジーン・セバーグ』関連イベント

2012年 6月 21日

1突然ですが、来たる今週24日(日)、
ミュージシャンで音楽評論家の
サエキけんぞうさん がプロデュースする
一大イベント《ゲンスブール・ナイト2》で、
小社から評伝『ジーン・セバーグ』(2011)、
『FBI vs ジーン・セバーグ』(2012)の2冊が刊行された、
アメリカ/フランスで活躍した女優、
ジーン・セバーグ(1938-1979)のトークセッション開催決定!


サエキけんぞうさんの対話相手をつとめてくださるのは、
女優で映画評の筆もとられる 水島裕子 さんです。

開催まであとわずかに迫ってしまいましたが、
フランス大使館後援で一日じゅう踊りまくれるこのイベント、
みなさま、ふるってお運びください!
当日は、小社の営業部が物販もします!

詳細は以下の通りです。

ゲンスブール・ナイト2012の その2 が決定しました!
今回は、フランス大使館の後援を得て、徹底的にやります!
後続発表のイベント内催しもあります!ぜひぜひ!

ゲンスブール・ナイト2012 その2
「SLOGAN TOKYO」

2012年6月24日(日)
15時30分開場 16時開演 22時頃終演予定
後援:フランス大使館
料金:前売り:予約 \3000 当日 \3500 別途 DRINK 700円
会場:六本木スーパーデラックス

スーパー・デラックス 〒106-0031 東京都港区西麻布3-1-25-B1 F
tel 03-5412-0515/fax 03-5412-0516

https://www.super-deluxe.com/

日比谷線/大江戸線、六本木駅より六本木通り沿いを西麻布方面へ徒歩5分

【ライブ】
中塚武(acoustic set)
Baguette Bardot meets 秘宝感
SHOKO(AcoG)(Gt : Hideki Kaji, Fl&Sax Nari)
日比谷カタン
野田幹子
サカイレイコ
elect-link
田ノ岡三郎
サエキけんぞうとClub Je t’aime
DJ:ラファエル・セバーグ(UNITED FUTURE ORGANIZATION)
きうぴい
<ゲスト>いまみちともたか

【トーク】
女優ジーン・セバーグ頌 サエキけんぞう/水島裕子

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fbi_sebergFBI vs  ジーン・セバーグ——消されたヒロイン

ジーン・ラッセル・ラーソン+ギャリー・マッギー
石崎一樹訳
四六判並製288頁+別丁図版8頁/定価 2500円+税
ISBN 978-4-89176-901-7 C0074 好評発売中



ヌーヴェルヴァーグのトップ女優は、

「政治」に謀殺されたのか?

FBIの秘蔵資料や関係者の証言を駆使して、
個人と国家権力の相剋を描く、迫真のドキュメント。


世界が激しく揺り動いた60年代末、
ブラックパンサーとFBI=J・エドガーとの
激しい政治闘争の渦中を生きた
ジーン・セバーグの後半生に焦点を絞り、
多くの資料によってその生き様を浮き彫りにする。

—–

seberg_coverジーン・セバーグ

ギャリー・マッギー 石崎一樹訳
四六版並製/2段組452ページ/定価3500円+税
ISBN 978-4-89176-820-1 好評発売中!

 

6月の新刊:『共産主義の理念』

2012年 6月 18日

e585b1e794a3e4b8bbe7bea9_cover共産主義の理念

コスタス・ドゥズィーナス+スラヴォイ・ジジェク 編
長原豊 監訳
沖公祐+比嘉徹徳+松本潤一郎 訳
四六判上製/440ページ/定価4500円+税
ISBN978-4-89176-912-3 C0010 6月25日頃発売



21世紀の《コミュニズム宣言》

2009年3月、現代哲学/思想を代表する知性が一堂に会し、
ロンドンで開催されたシンポジウムをほぼ完全収録。
グローバリズム/資本主義が蔓延するこの世界の蒙昧を撃ち、
来たるべき時代への共闘を呼びかける
アクチュアルなドキュメント、ついに刊行!
《いま、ここ》から開始される新たな《宣言》。


16名の錚々たる執筆者【掲載順】


アラン・バディウ

ジュディス・バルソ

ブルーノ・ボスティールス

スーザン・バック=モース

コスタス・ドゥズィーナス

テリー・イーグルトン

ピーター・ホルワード

マイケル・ハート

ジャン=リュック・ナンシー

アントニオ・ネグリ

ジャック・ランシエール

アレッサンドロ・ルッソ

アルベルト・トスカーノ

ジャンニ・ヴァッティモ

汪暉

スラヴォイ・ジジェク

 

6月の新刊:『愛の世紀』

2012年 6月 18日

e6849be381aee4b896e7b480_cover愛の世紀

アラン・バディウ+ニコラ・トリュオング
市川崇 訳
四六判上製/176ページ/定価2200円+税
ISBN978-4-89176-913-0 C0010 6月25日頃発売



世界は《愛》で構築される!
——バディウ思想のエッセンス

出会い系サイトやプラトンにはじまり、
芸術、宗教、政治などの《愛》の諸相を、
フランス現代思想の領袖が、気鋭のジャーナリスト相手に
語り尽くす話題の書にして、
難解とされるバディウ哲学の入門書。
ゴダール映画『愛の世紀』に触発され、
フランス本国では20万部を記録したベストセラー!

【目次】

第1章 脅かされる愛

第2章 哲学者と愛

第3章 愛の構築

第4章 愛の真理

第5章 愛と政治

第6章 愛と芸術


訳者解説




【既刊】
サルコジとは誰か?  A・バディウ/榊原達哉訳 2200円+税
スピノザとわたしたち  A・ネグリ/信友建志訳 2500円+税
スピノザと政治  E・バリバール/水嶋一憲訳 4000円+税
カフカの夢分析 F・ガタリ/杉村昌昭訳 1800円+税

 

6月の新刊:『小島信夫の読んだ本』

2012年 6月 8日

e5b08fe5b3b6e4bfa1e5a4abe38292e8aaade38293e381a0e69cac_covera4小島信夫の読んだ本

小島信夫文庫蔵書目録

昭和女子大学図書館編
A4判/上製120頁/定価=5000円+税
ISBN978-4-89176-903-1 C0095 6月11日頃発売


小島信夫の「読書遍歴」を知る一級資料!

2006年に没して、なお新たな読者を獲得する不世出の作家、
小島信夫。その手許に最後まで残された蔵書約3000冊が、
昭和女子大学に寄贈され、「小島信夫文庫」として整理された。
本書はその全貌を明らかにする蔵書目録であり、
作家の「読書遍歴」を知るうえでの格好の資料である。


目次

ごあいさつ(坂東眞理子)

小島信夫文庫のためのプロローグ(柿谷浩一)

鼎談:小島信夫のマルジナリア(中村邦生 × 千石英世 × 平井杏子)

エッセイ:小島信夫の「書き込み」を読む(中西裕、太田鈴子)

小島信夫文庫蔵書目録
小島信夫自著/一般/献呈書名本/献呈本/
書き込み本/小島信夫研究

あとがき

—–
*本書はその性格上、少部数の発行となっております。
お買い求めはお早めにお願いいたします。

*店頭で見つからない場合はご注文ください。

 

6月の新刊:『ドングリトプスとマックロサウルス』

2012年 6月 5日

e38389e383b3e382b0e383aae38388e38397e382b9ドングリトプスとマックロサウルス

中川淳
A4判上製32頁/定価=1500円+税
ISBN 978-4-89176-911-6 C8795 6月5日発売




小社から新たな絵本が刊行されます!

えんぴつでこすりだした まっくらなほらあな。
そこにすんでいたのは……?
ぼくといぬのブッチ そして
コラージュのきょうりゅう ドングリトプスと
フロッタージュのきょうりゅう マックロサウルスの
たのしい いちにち。


コラージュやフロッタージュといった
かんたんな絵画の技法を使って生まれる、
ファンタジーと冒険心あふれるものがたり。

絵を描く楽しみを知り、空想力を育みます。
幼児〜小学校低学年向き
(もちろん大人が読んでも楽しめます)




既刊 好評発売中

『オテサーネク』
エヴァ・シュヴァンクマイエロヴァー作/矢川澄子訳
A4判オールカラー30頁/1600円+税

『海辺のネコ』
A・ウサキェヴィチ作 A・オチコ絵/渡辺克義訳
B5判オールカラー63頁/1800円+税

『絵本の子どもたち——14人の絵本作家の世界』
寺村摩耶子
A5判上製320頁+カラー口絵8頁/定価3500円+税

 

6月の新刊:『はまむぎ』

2012年 6月 4日

rqefbc8fe381afe381bee38280e3818e_coverレーモン・クノー・コレクション1

はまむぎ

久保昭博訳
4/6判上製376頁/定価3200円+税
ISBN978-4-89176-861-4  C0397  6月15日頃発売!



ゴム製のアヒルから始まる、田舎町での陰謀譚

銀行員マルセルは、たまたま立ち寄った場末のフライドポテト屋で、
ガラクタ屋の老人と出会う。物をもたないことの幸せを語る
その貧しい老人の家には、彼が決して手放そうとしない謎の青い扉があり、
町ではそれをめぐって、ある噂が囁かれはじめる……。
バタイユやデスノスが、ただこの作品を讃えんがために、
ドゥマゴ賞を創設することとなった、クノーの第1作にして代表作。


おまたせしました!
日本ウリポ史上、最大の新シリーズ、第7回配本!

 

5月の新刊:『ナチスのキッチン』

2012年 5月 18日

nazi_kitchenナチスのキッチン 「食べること」の環境史

藤原辰史
四六判上製456頁/定価 4000円+税
ISBN 978-4-89176-900-0 C0022 5月31日発売


ヒトラーから《食》を奪還せよ!

いま、もっとも重要な《食》と《エネルギー》の問題を
ファシズムの視座から考える出色の1冊!


ナチスによる空前の支配体制下で、
人間と食をめぐる関係には何が生じたのか?
システムキッチン、家事労働から、食材、
そしてエネルギーにいたるまで、
台所という《戦場》の超克を試みた、
来るべき時代への《希望の原理》。
新発見の事実や貴重なレシピをはじめ、
未刊行資料・図版などを多数収録。

《どうして、「食べること」はここまで衰微して
しまったのだろうか。どうして、強制収容所という
私たちの生活世界からもっとも遠いところの現象が、
こんなにもリアルに感じられるのだろうか?
——これは、端的に言ってしまえば、
この世界が、ナチズムと陸続きだからである》



目次—————

序章 台所の環境思想史
歴史の基層としての台所/テイラー・システムとナチズム/台所の変革者たち
台所をどうとらえるか――定義とアングル

第1章 台所空間の「工場」化  建築課題としての台所
ドイツ台所小史/ドイツ台所外史/第一次世界大戦の衝撃/
フランクフルト・キッチン/考えるキッチン/ナチス・キッチン?/
労働者約一名の「工場」

第2章 調理道具のテクノロジー化  市場としての台所

電化される家族愛/台所道具の進歩の背景/マニュアル化する台所仕事
市場化する家事/報酬なきテイラー主義の果てに

第3章 家政学の挑戦
家政学とは何か/家政学の根本問題/家政学の可能性と限界
家政学のナチ化/家政学の戦時体制化/家政学が台所に与えた影響

第4章 レシピの思想史
ドイツ・レシピ少史/読み継がれる料理本/企業のレシピ/
栄養素に還元される料理

第5章 台所のナチ化  テイラー主義の果てに
台所からみたナチズム/「第二の性」の戦場/「主婦のヒエラルキー」の形成/
無駄なくせ闘争/残飯で豚を育てる/食の公共化の帰結

終章 来たるべき台所のために
労働空間、生態空間、信仰の場/台所の改革者たちとナチズム/
ナチスのキッチンを超えて

「食べること」の救出に向けて  あとがきにかえて

付録1 ベストセラーの料理本
付録2 ダヴィディス著『実用的料理本』の版別レシピ構成
付録3 ハーン著『実用的料理本』の版別レシピ構成

註/参考文献/人名索引

———-

■刊行記念イベント開催!

藤原辰史著『ナチスのキッチン』(水声社)刊行記念

「食べること」から見るファシズム

■藤原辰史(東京大講師)× 山室信一(京都大教授)

■2012年5月31日(木) 19:30〜

■会場 ジュンク堂書店池袋本店 4階カフェにて→(

■定員 40名(お電話又はご来店にてお申し込み先着順)

■入場料 1000円 (ドリンク付)

■お問い合わせ 池袋本店 TEL03-5956-6111

 

5月の新刊:『FBI vs ジーン・セバーグ』

2012年 4月 28日

fbi_sebergFBI vs  ジーン・セバーグ——消されたヒロイン

ジーン・ラッセル・ラーソン+ギャリー・マッギー
石崎一樹訳
四六判並製288頁+別丁図版8頁/定価 2500円+税
ISBN 978-4-89176-901-7 C0074 5月11日頃発売



ヌーヴェルヴァーグのトップ女優は、

「政治」に謀殺されたのか?

FBIの秘蔵資料や関係者の証言を駆使して、
個人と国家権力の相剋を描く、迫真のドキュメント。


世界が激しく揺り動いた60年代末、
ブラックパンサーとFBI=J・エドガーとの
激しい政治闘争の渦中を生きた
ジーン・セバーグの後半生に焦点を絞り、
多くの資料によってその生き様を浮き彫りにする。

[目次]

イントロダクション

第1章
ジーン・セバーグという神秘

第2章 ブラック・パンサー

第3章 フーヴァー、FBI、コインテルプロ

第4章 セバーグ、1968年—1969年

第5章 セバーグ、1970年1月—8月

第6章 セバーグ、1970年8月—12月

第7章 セバーグ、1971年—1980年

第8章 ハリウッド、メディア、そしてFBI

エピローグ

付録1 AIM報告
付録2 FBIへのインタビュー
付録3 FBI文書
参考文献

訳者あとがき

—–
[既刊好評発売中!]

seberg_coverジーン・セバーグ

ギャリー・マッギー 石崎一樹訳
四六版並製/2段組452ページ/定価3500円+税
ISBN 978-4-89176-820-1 好評発売中!

 

5月の新刊:中村真一郎関連書2冊

2012年 4月 27日

戦後文学に大きな足跡を残した作家、
中村真一郎にまつわる書籍を2冊同時に刊行いたします。

中村日記ジャケ入稿直し『中村真一郎 青春日記』

池内輝雄・傳馬義澄 編
翻刻=荒川澄子・安西晋二・石井佑佳・岡崎直也・河合恒・北原泰邦
A5判上製402頁/定価=5000円+税
ISBN 978-4-89176-908-6 C0095 5月11日頃発売予定


彷徨する魂。若き日の読書と交友

のちに《戦後派》の小説家、批評家、詩人として知られることになる
著者の筐底に秘められてきた旧制高校時代の膨大な日記の完全翻刻版
莫大な量の読書ノートにして福永武彦らとの交遊録でもある。
中村真一郎研究のみならず、近現代文学史を考えるうえで第一級資料

中村真一郎コレクション
既刊好評発売中(いずれも税抜き)

城北綺譚   1800円
日本古典にみる性と愛   2500円
全ての人は過ぎて行く  3000円






e6898be5b8967cover『中村真一郎手帖7』

中村真一郎の会 編
A5判並製143頁/定価=1000円+税
ISBN 978-4-89176-910-9 C0091 5月11日頃発売予定




人間中村真一郎をめぐる唯一の個人研究誌、第7号

今号は同時刊行される『中村真一郎 青春日記』(上掲)を特集。
若き日の中村真一郎が綴り続けた「日記」を、
気鋭の研究者たちが読解する。
中村真一郎に親炙した友人・知人による寄稿も併録。

[目次]
丸谷才一「中村真一郎の功績」
鈴木貞美「中村真一郎『青春日記』に寄せて」
安西晋二「習作期の中村真一郎——「向陵時報」掲載作品と創作意識」
岡崎直也「『中村真一郎 青春日記』にみる〈小説の方法〉」
石井佑佳「日記に見る中村真一郎と横光利一」
富士川義之「中村真一郎とヘンリー・ジェイムズ」
井上隆史「『潮騒』と『モスラ』」

〔講演〕
山崎剛太郎「在りし日の我が友 中村真一郎」

〔中村真一郎さんのこと〕
川崎浹「フランスの車旅」
十河清 「先生の思い出」
片岡貞治「中村真一郎先生の想い出」
松岡みどり「中村真一郎先生との思い出」
岩崎信子「中村真一郎さんと「かるいさわいろ」」

〔連載〕
小林宣之「中村真一郎に甦るネルヴァル——女優の問題(一)」
木島佐一「豪徳寺二丁目猫屋敷(6)」





[中村真一郎の会 第7回総会のお知らせ]

来たる4月28日(土)、中村真一郎の会の第7回総会が開催されます。
一般の方のご来場も大歓迎です。ふるって足をお運びください。


場所:明治大学駿河台校舎(リバティタワー11階、1116番教室)

入場料:会員=無料、一般1000円

15:30〜 総会
15:45〜 記念講演

池内輝雄(近代文学研究)/『中村真一郎 青春日記』について

辻井 喬(作家・詩人)/消えた文人の面影

・生前の中村真一郎が出演したNHK-TV(人間大学)を上映(30分)

 

5月の新刊:『フィルム・スタディーズ』

2012年 4月 26日

e38395e382a3e383abe383a0e383bbe382b9e382bfe38387e382a3e383bce382ba_coverフィルム・スタディーズ――社会的実践としての映画

グレアム・ターナー 松田憲次郎訳

A5判上製288頁/定価=2800円+税
ISBN 978-4-89176-905-5 C0074 5月8日頃発売予定



ハリウッド映画はこう読め!

これ一冊で映画を読むための〈理論〉から〈歴史〉,
また理解を深める〈映画用語〉までくまなくフォロー。
英語圏で版を重ね, 長らくテキストとして使われてきた
定評ある入門書。映画を深めるための必読書!


目次

序文

序論

第一章    映画産業
今日の映画/映画の確立/映画産業のアメリカ支配/新たな競争相手、新たな戦略、新たなハリウッド/スペクタクルVSストーリー

第二章    フィルム・スタディーズの歴史――第七芸術から社会的実践へ
初期美学的アプローチ/リアリズム・アプローチ/バザン/作家とジャンル/フィルム・スタディーズの制度化/社会的実践としての映画

第三章    映画言語
文化と言語/意味生成の実践としての映画/意味作用のシステム/映画を読む

第四章    映画における物語
物語の普遍性/物語の機能/構造主義と物語/コードと慣例/ジャンル/物語と語り

第五章    映画の観客
観客を特定する/スター/映画体験/映画観客と精神分析/観客の同一化/欲望とイメージ/観客、テクスト、意味/文化的アイデンティティ

第六章    映画、文化、イデオロギー
映画と国民文化/国民映画の例/テクストのなかのイデオロギー/イデオロギー分析の諸問題

第七章    応用
『明日に向かって撃て!』/『マドンナのスーザンを探して』/結論

参考文献一覧

人名・事項索引

映画題名索引


訳者あとがき

 

イベントのご案内

2012年 4月 26日

昨年2月に弊社で刊行し、ご好評をいただいております
『プルースト的絵画空間』の著者の真屋和子氏によって、
朝日カルチャーセンターにて同テーマの講座が行われます。

講座名:<プルースト的絵画>
日時:5/9, 5/30, 6/20 10:30-12:00
場所:朝日カルチャーセンター新宿教室
受講料(税込み):会員 8,820円/一般 10,710円

カリキュラム:
第1回 ターナーの風景画とエルスチール
第2回ラファエル前派とプルーストの「乙女たち」
第3回 ギュスターヴ=モローの「サロメ」をめぐって

詳細はこちら→

パワーポイントを使って、実際に美しい絵画の数々を
見ながらの講義とのことですので、知的好奇心を刺激される
ひとときとなること間違いなし!
本書をお買い求めいただいた方もそうでない方も、
ぜひぜひ足をお運びください。

 

4月の新刊:『動物とは「誰」か?』

2012年 4月 12日

animals_cover波戸岡景太

動物とは「誰」か?——文学・詩学・社会学との対話

エコクリティシズム・コレクション
四六判上製216頁/定価 2200円+税
ISBN 978-4-89176-907-9 C0095 4月25日頃発売予定
カバー彫刻=三沢厚彦


古川日出男、管啓次郎、大澤真幸

現在もっとも先鋭な3人の表現者との白熱の議論を通して浮かびあがる、
人間に限りなく身近で遠い他者=〈動物たち〉の仮象と本質。


古川日出男と語る、連作『ドッグマザー』にいたる軌跡。
管啓次郎と向き合う、《動物》という物語とそのゆくえ。
大澤真幸と考える、人間と動物を横断する究極の関係性。



目次

Ⅰ 動物論のための「アニマルズ」小論

Ⅱ 人間、この猟奇的なもの——社会学者、大澤真幸との対話

Ⅲ 擬態の文学——小説家、古川日出男との対話

Ⅳ 毛皮を脱いで走る犬——詩人、管啓次郎との対話

Ⅴ 私は「誰」を食べているのか——サリンジャーの短篇「フラニー」を誤読する

参考文献

あとがき

 

4月の新刊:『漱石の文法』

2012年 4月 12日

souseki_cover北川扶生子

漱石の文法

A5判上製288頁/定価 4000円+税
ISBN 978-4-89176-902-4 C0095 4月25日頃発売予定




近代日本文学は、どのようにして成立したのか?

19世紀末の日本語の根底的な変革期。
新たに出現する読者層を前に、
夏目漱石はどのようにして「世界」を獲得し、
「小説」というジャンルを切り拓いたのか?
気鋭の研究者が問う、漱石文学の新たな可能性。



目次

はじめに

第一章 書く読者たち

第二章 美文と恋愛

第三章 小説と恋愛

第四章 江戸とロンドンのあいだ

おわりに


参考文献
人名索引
事項索引

あとがき

 

トークイベントのお知らせ:藤原辰史『ナチスのキッチン』

2012年 4月 3日

いま黙々と編集作業中の 藤原辰史さん(東京大学)の労作、
『ナチスのキッチン—-「食べること」の環境史』の刊行を記念して、
書店イベントが決定しました。すでにアナウンスされている通り、
5月31日(木)に、ジュンク堂書店池袋本店 で開催されます。

対話者は、『キメラ』(中公新書)など、日本政治史の分野で
画期的な成果を挙げてこられた、山室信一さん(京都大学)です。
おふたりとも話し巧者なので、この時代の政治や文化にくわしい方も
そうでない方も、いまからスケジュールを空けておいてください!
(もちろん、当日、ふらっと立ち寄ってくださっても大歓迎です)。
くわしくは、リンク先のインフォメーションをご覧ください(→)。

なお、本書『ナチスのキッチン—-「食べること」の環境史』は、
有機農業、システムキッチン、食材からレシピや家事労働にいたるまで、
ナチスによるファシズム体制下の一時期に「台所」という現場に集中した、
「食」をめぐる多彩な問題を、現在に生きる、
わたしたち自身に投げかける、きわめて貴重な成果です。
「台所」が世界史を揺り動かしていることが実感できる一冊、ご期待ください!

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藤原辰史著『ナチスのキッチン』(水声社)刊行記念

「食べること」から見るファシズム


■2012年5月31日(木) 19:30~

■会場 ジュンク堂書店池袋本店 4階カフェにて

■定員 40名(お電話又はご来店にてお申し込み先着順)

■入場料 1000円 (ドリンク付)

■受付 お電話又はご来店(1Fサービスカウンター)にて先着順に受付。
※トークは特には整理券、ご予約のお控え等をお渡ししておりません。
※ご予約をキャンセルされる場合、ご連絡をお願いいたします。

お問い合わせ
池袋本店 TEL03-5956-6111

 

4月の新刊『ブルーノ・シュルツ』

2012年 3月 30日

bluno_cover加藤有子

ブルーノ・シュルツ——目から手へ

A5判上製376頁/定価=4800円+税
ISBN 978-4-89176-899-7 C0098 4月6日頃発売予定


ナチスに射殺されたポーランドの小説家/画家の全貌。

短篇集『肉桂色の店』、『砂時計の下のサナトリウム』、ガラス版画集
『偶像賛美の書』などをとおして、イメージ・言語のジャンルをこえた
表象へと向かう独自の世界観をトータルに捉える世界初のモノグラフィ。

*シュルツに関する最新の情報を盛り込んだ年表を収録。
*日本初公開の図版も多数掲載。


《「手」の制作による再現にとって、言語的要素と視覚的要素の区別は
二次的なものであり、現実/虚構の明確な区別も消滅する。目から手へ。
シュルツが手によって示す芸術制作は何かの模倣、再現ではなく、目と
手の分業によらない対象の提示である。》

 

受賞情報

2012年 3月 16日

去る3月15日付けで、第3回表象文化論学会賞が発表され、小社より
2011年6月に刊行された、鯖江秀樹さんの『イタリア・ファシズムの芸術政治』
奨励賞を受賞されました。鯖江さん、おめでとうございます!(詳細はこちら→

今年度は小社刊行物のうち、2011年1月に刊行された江村公さんの
『ロシア・アヴァンギャルドの世紀』も学会賞にノミネートされていましたが、
さすがに2冊同時受賞はなりませんでした……。
「鯖江さんの論考は、日本での先行研究が少ない貴重なお仕事ですし、
江村さんのロシア・アヴァンギャルド論も、近年では出色の成果です。
これら20世紀の芸術-政治運動のアポリアを再考するためにも、
ぜひ、2冊あわせて読んでいただけたら」と、
両方の編集を担当した、小社のSNは語っております。

また、第1回表象文化論学会賞 の際には、
乗松亨平さんの『リアリズムの条件』が、おなじく奨励賞を受賞しています。
今後もこのような栄えある場で評価していただけるような、
すぐれた書籍を刊行して参りたいと期しております。小社刊行物にご注目ください!



italiafascism_cover鯖江秀樹

イタリア・ファシズムの芸術政治

A5判上製276ページ/定価4000円+税
ISBN 978-4-89176-836-2   C0070 好評発売中



《ファシズモの芸術》とは何か?

政治権力による桎梏のもと、グラムシ、ゴベッティらの
卓抜な批評によって浮上するモダン・アートの可能性/不可能性を、
絵画・建築の豊富な実例を通して検証する。

【目次】

はじめに:「芸術政治」の展望と方法:アントニオ・グラムシに倣って
第1章:批評家と画家の行方:ピエロ・ゴベッティの絵画論
第2章:ファシズム芸術をめぐる葛藤:ジュゼッペ・ボッタイの文化政策論
第3章:美術史学の政治化:リオネッロ・ヴェントゥーリの美術論
第4章:批評と生への眼差し:エドアルド・ペルシコの建築批評論
第5章:ファシズム文化のための攻防:ジュゼッペ・ボッタイの芸術戦略論
おわりに:様式の不在から多面性へ


参考文献
図版一覧
あとがき

 

3月の新刊:『テクストの解釈学』

2012年 3月 16日

interpretation_cover松澤和宏編

テクストの解釈学

名古屋大学グローバルCOEプログラム

A5判上製444頁/定価=6000円+税
ISBN 978-4-89176-896-6 C0090 3月28頃発売予定



絶え間ない、解釈=自己理解の先鋭な試み


5年間にわたって展開されてきた名古屋大学文学研究科グローバルCOEプログラム
「テクスト布置の解釈学的研究と教育」の総括論文集!!

《思想, 歴史, 文学のどの領域でも, 文化的事象が生きた
有機的連関を保っている以上は, テクストの解釈を通した文化の理解は
細分化した専門の枠を超えざるを得ない〔……〕。
人文学の研究者に今日求められていることは, 各専門領域における
文化的テクストの解釈の営みを, アマチュアの批評精神を失うことなく,
解釈学的な理解の営みとして, 自覚的に深めていくということに,
ひとまずは帰着するのではないだろうか。》 (「前書き」より)

【目次】

前書き/松澤和宏

序——テクストの解釈学/松澤和宏

Ⅰ 哲学・思想
文字の誕生、テクストの功罪、解釈と探求の道——プラトン『パイドロス』における書き物批判をとおして/金山弥平
インド哲学におけるメタテクストの意味生成とコンテクスト/平野克典
『百科全書』における視点の概念と批評の問題/クレール・フォヴェルグ
ミシェル・フーコーにおける有限の解釈学的循環/重見晋也

Ⅱ 文学・言語学
エクリチュールの解釈学——森鷗外「舞姫」の改稿をめぐって/戸松泉
ファウスト的欲望の行方——三島由紀夫『豊饒の海』を読む/井上隆史
中国における西洋古典の受容——徐光啓とユークリッド『原論』の漢訳と解釈/小川正廣
パロディとテクスト布置解釈学——イギリス・ロマン主義時代の一例/大石和欣
パラテクストの生成と解釈——バルザック『人間喜劇』の「敷居」を読む/鎌田隆行
本居宣長のテニヲハ学/釘貫亨
山田孝雄『日本文法論』のテクスト布置/宮地朝子

Ⅲ 歴史学
解釈学と時間——歴史テクストの時間性/佐藤彰一
俗人を受取手とするメロヴィング朝の国王証書について/加納修
日本古代の寺院造営における帳簿の操作/古尾谷知浩
竹島/独島と石島の比定問題・再論/池内敏

後書き/松澤和宏

 

3月の新刊:『〈彼女〉という場所』

2012年 3月 14日

e5bdbce5a5b3e381a8e38184e38186e5a0b4e68980_cover永倉千夏子

〈彼女〉という場所——もうひとつのマラルメ伝

A5判上製792頁/定価=12,000円+税
ISBN 978-4-89176-840-9 C0098 3月24日頃発売



〈マラルメ後期〉の鍵をにぎる女(ミューズ)
メリー・ローランとは?
彼女との関係と作品とが二重に織りなす
偉大な詩人の文学的人生を縦横無尽に読み解く、
今後のマラルメ研究に欠かせない記念碑的大著。


●著者紹介
永倉千夏子(ながくらちかこ)
1961年、函館に生まれる。明治大学文学部仏文科卒。同大学大学院
博士後期課程満期退学。文学博士。現在、明治大学等非常勤講師。
専門は、マラルメを中心とする近代フランス文学および同時代のサロン文化史。
とりわけ音楽においてはベルカント・ソプラノとして演奏活動を行う
実践型研究者として知られている。訳書に以下のものがある。
ジャン=リュック・ステンメッツ『マラルメ伝——絶対と日々』(共訳、筑摩書房、2004年)
ジャン=ピエール・デュピュイ『チェルノブイリ ある科学哲学者の怒り』(明石書店、2012年)