書評:『プルースト的絵画空間――ラスキンの美学の向こうに』

2011年 10月 19日 コメントは受け付けていません。

今年の2月に刊行されました『プルースト的絵画空間』が書評で取り上げられました!
各媒体の皆様、どうもありがとうございます。

proust_cover真屋和子

プルースト的絵画空間 ラスキンの美学の向こうに

A5判上製/440頁/定価6500円+税
ISBN978-4-89176-822-5 C0098 好評発売中!


エルスチールのモデルは、ターナーだった。

これまで、モネなど印象派の画家をモデルとしている、
と考えられてきた『失われた時を求めて』の登場人物エルスチール。
プルーストに多大な影響を与えたイギリスの批評家ジョン・ラスキンの思想や、
同時代のさまざまな画家たちの作品とも比較しながら、
エルスチール=ターナーという新たな説を呈示し、
プルーストの芸術観・文学観を浮き彫りにする。

ターナーから
ホイッスラー
バーン=ジョーンズ
アングル
モロー
マネまで


図版多数収録!



2011年7月号『ふらんす』
小黒昌文氏

本書は、〔プルーストの小説美学の本質の〕核心へと通じる道筋を彩り豊かに照らし出してくれる。〔……〕専門家のみならず、ひろく一般の読者にとってに刺激的であるに違いない。

2011年7月30日付『図書新聞』
中野知律氏

プルーストのヴィジョンと同質の、真に感応しうる精神にのみ許された接近と深い理解を感じさせる、実証的プルースト論の最良の範。〔……〕こんなに美しい学術書に出会えた悦びを伝えずにはいられない。

2011年9月号『cahier 8』(日本フランス語フランス文学会)
湯沢英彦氏

〔本書は〕プルーストの文章の細部に織り込まれたラスキンの声を聞き分けることに向けられている。そこから立ち上がるのは、これまでになく深く豊かに響くプルーストとラスキンの二重奏である。

2011年10月1日発行『ラスキン文庫たより 第62号』
野崎歓氏

学問的な厳密さが、文学の喜びをいささかも傷つけず、論述の端々にまで、感覚の愉悦がみなぎっているところに、本書の最大の魅力がある。〔……〕本書は文学の神秘がいかに豊穣なものかを体験させてくれる。

◎ラスキン文庫たよりさんと野崎歓氏のご好意で、全文掲載させていただきました。ご協力、どうもありがとうございます。

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