【書評】山梨俊夫『絵画逍遥』、東京新聞、産経新聞に書評掲載

2020年 6月 4日 コメントは受け付けていません。

2020年3月27日(金)付の産経新聞(夕刊)および2020年3月29日(日)付の東京新聞(朝刊、「書く人」欄)に、山梨俊夫『絵画逍遥』の書評、紹介記事が掲載されました。

《「時折、ゆっくりと絵と向き合って絵が語りかけてくれることに耳を傾け、そこで開かれる空間に身を浸したいと思うことがある。〔……〕絵とともにいる自分だけの空間に侵入する者は誰もいない」こう感じたことのある人は、著者の思いをたどりながら読めばいい。10代の悩める自分や、年を経て病を乗り越えた自分ときっと出会うことができるだろう。感じたことのない人はさまざまな絵と向かい合ったときの見方を学ぶことが出来るに違いない。とにかく、文章がいい。〔……〕書き出しから、引き込まれてゆくはずである。》(無署名。『産経新聞』(夕刊)2020年3月27日(金)付)

《「外はまだ明るく、雨も光を含んでいる。夕暮れが近くなった」「文学が言葉をもって世界をまさぐるのと同じように、絵画は線によって世界を見出そうとする最初の言葉になる」読み継がれてゆく文学作品のような文章がとうとうと流れていた。〔……〕「画家は、見ることに特別な視覚を開き、特権を得ている」本書の中で繰り返し語られるのは美術家の美術家たる視点だ。〔……〕特にセザンヌとモネ、アルベルト・ジャコメッティに多くを割いた。モネがなぜルーアンの大聖堂や睡蓮など、同じモチーフを飽くことなく描き続けたのか。極端に細長いジャコメッティの人物像の顔が、なぜ真っ黒な線の集積となったのか。それらが明らかにされてゆく。読み進むにつれ、美しく格調のある文章は、彼らへの果てなき尊敬の表れであることが伝わってくる。》(矢島智子氏(文化部)評。『東京新聞』(朝刊)2020年3月29日付)

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