11月の新刊:ソヴィエト宮殿——建設計画の誕生から頓挫まで

2021年 11月 19日 コメントは受け付けていません。

ソヴィエト宮殿ソヴィエト宮殿
建設計画の誕生から頓挫まで
鈴木佑也(著)

判型:A5判上製
頁数:444頁
定価:6000円+税
ISBN:978-4-8010-0567-9 C0070
装幀:宗利淳一
11月下旬頃発売!

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全体主義国家における、一つのプロジェクトの死
ソヴィエト連邦の国家理念の象徴として期待された巨大建築プロジェクト・ソヴィエト宮殿。
内外の建築家を結集して競技設計を重ねたものの、様々な困難と状況の変化を経て、基礎工事の段階で破棄されることになる。
国家を挙げた一大建築計画はなぜ幻に終わったのか。膨大なアーカイブ資料の調査にもとづき、建築潮流の変化や〈レーニン〉から〈スターリン〉への転換のみでは説き明かせない、プロジェクトが誕生から消滅に至る過程を丹念に辿る。
競技設計に提出された60名を超える建築家たちによる設計プランを収録。



目次

プロローグ――ソヴィエト宮殿をめぐる状況

第1章 プロジェクト誕生の背景――宮殿型建築物の登場(1919―1931)

第2章 競技設計――モニュメンタリティの生成過程(1928―1933)

第3章 建設――メガロマニア実現への確信(1933―1937)

第4章 一時中断から頓挫へ――新たなシンボルの登場と価値の低下(1937―1952)

エピローグ――反芻される物語

著者について
鈴木佑也(すずきゆうや)
新潟国際情報大学准教授。ロシア国立美術学研究所にて准博士号(Ph.D.芸術史)取得後、東京外国語大学大学院博士後期課程修了、博士(学術)。日本学術振興会特別研究員を経て現職。専門はロシア・ソ連芸術史及び建築史。主な著書に『ロシア文化事典』(共著、丸善出版、2019年)、『都市科学事典』(共著、春風社、2021年)などがある。

関連書
革命の印刷術——ロシア構成主義・生産主義のグラフィック論 河村彩編訳/E・リシツキー他/3200円+税
ロトチェンコとソヴィエト文化の建設/河村彩/6000円+税
全体主義芸術 イーゴリ・ゴロムシトク/貝澤哉訳/7000円+税
ボリシェヴィズムと〈新しい人間〉――20世紀ロシアの宇宙進化論 佐藤正則/3500円+税
メイド・イン・ソビエト――20世紀ロシアの生活図鑑 M・コレヴァ他/神長英輔+大野斉子訳/2500円+税




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