8月の新刊:戦後初期日本のアートとエンゲージメント

2025年 7月 7日 コメントは受け付けていません。

書影準備中戦後初期日本のアートとエンゲージメント
ジャスティン・ジェスティ(著)
山本浩貴(訳)

判型:A5判上製
頁数:480頁
定価:6000円+税
ISBN:978-4-8010-0875-5 C0070
装幀:木村稔将
8月下旬発売!
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1950年代、ルポルタージュ芸術から九州派、創造美育協会まで、創作活動は社会運動と深く結びついていた─―
特権的なものに抗い、新たな価値体系を樹立せんとした社会関与的な芸術の試み。そのネットワークをたどり、未だ汲みつくされることなき芸術゠社会的実践の可能性に光を当てる。



目次

序論

第1部 エンゲージメントの芸術=技法と戦後初期の民主的文化
第1章 参加型文化と民主的文化
第2章 アートとエンゲージメント

第2部 前衛のドキュメンタリー――1950年代のルポルタージュ芸術
第3章 《あけぼの村物語》の物語
第4章 社会派ドキュメンタリー作品と運動としてのルポルタージュ芸術
第5章 前衛主義リアリズム
第6章 桂川寛、池田龍雄、中村宏

第3部 開かれた扉を開く――創美と羽仁進
第7章 創美セミナーに降り立つ
第8章 組織と運動としての創美
第9章 創美の哲学と教育学
第10章 羽仁進とカメラの創造性

第4部 九州派タルタル――野生と洗練の間の反芸術
第11章 英雄たちの大集会
第12章 九州派――三つの世界の間で
第13章 九州派の芸術
第14章 反芸術残酷物語

結――過去と未来の希望

原注
訳注
参考文献
索引
謝辞

危機の時代における希望――「訳者あとがき」に代えて

著者について
ジャスティン・ジェスティ(Justin Jesty)
米国に生まれる。現在、米国ワシントン大学アジア言語・文学学科准教授。主な著書に、『ソーシャリー・エンゲイジド・アートの系譜・理論・実践――芸術の社会的転回をめぐって』(共著、フィルムアート社、2018年)、『転形期のメディオロジー――1950年代日本の芸術とメディアの再編成』(共著、森話社、2019年)などがある。
訳者について
山本浩貴(やまもとひろき)
1986年、千葉県に生まれる。一橋大学社会学部卒業後、ロンドン芸術大学博士課程修了。現在、実践女子大学文学部美学美術史学科准教授。専攻、文化研究。主な著書に、『現代美術史――欧米、日本、トランスナショナル』(中央公論新社、2019年)、『ポスト人新世の芸術』(美術出版社、2022年)、『この国(近代日本)の芸術――〈日本美術史〉を脱帝国主義化する』(小田原のどかとの共編、月曜社、2023年)などがある。

関連書
現代美術の誕生と変容/山梨俊夫/4000円+税
鈍色の戦後/辻泰岳/4500円+税
運動としての大衆文化/大塚英志編/6500円+税

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