8月の新刊:《フィクションのエル・ドラード》『八面体』

2014年 8月 21日 コメントは受け付けていません。

八面体=カバー『八面体』

フリオ・コルタサル/寺尾隆吉訳
四六判上製/240頁/定価=2200円+税
978-4-89176-955-0 C0397  8月27日発売予定
装幀=宗利淳一

フリオ・コルタサル生誕100年!

日常のなかに突如として闖入してくる《鮮烈な夢のイメージ》を作品へと昇華させるコルタサルが、実験的な語りの手法を用いて《自分の最も奥深い部分》を表現し、幻想と日常の交錯を多面的に描き出した傑作短篇8篇を収録する1974年刊行の短篇集『八面体』の全訳。
付録として、白昼夢を見ているかのような3つの短篇(『最終ラウンド』)に加えて、実践的な短篇小説論(『短篇小説とその周辺』)も併録。

《コルタサルが遺してくれたのは、彼の思い出と同様に色褪せることのない美しさを備えた芸術作品だ。》(ガブリエル・ガルシア・マルケス)

【目次】
八面体
リリアナが泣く
手掛かりを辿ると
ポケットに残された手記

そこ、でも、どこ、どんなふうに
キントベルクという名の町
セベロの諸段階
黒猫の首

最終ラウンド
シルビア
旅路
昼寝

短編小説とその周辺

【著者】
フリオ・コルタサル(Julio Cortázar)  1914年、ベルギーのブリュッセルに生まれる。1918年、両親とともにアルゼンチンへ戻り、幼少から読書三昧の日々を送る。1937年から四五年までの地方教員時代を経て、すこしずつ詩や短編小説の創作を手掛けるようになる。1951年、短編集『動物寓意譚』を発表した後にパリへ移り、以降『遊戯の終わり』(1956年)、『秘密の武器』(1959年)、『すべての火は火』(1966年)などの短編集を書き続けた。1963年発表の『石蹴り遊び』でラテンアメリカ文学のブームに合流し、多くの作家と親交した。1960年代後半以降は、キューバ革命政府を積極的に支持し、ニカラグアのサンディニスタ民族解放戦線を支援したほか、軍事独裁政権反対運動に加担したが、晩年まで『愛しのグレンダ』(1980年)、『ずれた時間』(1982年)などの秀作を書き続けた。一九八四年、パリに死去。

【訳者】
寺尾隆吉(てらおりゅうきち)  1971年、愛知県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了(学術博士)。現在、フェリス女学院大学国際交流学部准教授。専攻、現代ラテンアメリカ文学。主な著書には、『フィクションと証言の間で――現代ラテンアメリカにおける政治・社会動乱と小説創作』(松籟社、2007年)、『魔術的リアリズム――20世紀のラテンアメリカ小説』(水声社、2012年)、主な訳書には、セルヒオ・ラミレス『ただ影だけ』(水声社、2013年)、『疎外と叛逆――ガルシア・マルケスとバルガス・ジョサの対話』(水声社、2014年)などがある。

◎好評をいただいている《フィクションのエル・ドラード》シリーズに新たなタイトルが加わります。今後も本シリーズにご注目ください。

《フィクションのエル・ドラード》(★印は追加タイトル。定価の表示のあるものは既刊)
襲撃 レイナルド・アレナス/山辺弦訳 (★)
気まぐれニンフ ギジェルモ・カブレラ・インファンテ/山辺弦訳 (★)
バロック協奏曲 アレホ・カルペンティエル/鼓直訳
時との戦い アレホ・カルペンティエル/鼓直訳
方法再説 アレホ・カルペンティエル/寺尾隆吉訳 (★)
対岸 フリオ・コルタサル/寺尾隆吉訳  2000円+税
八面体 フリオ・コルタサル/寺尾隆吉訳  2200円+税 (★)
境界なき土地 ホセ・ドノソ/寺尾隆吉訳  2000円+税
ロリア侯爵夫人の不思議な失踪 ホセ・ドノソ/寺尾隆吉訳 (★)
夜のみだらな鳥 ホセ・ドノソ/鼓直訳
ガラスの国境 カルロス・フエンテス/寺尾隆吉訳+税 (★)
案内係 ほか傑作短篇集 フェリスベルト・エルナンデス/浜田和範訳 (★)
別れ フアン・カルロス・オネッティ/寺尾隆吉訳  2000円+税
人工呼吸 リカルド・ピグリア/大西亮訳
圧力とダイヤモンド ビルヒリオ・ピニェーラ/山辺弦訳 (★)
ただ影だけ セルヒオ・ラミレス/寺尾隆吉訳  2800円+税
孤児 フアン・ホセ・サエール/寺尾隆吉訳  2200円+税
傷跡 フアン・ホセ・サエール/大西亮訳 (★)
マイタの物語 マリオ・バルガス・ジョサ/寺尾隆吉訳 (★)
コスタグアナ秘史 フアン・ガブリエル・バスケス/久野量一訳
* タイトル、訳者は予告なく変更になる場合があります。ご了承下さい。

【コルタサルの作品】
すべての火は火  2300円+税

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