1月の新刊:フランク・オハラ《水声文庫》

2019年 1月 17日 コメントは受け付けていません。

書影_フランク・オハラフランク・オハラ
《水声文庫》
飯野友幸(著)

判型:四六判上製
頁数:219頁
定価:2500円+税
ISBN:978-4-8010-0386-6 C0098
装幀:宗利淳一
好評発売中!

すべては気まま
1950-60年代のニューヨーク、ポロックやギンズバーグ、ケージやフェルドマンといった作家・芸術家の間を飛び回って早世した詩人、フランク・オハラ。パーティの片隅で、散歩の途中で、あてもなく書き散らかされた詩は、内面の告白とも霊感による予言とも異なる、独自の境地へといかにして達しえたのか。
戦後の狂騒と冷戦の抑圧の下で、あたうかぎり己の生と詩に自由を与えた異能に迫る!

《まわりくどい言い回しには、生への意外なほど覚めた、ニヒルでさえある見方もうかがえて、熱狂的で浮ついた詩人とは言いきれないことに気づかされる。本書は、この詩人のそんな隠れた面も詩のなかに探り、それをとおして時代の形も照射した》(あとがきより)

目次
序   
第1章 シュルレアリスムから離れて――オハラと絵画(1)   
第2章 冷戦に封じ込められて――オハラと絵画(2)   
第3章 ラフマニノフ、フェルドマン――オハラと音楽   
第4章 一歩離れて――オハラの詩と個性   
エピローグ   
付録 フランク・オハラ詩選   

註/略年譜/参考文献/あとがき

著者について
飯野友幸(いいのともゆき)
1955年、東京に生まれる。上智大学大学院博士後期課程満期退学。博士(文学)。アメリカ文学専攻。現在、上智大学教授。主な著書に、『ジョン・アッシュベリー――「可能性への賛歌」の詩』(研究社、2005)、主な訳書に、『ジョン・アッシュベリー詩集』(共訳、思潮社、1993)、ウォルト・ホイットマン『おれにはアメリカの歌声が聴こえる――草の葉(抄)』(光文社、2007)などがある。

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