2月の新刊:トランジット《フィクションの楽しみ》

2019年 2月 7日 コメントは受け付けていません。

トランジットトランジット
《フィクションの楽しみ》
アブゥドゥラマン・アリ・ワベリ(著)
林俊(訳)

判型:四六判上製
頁数:193頁
定価:2500円+税
ISBN:978-4-8010-0407-8 C0097
装幀:宗利淳一
2月20日発売!

燃えあがる〈アフリカの角〉
欧米列強による強権支配,部族対立による混乱から内戦へと,混迷を深めるジブチ現代史を背景に,「難民たち」「亡命者たち」の論理と真理を内側から活写する先鋭な政治小説。


著者について
アブドゥラマン・アリ・ワベリ(Abdourahman A. Waberi)
1965年、ジブチ(当時はフランス領ソマリ海岸)の首都ジブチに生まれる。1985年、フランス政府の給費留学生として内地に赴き、カーンおよびディジョンで学ぶ。しばらく教職に就く。1994年、処女作『影のない国』(ベルギー王立アカデミー・フランス語圏文学大賞およびパリのアルベール・ベルナール賞受賞)、1996年、『遊牧民手帳』(アフリカ文学大賞受賞)発表の頃から作家生活に入る。フランス語圏のポストコロニアル文学の旗手のひとり。ル・クレジオはノーベル文学賞受諾スピーチをワベリに献呈した。『バルバラ』(1997)、『トランジット』(2003)、『アフリカ合衆国』(2006)など多数の著書は、すでに英語、ドイツ語等に翻訳され、高い評価を受けている。

訳者について
林俊(はやしたかし)
1950年、広島県三原市に生まれる。通訳、翻訳業。日本文芸家協会会員。著書に、『アンドレ・マルロオの「日本」』(中央公論社、1993)、『小松清 ヒューマニストの肖像』(共著、白亜書房、1999)、編著に、『藤尾龍四郎作品集』(ギャラリー毛利、1995)、訳書に、イエルーン・ブラウワーズ『うわずみの赤』(水声社、2001)、アブドゥラマン・アリ・ワベリ『バルバラ』(水声社、2014)、アブドゥラマン・アリ・ワベリ『涙の通り路』(水声社、2015)などがある。

関連書
バルバラ/アブドゥラマン・アリ・ワベリ/2000円+税
涙の通り路/アブドゥラマン・アリ・ワベリ/2500円+税

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