4月の新刊:アンドレ・ピエール・ド・マンディアルグ――イタリアをめぐる幻想の美学

2019年 3月 12日 コメントは受け付けていません。

マンディアルグアンドレ・ピエール・ド・マンディアルグ
イタリアをめぐる幻想の美学
松原冬二(著)

判型:A5判上製
頁数:400頁
定価:8000円+税
ISBN:978-4-8010-0414-6 C0098
装幀:滝澤和子
4月上旬発売!

狂気とエロス、そして幻想
フランスの作家でありながら、ヴェネツィアとパリを往復する生活を送り、『大理石』『海百合』といったイタリアを舞台にした長編小説を書いたマンディアルグ。「わが故郷」と呼ぶほどイタリアに魅了・触発され、いかにしてその「異端」の幻想美学を作り上げたのか?
谷崎潤一郎と三島由紀夫を愛する、孤高の耽美作家マンディアルグの本邦初のモノグラフィー!

目次
プロローグ エロスと夢と幻想と――マンディアルグとその文学
序 幻想理論とマンディアルグ

第一部 「北部」と「南部」――交錯する「イタリア」のイメージ
 第一章 戦後のイタリアとマンディアルグ
 第二章 バロックと「南部」――コントラストの美学をめぐって
 第三章 小説『大理石』と南イタリアのバロック

第二部 イタリアの秘境と辺境――サルデーニャからボマルツォへ
 第一章 『海百合』におけるサルデーニャの自然と人工性
 第二章 「聖なる森」の怪物庭園――マンディアルグのボマルツォ訪問

結び

著者について
松原冬二 (まつばらとうじ)
1977年、京都府に生まれる。京都大学大学院文学研究科博士課程修了。 現在、京都大学非常勤講師。専攻、20世紀フランス文学。主な論文に、「マンディアルグの戯曲『イザベッラ・モッラ』̶̶演劇的フィアスコと「残酷演劇」の理論をめぐって」(『仏文研究』、第49号、京都大学フランス語学フランス文学研究会、2018年)、「マンディアルグとマグナ・グラエキア――『大理石』における「南部」の意味をめぐって」(『関西フランス語フランス文学』、第21号、日本フランス語フランス文学会関西支部、2015年)、「陰画としての『ナジャ』――マンディアルグ『すべては消えゆく』に残されたブルトンの足跡」(『仏文研究』、第42号、京都大学フランス語学フランス文学研究会、2011年)などがある。

関連書
《シュルレアリスムの25時》第2期

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