4月の新刊:炎へのはしご

2019年 4月 15日 コメントは受け付けていません。

炎へのはしご炎へのはしご
アナイス・ニン(著)
三宅あつ子(訳)

判型:四六判上製 
頁数:234頁 
定価:2500円+税
ISBN:978-4-8010-0411-5 C0097
装幀:齋藤久美子
4月25日発売!

〈このなすがままの態度に誘発された情熱の波が彼女を陶酔させた。〉
家庭を捨て自責の念にかられるリリアン、その前に現われる生き生きとしたジューナ、そして破滅的なサビーナ、ヘレン。画家ジェイを間にお互い響き合い、共感の愛を見出だし自己を探究していく女性たち。アナイス・ニンがヘンリー・ミラー、その妻らをモデルにモダニズムのパリを舞台に描く愛の遍歴。

目次
1 この飢餓感   
2 パンとウエハース   

遅れてきた先駆的作家――アナイス・ニン 三宅あつ子 

著者について
アナイス・ニン(Anaïs Nin)  
1903年、パリ郊外ヌイイ・シュル・セーヌに生まれる。9歳で両親が離別、11歳の時に母と二人の弟と共にアメリカに渡り、父への手紙として書き始めた日記は、一九七七年に亡くなるまで書き続けた。二十代の時に夫とパリに戻り、ヘンリー・ミラー、アントナン・アルトーをはじめ多くの芸術家に影響を受け、1932年に最初の評論、『私のD・H・ロレンス論』を上梓。36年に最初の小説、『近親相姦の家』を発表。1963年から次々と出版した日記で脚光を浴びる。主な邦訳には『アナイス・ニンの日記』(水声社、2017年)、『ヘンリー&ジューン』(角川書店、1990年)などがある。

訳者について
三宅あつ子(みやけあつこ)  
兵庫県に生まれる。神戸女学院大学大学院文学研究科修士課程修了。現在、京都大学非常勤講師。専攻、アメリカ文学。主な共著にAnaïs Nin:Literary Perspectives, Macmillan, 1977, 『ヘンリー・ミラーを読む』(水声社、2007年)、『〈作家ガイド〉アナイス・ニン』(彩流社、2018年)などがある。

関連書
ヘンリー・ミラーを読む 本田康典+松田憲次郎編/3500円+税
リノット――少女時代の日記 1914-1920 アナイス・ニン/杉崎和子訳/2500円+税
信天翁の子供たち アナイス・ニン/山本豊子訳/3000円+税
ミノタウロスの誘惑 アナイス・ニン/大野朝子訳/2500円+税
人工の冬 アナイス・ニン/矢口裕子訳/2800円+税

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