6月の新刊:アンシャン・レジームの放蕩とメランコリー――繊細さの原則

2020年 6月 4日 コメントは受け付けていません。

書影_アンシャン・レジームの放蕩とメランコリーアンシャン・レジームの放蕩とメランコリー
繊細さの原則
ミシェル・ドゥロン(著)
鈴木球子(訳)

判型:四六判上製
頁数:325頁
定価:3500円+税
ISBN:978-4-8010-0501-3 C0098
装幀:宗利淳一
6月8日頃発売!

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《生きることの美しさは、暗い予感と不可分であるし、絶望はパラドクサルな喜びの激発と分離できるものではない。》
政体の変革、軍事・経済システムの確立、法の刷新によって近代社会を決定づけた激動の18世紀――しかし革命を果たした啓蒙の理性は、常にその身を欲望に晒し続けた。ヴォルテールの寛容、ディドロの放縦、ルソーの孤独、サドの挑発……古典を通して、重苦しい時代の転換期を軽やかに生き延びるための術を手に入れよ!

目次


第1部 快楽
色彩/変化/正反対/機会/軽妙さ/約束/教育/熱狂状態/再興/近親相姦

第2部 抑圧
メランコリー/非明証性/孤独/孤立主義/自殺/戦争/不安/倦怠/回復力

第3部 思想
活動/才気/愚かさ/ユーモア/無罪/自然/エピキュリスム/最善説

第4部 味わい
怠惰/幸福/幸福続/単独性/回想/散歩/寛容/限界/現在

訳註
訳者あとがき

著者・訳者について
ミシェル・ドゥロン(Michel Delon)
1947年、パリに生まれる。ソルボンヌ大学名誉教授。専門は18世紀文学と思想史。プレイヤード叢書のサドとディドロの作品集の編纂者。主な著書に Le savoir-vivre libertin, Hachette Littérature, 2000(『享楽と放蕩の時代』、稲松三千野訳、原書房、2002)や、La 121ème journée, Albin Michel, 2020(『百二十一日目』)などがある。2014年に、レジオン・ドヌール勲章を授与される。

鈴木球子(すずきたまこ)
1979年、愛知県に生まれる。パリ第4大学(ソルボンヌ)博士課程修了。博士(文学)。現在、信州大学助教。専攻は、フランス文学・哲学。主な著書に、『サドのエクリチュールと哲学、そして身体』(水声社、2016)がある。

関連書
サドのエクリチュールと哲学、そして身体/鈴木球子/4000円
フランス近代小説の誕生/植田祐次編/4000円


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