9月の新刊:モーリス・ブランショ——レシの思想

2021年 9月 8日 コメントは受け付けていません。

ブランショ 書影モーリス・ブランショ
レシの思想
髙山花子(著)

判型:四六判上製
頁数:289頁
定価:3200円+税
ISBN:978-4-8010-00599-0 C0098
装幀:山崎登
装画:Dominique-Pierre Limon
9月下旬頃発売!

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言葉が表出する場としてのレシ
モーリス・ブランショがその批評と作品を通して追求した「レシrécit」=物語とはなにか。初期から晩年までその思想をたどることにより,言葉が《出来事そのもの》として表出する空間を明らかにする。

書評など
表象文化論学会 Newsletter「REPRE 44」 新刊紹介(伊藤亮太)
「artscape」2021年12月15日号レビュー(星野太)
東京大学東アジア藝文書院 ブログ(著者)

目次

序章  「レシ」を問うために――物語・歌・出来事
第一章 一九四〇年代のブランショ――「語り」としての「レシ」
第二章  想起なき虚無の言明――「虚構の言語」における「レシ」
第三章  「レシ」の生まれる地点――「想像的なものとの出会い」における「レシ」
第四章  来たるべき歌――マラルメとクラテュロス主義
第五章  子産みなき生成――「非連続の連続」としての「レシ」
第六章  ブランショにおける音楽と歌――両立しえないものの共存
第七章  失われた始まり――『謎のトマ』という「レシ」
終章 レシの限界――歌の残滓、誰でもない者のバラに向かって


参考文献
人名索引

あとがき

著者について
髙山花子(たかやまはなこ)
北海道生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得満期退学。博士(学術)。現在,東京大学東アジア藝文書院(EAA)特任助教。専攻,歌をめぐる思想史,表象文化論。主な論文に,「『瞬間』に耳を澄ますこと――モーリス・ブランショにおける声楽的概念としての『歌』」(『表象』第八号,2014年),「声が歌になるとき̶̶――苦海浄土』の音響世界」(『石牟礼道子を読む――世界をひらく/漂浪(され)く』EAA Booklet 15,2021年),訳書に,モーリス・ブランショ『文学時評1941-1944』(共訳,水声社,2021年)などがある。

関連書
モーリス・ブランショ 文学時評 1941-1944/8000円
クリストフ・ビダン モーリス・ブランショ――不可視のパートナー/8000円
ジャン=リュック・ナンシー モーリス・ブランショ 政治的パッション/2000円

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