12月の新刊:鼓直句集

2022年 12月 5日 コメントは受け付けていません。

鼓句集書影鼓直句集

判型:四六判上製
頁数:131頁
定価:2500円+税
ISBN:978-4-8010-0678-2 C0092
装幀:間村俊一
12月中旬頃発売!

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無私の人の、ただごと歌。

ひっそりと猫の横切る花吹雪
字あまりをもてあましつつ春の床
子の耳も声とらえたる雲雀かな
その角を折れて消えたる秋の風
籠の中割れひとつあり寒卵

《ボルヘスほかラテン・アメリカ詩人は声を貸してみごとに存在感ある日本語を成立させつつ、私かに淡い俳句を書き残していた。それが五七五律俳句のかたちで残った。その事実に素直に感動する。 ――高橋睦郎》

ボルヘス、ガルシア=マルケスをはじめ、ラテンアメリカ文学の翻訳で知られる氏の俳句を集成。



著者について
鼓直(つづみただし)
1930年、岡山に生まれ、2019年、神戸で没す。東京外国語大学卒業。法政大学などで教鞭をとったのち、財団法人日本スペイン協会理事長。ボルヘス、ガルシア゠マルケスをはじめ、数多くのラテンアメリカ文学の翻訳を手掛ける。訳書には、ガルシア゠マルケス『百年の孤独』(新潮社、1972年)、ボルヘス『伝奇集』(岩波文庫、1993年)、ガルシア゠マルケス『族長の秋』(集英社文庫、1994年)、ドノソ『夜のみだらな鳥』(水声社、2018年)、カルペンティエール『時との戦い』(共訳、水声社、2019年)など多数ある。

関連書
夜のみだらな鳥/ホセ・ドノソ/3500円+税
時との戦い/アレホ・カルペンティエール/2000円+税

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