1月の新刊:テーマとジャンルの詩学《叢書・二十世紀ロシア文化史再考》
2025年 12月 22日 コメントは受け付けていません。
テーマとジャンルの詩学
《叢書・二十世紀ロシア文化史再考》
オリガ・フレイデンベルグ(著)
杉谷倫枝(訳)
判型:四六判上製
頁数:520頁
定価:5000円+税
ISBN:978-4-8010-0947-9 C0398
装幀:中山銀士
1月上旬発売!
《叢書・二十世紀ロシア文化史再考》完結!
テーマとは、イメージ形成の法則に形作られ、歴史的に条件づけられた世界認識である――
あらゆる現象は人類の集合意識の諸形態であるという理解の下、フォルマリストの〈観念論的詩学〉を退け、フォークロア資料を渉猟し夥しい神話と儀礼を分析することで、文学のテーマとジャンルを産み出した原始社会の〈集団的思考〉に迫る。
レヴィ=ストロースの神話学、バフチンのカーニバル論の先駆者と目される、スターリン体制下で不遇のうちに世を去った文芸学者の主著。
【目次】
前書き
第1部 研究課題とそれに関する文献
第2部 テーマとジャンルにおける文学以前の時期
第1章 原始的世界観
a 食事のメタファー
b 「誕生」のメタファー
c 「死」のメタファー
第2章 原始的世界観の形成
a 律動性のある言葉
b 活動的なもの
c 事物
d 人格化の形成
第3部 テーマとジャンルにおける文学の時期
a 叙事詩
b 抒情詩
c 卑俗なリアリズム
原注
訳注
参考文献
訳者解説
【訳者について】
杉谷倫枝(すぎたにのりえ)
東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得満期退学。現在、横浜国立大学、東京外国語大学等非常勤講師。専攻はロシア文学。主な著書に、『都市と芸術の「ロシア」――ペテルブルク、モスクワ、オデッサ巡遊』(共著、水声社、2005年)が、訳書に、『ミハイル・ブルガーコフ作品集――権力への諧謔』(共訳、2022年、文化科学高等研究院出版局)がある。
【叢書・二十世紀ロシア文化史再考】
全巻完結!
逆遠近法の詩学 フロレンスキイ/桑野隆・西中村浩・高橋健一郎訳/4000円+税
言葉と文化 マンデリシターム/斉藤毅訳/3500円+税
零の形態 マレーヴィチ/宇佐見多佳子訳/4000円+税
記号としての文化 ヴィゴツキイ/柳町裕子・高柳聡子訳/4000円+税
美学断章 シペート/加藤敏訳/3500円+税
ノースフェーラ ヴェルナツキイ/梶雅範訳/4500円+税