4月の新刊:『差異と協成』

2014年 7月 30日 コメントは受け付けていません。

差異書影

差異と協成――B・スティグレールと新ヨーロッパ構想 

中田光雄

A5判上製/368頁/定価=5000円+税

ISBN978-4-8010-0013-1 C0010 好評発売中

 

現代のデジタル情報文明を、哲学はいかに受け止め、人心や社会の向上をどのように導くのか。

ベルナール・スティグレールの説く「ハイパー産業社会」の概念をもとに、ヨーロッパ共同体の運命を探る。

 
【目次】
要旨

まえがき

序 現代世界――批判から再建へ

Ⅰ テクノ−プラクシオロジーとしての生成−存在論
序 確認と展望
1 「存在」の三つの相――成存態について
2 「実存」、欲望、「企存」、プロ−グラマー

Ⅱ 知と精神のテクノロジー
3 情報の脱−エントロピー的−「道」具化
4 ハイポムネマータ――その構造と展開と開発

Ⅲ 近代哲学から現代・科学−技術へ
5 カント批判哲学 vs 「新−批判」の企て
6 ハイデガー存在概念と現代・科学−技術

Ⅳ 個と社会のテクノロジー
7 社会情操、その個別化と独異化と
8 政治――ファルマコロジー、二重の二重化作働
9 象徴実践――成存態と社会情操をつなぐもの
10 経済――社会的〈交わり〉とその派生形態

結 象徴実践としてのテクノ−プラクシオロジー



【著者】
中田光雄(なかたみつお) 1939年生まれ。東京大学教養学部教養学科卒。同大学院人文科学研究科博士課程中退。パリ大学大学院哲学科博士課程修了。仏国文学博士(Doc. es Lettres)。筑波大学名誉教授。仏国学術勲章。主な著書に、『ベルクソン哲学』(東京大学出版会、1977年)、『抗争と遊戯』(勁草書房、1987年)、『文化・文明』(創文社、1990年)、『政治と哲学』(上下、岩波書店、2002年)、『ベルクソン読本』(共著、法政大学出版局、2005年)、『正義・法−権利・脱−構築』(創文社、2008年)、『現代を哲学する』(理想社、2008年)などがある。

【中田光雄の本】
哲学とナショナリズム――ハイデガー結審 4000円+税
現代思想と〈幾何学の起源〉――超越論的主観から超越論的客観へ 4000円+税

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