3月の新刊:ベンヤミンにおける「純化」の思考 「アンファング」から「カール・クラウス」まで

2015年 4月 28日 コメントは受け付けていません。

ベンヤミンチラシ
ベンヤミンにおける「純化」の思考 「アンファング」から「カール・クラウス」まで  
小林哲也  

A5判上製/488頁/定価6500円+税
ISBN978-4-8010-0092-6  C0010 

 「純粋さ」から「純化」へ
これまであまり顧みられることのなかった初期のテクストから、後期の難解な「カール・クラウス」まで、多様なテクストのなかで繰り返され進化していくベンヤミンの思想を丁寧に追う、俊英の研究者によるモノグラフィー。


目次
序章 
第一部 外部への憧憬/体験の外の沈黙 
第一章 「何か別のもの」への憧憬――青年運動期のベンヤミン
第二章 青年ベンヤミンとマルティン・ブーバー
第三章 ブーバー批判から言語論へ
第二部 沈黙・決意・希望――不透過なものの思考 
第一章 沈黙と反抗――ベンヤミンのギリシア悲劇論
第二章 内在と超越――「決意」の意味
第三章 不透過なものの聴き取り
第三部 「純化」の思考へ――「カール・クラウス」における思考の展開
批評家ベンヤミンとカール・クラウス
第二章 「純粋さ」と「罪」――クラウスと表現主義
第三章 「純粋さ」から「純化」へ
終章  継続と伝達
注 
文献表 
あとがき

著者について
小林哲也(こばやしてつや)
一九八一年、北海道札幌市に生まれる。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程修了。専
攻、ドイツ文学・思想。現在、京都大学非常勤講師。主な論文に、「第一次大戦、ブーバー、ベン
ヤミン――内面的決断と言語の問題」(『ナマール』第一八号、二〇一三年)、「不透過なものの
『聴き取り』――ベンヤミンによるゲーテの『親和力』読解」(『モルフォロギア』第三四号、二〇
一二年)、「デーモンの不平、デーモンの使命――一九三〇年代のカール・クラウス」(『思想』第
一〇五八号、二〇一二年)などがある。

関連書
森田團 ベンヤミン――媒質の哲学 定価7000円+税
三原弟平 ベンヤミンと精神分析――ボードレールからラカンへ 定価=2500円+税

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