5月の新刊:リトル・ボーイ 《フィクションの楽しみ》

2016年 6月 22日 コメントは受け付けていません。

リトルボーイ書影リトル・ボーイ
《フィクションの楽しみ》
マリーナ・ペレサグア(著)
内田吉彦(訳)

判型:四六上製
頁数:248頁
定価:2500円+税
ISBN:978-4-8010-0161-9 C0097 
装幀:西山孝司
好評発売中!


本邦初紹介となるスペイン文学の新星が、〈ヒロシマ〉の悲劇を描く問題作!
原爆投下によって被爆し、その後数奇な体験を重ねた女性の半生をめぐる表題作をはじめ、傷つけられ、虐げられ、極限状態で苦悩する人々の不条理な姿を幻想的筆致のうちに描き出し、生の淵源をまばゆく照射する。
ドライで静謐な筆致、アグレッシヴな性描写、痛ましくときにグロテスクな物語世界によって、人間の深奥に隠されたおぞましさに肉迫する13の物語。

目次
日本の読者へ
リトル・ボーイ
海藻

あらし
記念日
ホモ・コイトゥス・オクラリス
ミオ・タウロ

操縦装置
ブランキータ
移植
アウラティカ
ただひとりの人間だけ
訳者あとがき

著者について
マリーナ・ペレサグア(Marina Perezagua) 1978年、セビリア(スペイン)に生まれる。小説家。ニューヨーク在住。主な作品に、本書の他、『深海生物』(Criaturas abisales. Los libros del lince, 2011)、『ヨーロ』(Yoro. Los libros del lince, 2015)などがある。

訳者について
内田吉彦(うちだよしひこ) 1937年、大宮市に生まれる。東京外国語大学スペイン語科卒業。フェリス女学院大学名誉教授。専攻、スペイン、ラテンアメリカ文学。主な訳書に、ボルヘス+ビオイ=カサーレス『天国・地獄百科』(共訳、水声社、1982)、イアン・ギブソン『ロルカ』(共訳、中央公論社、1997)、ガルシア=マルケス『悪い時』(共訳、新潮社、2007)などがある。

関連書
《フィクションの楽しみ》
1914 ジャン・エシュノーズ/内藤伸夫訳 2000円
涙の通り路 アブドゥラマン・アリ・ワベリ/林俊訳 2500円
あなたがこの辺りで迷わないように パトリック・モディアノ/余田安広訳 2000円
地平線 パトリック・モディアノ/小谷奈津子訳 2000円
わたしは灯台守 エリック・ファーユ/松田浩則訳 2500円

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