12月の新刊:レ・ファンタスティック

2017年 12月 12日 コメントは受け付けていません。

レ・ファンタスティック書影
レ・ファンタスティック
上島周子(著)

判型:四六判上製
頁数:288頁
定価:2,500円+税
ISBN:978-4-8010-0313-2 C0093
装幀:滝澤和子
12月22日発売!

顔の上にジンクスの体が乗ってきて息苦しかった朝はどの朝だっけ? 不運な状況のなかで虚言に虚言を重ねる夢をみた夜明けはどの夜明けだっけ? 人の心と感性をもって死にゆく犬のその瞬間の脳裏の微光がもたらした目覚めはどの目覚めだっけ? それからつい最近あの素晴らしい余韻を残した夢は? あの甘苦くけだるく恍惚とした幸福感でゆらめく魔法の余韻を午前中いっぱいにふりまいていった夢とはいったいどんな夢だったんだろう?(本文より)


夢の記録を仕事とする青年ランソワ・ボーシットと、胸に三三〇〇〇ムーグの穴を患い失命の途につく王家の八女マリネット=ルックラック・ガストン・ド・ソレル。おなじ夏、カフェで出会った二人は、それぞれの思いに耽りながら、特別な時を迎える・・・。ひと夏の夢と想念をめぐる書き下ろし小説。

著者について
上島周子(うえしまちかこ)
1965年11月7日生まれ。本書は『ニボアンヌ』(水声社、2016)に続く二冊目の小説。

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