9月の新刊:『文体練習』

2012年 9月 21日

rqefbc8fe69687e4bd93e7b7b4e7bf92_cover4-4レーモン・クノー・コレクション7

文体練習

松島征・河田学・原野葉子・福田裕大訳
4/6判上製260頁/定価2200円+税
ISBN978-4-89176-867-6 C0397 9月28日頃発売!


何の変哲もない一つのエピソードを99通りの文体で書く、ただ、それだけ。
クノーの代名詞ともなったロングセラーが、新訳で生まれ変わる!
ウンベルト・エーコが自ら翻訳するほど愛し、イタロ・カルヴィーノは
「それ自体で独自のジャンルを構成する作品」と評し、
ウジェーヌ・イヨネスコがこれと同じ試みをしたいと切望した、クノーの出世作。

「ここには、練習が99個あります。フランス語のさまざまな様式や、
レトリックの文彩や、それにめっぽう文学的なジャンルなどを使いながら、
おなじひとつのささいな出来事がちがったふうに語られてゆくのですが、
当の出来事ときたらほとんど小話の、それも下書き程度のものでしかないのです。
この本には序文もなければ結論もありません。お読みになられた方は、
まだまだもっと違うやつだってぽんぽん思いつかれることでしょう。
ぞんぶんにやってみるといいのです。こころのおもむくままに」
——レーモン・クノー

日本ウリポ史上、最大の新シリーズ、第九回配本!

 

9月の新刊:『文化の翻訳あるいは周縁の詩学』

2012年 9月 21日

e591a8e7b881e381aee8a9a9e5ada6_cover文化の翻訳あるいは周縁の詩学

内田慶市+鼓宗+柏木治+角伸明+近藤昌夫 著

A5判上製240頁/定価2,800円+税
ISBN978-4-89176-917-8 C0020 9月21日発売



《あらゆる文化は翻訳に抵抗する》

ユーラシア大陸に興った中国、イスラーム、西欧、そして日本という
四つの文明の〈接触〉〈衝突〉そして〈翻訳〉の諸相を、西学東漸、
ビザンツ帝国の崩壊と活版印刷術の発明、レコンキスタ、帝国主義と
反ユダヤ主義、明治維新という激動の時代を背景に活写する。


【目次】


プロローグ——右が左で、左が右で/内田慶市

第Ⅰ部/東西文化交渉の胎動
第1章/大陸の東——イソップの東漸/内田慶市
第2章/西端の半島——イベリア半島の言語統一と〈トレド翻訳学派〉/鼓宗
第3章/海峡の東西——「言語少年」とアラビア語印刷/柏木治

第Ⅱ部/文化の翻訳者たち

第1章/異文化をまたぐシャガール——なぜシャガールの魚は
ヴァイオリンと壁時計を抱えて空中に浮かんでいるのか?/角伸明
第2章/翻訳された二葉亭四迷——偏在する郊外/近藤昌夫

エピローグ
——文化の翻訳あるいは周縁の詩学/近藤昌夫

あとがき/近藤昌夫



【関連書】

都市と芸術の「ロシア」
近藤昌夫+鴻野わか菜+嵐田浩吉+杉谷倫枝+大平陽一+村田真一+竹内正実
2,500円+税

 

8月の新刊:『わが友ピエロ』

2012年 8月 20日

レーモン・クノー・コレクション5

rqefbc8fe3828fe3818ce58f8be38394e382a8e383ad_coverわが友ピエロ

菅野昭正訳
4/6判上製272頁/定価2500円+税
ISBN978-4-89176-865-2  C0397  8月27日頃発売!




陰謀? 事故? 《ユニ・パーク》で巻き起こる謎の事件

遊園地《ユニ・パーク》で働くこととなった青年ピエロ。
人はいいがどじばかり踏んでいる彼は、ひっそりと
《ユニ・パーク》に隣接し、謎の王国ポルデーヴの王子が
まつられているという礼拝堂の主と知り合いになる。
そんななか、《ユニ・パーク》では、ある事件が巻き起こり……。
『ルイユから遠くはなれて』『人生の日曜日』とともに
「知恵の三部作」と呼ばれ、アルベール・カミュが称賛した、
「不滅の奇蹟の物語」。

日本ウリポ史上、最大の新シリーズ、第8回配本!


*第8回配本に予定しておりました『文体練習』につきましては、
発売を9月下旬に延期させていただくこととなりました。
楽しみにお待ちくださっているお客様を始め関係各位には
多大なご迷惑をお掛けいたしますこと心よりお詫び申し上げます。

*いつもすてきな書籍を刊行されている 月曜社 さんより、
クノーの批評的エッセイ集『棒・数字・文字』が好評発売中です。
訳者は、『最後の日々』や、やはり月曜社さんから刊行されている
『オディール』の翻訳でしられている宮川明子さん。
こちらはクノーのエッセイストとしての代表作で、
その奇天烈かつ独創的な内容については、
すでに ウラゲツ☆ブログ さんでも紹介済みですね。
おもわず書棚に飾っておきたくなるような瀟酒な造本で、
クノーの魅力がいっそう広がることまちがいなし、の1冊、
ぜひ、本コレクションとあわせてご購読ください!


 

8月の新刊:『精神病院と社会のはざまで』

2012年 8月 10日

seishinbyoin_cover精神病院と社会のはざまで——分析的実践と社会的実践の交差路

フェッリックス・ガタリ/杉村昌昭訳
四六判上製/本文192ページ+別丁図版8ページ/定価2500円+税
ISBN978-4-89176-916-1 C0010 8月20日頃発売!




精神の領土へ!
没後20年を経て、いまなお色褪せない思想とその実践


ギリシャのレロス島から、フランスのラボルド精神病院へ——。
稀代の哲学者の原点を知るための、もっともコンパクトなガイダンス。
ガタリ自身の日記、盟友ジャン・ウリによる追悼文、
貴重な写真などをモンタージュする。

【関連書】
カフカの夢分析 F・ガタリ/杉村昌昭訳 1800円+税
アンチ・オイディプスの使用マニュアル S・ナドー/信友建志訳 3800円+税
国家に抗する社会 P・クラストル/渡辺公三訳 3500円+税

 

8月の新刊:『セクシュアリティ』

2012年 7月 31日

e382bbe382afe382b7e383a5e382a2e383aae38386e382a3_cover別冊水声通信

セクシュアリティ

A5判並製328頁 定価2800円+税
ISBN978-4-89176-915-4  C0010 8月1日頃発売!



ジャック・デリダ、ジュリア・クリステヴァ、エレーヌ・シクスー、
ディディエ・エリボンなど国内外の研究者・思想家たちが、
「文学」という言語の場と、「セクシュアリティ」について多くの可能性を追求した
フランス現代思想の原点に戻り、単純化された解放の論理や社会学によっては
とらえきれない「セクシュアリティ」の可能性を問う!


目次

【1】
エクリチュール、女性性、フェミニズム——フランソワーズ・ファン・ロッスム=ギュイヨンとの対談
エレーヌ・シクスー/岩野卓司訳(解題:「来るべきエクリチュールのために」岩野卓司)
クリステヴァ——セクシュアリティの変容? ジュリア・クリステヴァ/木村信子訳(解題:「クリステヴァの軌跡 精神的バイセクシュアリティへ」木村信子)

【2】
思弁=投機する——フロイトについて/超えて ジャック・デリダ/大西雅一郎訳(解題:「糸巻きを投げるフロイト、あるいはフロイトを投げる糸巻き」大西雅一郎)

【3】
エロティシズムと〈存在の連続性への開き〉をめぐって 湯浅博雄
魂の隠語 ジュネにおける同性愛と言語 合田正人
明かされた共同体——ジュネを読むバタイユとフーコー ディディエ・エリボン/福島勲訳(解題:「限定的モラルから一般的モラルへ 留保なき少数派としてのバタイユ」福島勲/「ミシェル・フーコーに関する補足的メモ」千條真知子)
ハイデガーとデリダ、ニーチェ(の)女性はどこに存在するのか?──性的および/あるいは存在論的差異 大西雅一郎

【4】
サルトルにおけるセクシュアリティ——同性愛の問題を中心に
澤田直
プルーストとコレット——同性愛、植物、動物 吉川佳英子
『ホモセクシュアルな欲望』の世紀−後——ギィー・オッカンガムの現在 関修

【5】
至高性と分身——ジョルジュ・バタイユ『わが母』における神学と近親相姦 岩野卓司
ヴェロニカ、あるいはファリック・シスターの増殖——ブランショとセクシュアリティ 郷原佳以
裏切るアンガジュマンのために——サルトルにおける語る(性的)マイノリティのスキャンダル 丸山真幸
ピエール・クロソウスキー、または受肉せる霊/言語 大森晋輔

 

6月の新刊:『メリメとロシア作家たち』

2012年 6月 27日

e383a1e383aae383a1e381a8e383ade382b7e382a2_cover41メリメとロシア作家たち——ロシアへの想い

浦野進
A5判上製/256ページ+別丁図版8ページ/定価=4000円+税
ISBN 978-4-89176-914-7 C0098 6月29日頃発売予定


フランスとロシア、文学交流の物語。


プーシキン、ゴーゴリ、トゥルゲーネフ……。
19世紀ロシアの文豪たちを積極的に紹介し、
フランスとロシアの文壇を結びつけたのは、
『カルメン』の作者としても知られる、
フランスを代表する文豪プロスペル・メリメだった。

作家たちが交わした書簡を丹念に読み解き、
ロシアがメリメに与えた影響を浮き彫りにする、
メリメ初のモノグラフィー。


目次

はしがき
序章 フランスとロシアの架け橋
第1章 メリメとプーシキン
第2章 メリメとゴーゴリ
第3章 メリメとトゥルゲーネフ——その文学的交流
第4章 メリメとトゥルゲーネフ——二人をめぐる女性たち
第5章 メリメとロシア史
あとがき

 

6月の新刊:『共産主義の理念』

2012年 6月 18日

e585b1e794a3e4b8bbe7bea9_cover共産主義の理念

コスタス・ドゥズィーナス+スラヴォイ・ジジェク 編
長原豊 監訳
沖公祐+比嘉徹徳+松本潤一郎 訳
四六判上製/440ページ/定価4500円+税
ISBN978-4-89176-912-3 C0010 6月25日頃発売



21世紀の《コミュニズム宣言》

2009年3月、現代哲学/思想を代表する知性が一堂に会し、
ロンドンで開催されたシンポジウムをほぼ完全収録。
グローバリズム/資本主義が蔓延するこの世界の蒙昧を撃ち、
来たるべき時代への共闘を呼びかける
アクチュアルなドキュメント、ついに刊行!
《いま、ここ》から開始される新たな《宣言》。


16名の錚々たる執筆者【掲載順】


アラン・バディウ

ジュディス・バルソ

ブルーノ・ボスティールス

スーザン・バック=モース

コスタス・ドゥズィーナス

テリー・イーグルトン

ピーター・ホルワード

マイケル・ハート

ジャン=リュック・ナンシー

アントニオ・ネグリ

ジャック・ランシエール

アレッサンドロ・ルッソ

アルベルト・トスカーノ

ジャンニ・ヴァッティモ

汪暉

スラヴォイ・ジジェク

 

6月の新刊:『愛の世紀』

2012年 6月 18日

e6849be381aee4b896e7b480_cover愛の世紀

アラン・バディウ+ニコラ・トリュオング
市川崇 訳
四六判上製/176ページ/定価2200円+税
ISBN978-4-89176-913-0 C0010 6月25日頃発売



世界は《愛》で構築される!
——バディウ思想のエッセンス

出会い系サイトやプラトンにはじまり、
芸術、宗教、政治などの《愛》の諸相を、
フランス現代思想の領袖が、気鋭のジャーナリスト相手に
語り尽くす話題の書にして、
難解とされるバディウ哲学の入門書。
ゴダール映画『愛の世紀』に触発され、
フランス本国では20万部を記録したベストセラー!

【目次】

第1章 脅かされる愛

第2章 哲学者と愛

第3章 愛の構築

第4章 愛の真理

第5章 愛と政治

第6章 愛と芸術


訳者解説




【既刊】
サルコジとは誰か?  A・バディウ/榊原達哉訳 2200円+税
スピノザとわたしたち  A・ネグリ/信友建志訳 2500円+税
スピノザと政治  E・バリバール/水嶋一憲訳 4000円+税
カフカの夢分析 F・ガタリ/杉村昌昭訳 1800円+税

 

6月の新刊:『小島信夫の読んだ本』

2012年 6月 8日

e5b08fe5b3b6e4bfa1e5a4abe38292e8aaade38293e381a0e69cac_covera4小島信夫の読んだ本

小島信夫文庫蔵書目録

昭和女子大学図書館編
A4判/上製120頁/定価=5000円+税
ISBN978-4-89176-903-1 C0095 6月11日頃発売


小島信夫の「読書遍歴」を知る一級資料!

2006年に没して、なお新たな読者を獲得する不世出の作家、
小島信夫。その手許に最後まで残された蔵書約3000冊が、
昭和女子大学に寄贈され、「小島信夫文庫」として整理された。
本書はその全貌を明らかにする蔵書目録であり、
作家の「読書遍歴」を知るうえでの格好の資料である。


目次

ごあいさつ(坂東眞理子)

小島信夫文庫のためのプロローグ(柿谷浩一)

鼎談:小島信夫のマルジナリア(中村邦生 × 千石英世 × 平井杏子)

エッセイ:小島信夫の「書き込み」を読む(中西裕、太田鈴子)

小島信夫文庫蔵書目録
小島信夫自著/一般/献呈書名本/献呈本/
書き込み本/小島信夫研究

あとがき

—–
*本書はその性格上、少部数の発行となっております。
お買い求めはお早めにお願いいたします。

*店頭で見つからない場合はご注文ください。

 

6月の新刊:『はまむぎ』

2012年 6月 4日

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はまむぎ

久保昭博訳
4/6判上製376頁/定価3200円+税
ISBN978-4-89176-861-4  C0397  6月15日頃発売!



ゴム製のアヒルから始まる、田舎町での陰謀譚

銀行員マルセルは、たまたま立ち寄った場末のフライドポテト屋で、
ガラクタ屋の老人と出会う。物をもたないことの幸せを語る
その貧しい老人の家には、彼が決して手放そうとしない謎の青い扉があり、
町ではそれをめぐって、ある噂が囁かれはじめる……。
バタイユやデスノスが、ただこの作品を讃えんがために、
ドゥマゴ賞を創設することとなった、クノーの第1作にして代表作。


おまたせしました!
日本ウリポ史上、最大の新シリーズ、第7回配本!

 

5月の新刊:『ナチスのキッチン』

2012年 5月 18日

nazi_kitchenナチスのキッチン 「食べること」の環境史

藤原辰史
四六判上製456頁/定価 4000円+税
ISBN 978-4-89176-900-0 C0022 5月31日発売


ヒトラーから《食》を奪還せよ!

いま、もっとも重要な《食》と《エネルギー》の問題を
ファシズムの視座から考える出色の1冊!


ナチスによる空前の支配体制下で、
人間と食をめぐる関係には何が生じたのか?
システムキッチン、家事労働から、食材、
そしてエネルギーにいたるまで、
台所という《戦場》の超克を試みた、
来るべき時代への《希望の原理》。
新発見の事実や貴重なレシピをはじめ、
未刊行資料・図版などを多数収録。

《どうして、「食べること」はここまで衰微して
しまったのだろうか。どうして、強制収容所という
私たちの生活世界からもっとも遠いところの現象が、
こんなにもリアルに感じられるのだろうか?
——これは、端的に言ってしまえば、
この世界が、ナチズムと陸続きだからである》



目次—————

序章 台所の環境思想史
歴史の基層としての台所/テイラー・システムとナチズム/台所の変革者たち
台所をどうとらえるか――定義とアングル

第1章 台所空間の「工場」化  建築課題としての台所
ドイツ台所小史/ドイツ台所外史/第一次世界大戦の衝撃/
フランクフルト・キッチン/考えるキッチン/ナチス・キッチン?/
労働者約一名の「工場」

第2章 調理道具のテクノロジー化  市場としての台所

電化される家族愛/台所道具の進歩の背景/マニュアル化する台所仕事
市場化する家事/報酬なきテイラー主義の果てに

第3章 家政学の挑戦
家政学とは何か/家政学の根本問題/家政学の可能性と限界
家政学のナチ化/家政学の戦時体制化/家政学が台所に与えた影響

第4章 レシピの思想史
ドイツ・レシピ少史/読み継がれる料理本/企業のレシピ/
栄養素に還元される料理

第5章 台所のナチ化  テイラー主義の果てに
台所からみたナチズム/「第二の性」の戦場/「主婦のヒエラルキー」の形成/
無駄なくせ闘争/残飯で豚を育てる/食の公共化の帰結

終章 来たるべき台所のために
労働空間、生態空間、信仰の場/台所の改革者たちとナチズム/
ナチスのキッチンを超えて

「食べること」の救出に向けて  あとがきにかえて

付録1 ベストセラーの料理本
付録2 ダヴィディス著『実用的料理本』の版別レシピ構成
付録3 ハーン著『実用的料理本』の版別レシピ構成

註/参考文献/人名索引

———-

■刊行記念イベント開催!

藤原辰史著『ナチスのキッチン』(水声社)刊行記念

「食べること」から見るファシズム

■藤原辰史(東京大講師)× 山室信一(京都大教授)

■2012年5月31日(木) 19:30〜

■会場 ジュンク堂書店池袋本店 4階カフェにて→(

■定員 40名(お電話又はご来店にてお申し込み先着順)

■入場料 1000円 (ドリンク付)

■お問い合わせ 池袋本店 TEL03-5956-6111

 

5月の新刊:『FBI vs ジーン・セバーグ』

2012年 4月 28日

fbi_sebergFBI vs  ジーン・セバーグ——消されたヒロイン

ジーン・ラッセル・ラーソン+ギャリー・マッギー
石崎一樹訳
四六判並製288頁+別丁図版8頁/定価 2500円+税
ISBN 978-4-89176-901-7 C0074 5月11日頃発売



ヌーヴェルヴァーグのトップ女優は、

「政治」に謀殺されたのか?

FBIの秘蔵資料や関係者の証言を駆使して、
個人と国家権力の相剋を描く、迫真のドキュメント。


世界が激しく揺り動いた60年代末、
ブラックパンサーとFBI=J・エドガーとの
激しい政治闘争の渦中を生きた
ジーン・セバーグの後半生に焦点を絞り、
多くの資料によってその生き様を浮き彫りにする。

[目次]

イントロダクション

第1章
ジーン・セバーグという神秘

第2章 ブラック・パンサー

第3章 フーヴァー、FBI、コインテルプロ

第4章 セバーグ、1968年—1969年

第5章 セバーグ、1970年1月—8月

第6章 セバーグ、1970年8月—12月

第7章 セバーグ、1971年—1980年

第8章 ハリウッド、メディア、そしてFBI

エピローグ

付録1 AIM報告
付録2 FBIへのインタビュー
付録3 FBI文書
参考文献

訳者あとがき

—–
[既刊好評発売中!]

seberg_coverジーン・セバーグ

ギャリー・マッギー 石崎一樹訳
四六版並製/2段組452ページ/定価3500円+税
ISBN 978-4-89176-820-1 好評発売中!

 

5月の新刊:中村真一郎関連書2冊

2012年 4月 27日

戦後文学に大きな足跡を残した作家、
中村真一郎にまつわる書籍を2冊同時に刊行いたします。

中村日記ジャケ入稿直し『中村真一郎 青春日記』

池内輝雄・傳馬義澄 編
翻刻=荒川澄子・安西晋二・石井佑佳・岡崎直也・河合恒・北原泰邦
A5判上製402頁/定価=5000円+税
ISBN 978-4-89176-908-6 C0095 5月11日頃発売予定


彷徨する魂。若き日の読書と交友

のちに《戦後派》の小説家、批評家、詩人として知られることになる
著者の筐底に秘められてきた旧制高校時代の膨大な日記の完全翻刻版
莫大な量の読書ノートにして福永武彦らとの交遊録でもある。
中村真一郎研究のみならず、近現代文学史を考えるうえで第一級資料

中村真一郎コレクション
既刊好評発売中(いずれも税抜き)

城北綺譚   1800円
日本古典にみる性と愛   2500円
全ての人は過ぎて行く  3000円






e6898be5b8967cover『中村真一郎手帖7』

中村真一郎の会 編
A5判並製143頁/定価=1000円+税
ISBN 978-4-89176-910-9 C0091 5月11日頃発売予定




人間中村真一郎をめぐる唯一の個人研究誌、第7号

今号は同時刊行される『中村真一郎 青春日記』(上掲)を特集。
若き日の中村真一郎が綴り続けた「日記」を、
気鋭の研究者たちが読解する。
中村真一郎に親炙した友人・知人による寄稿も併録。

[目次]
丸谷才一「中村真一郎の功績」
鈴木貞美「中村真一郎『青春日記』に寄せて」
安西晋二「習作期の中村真一郎——「向陵時報」掲載作品と創作意識」
岡崎直也「『中村真一郎 青春日記』にみる〈小説の方法〉」
石井佑佳「日記に見る中村真一郎と横光利一」
富士川義之「中村真一郎とヘンリー・ジェイムズ」
井上隆史「『潮騒』と『モスラ』」

〔講演〕
山崎剛太郎「在りし日の我が友 中村真一郎」

〔中村真一郎さんのこと〕
川崎浹「フランスの車旅」
十河清 「先生の思い出」
片岡貞治「中村真一郎先生の想い出」
松岡みどり「中村真一郎先生との思い出」
岩崎信子「中村真一郎さんと「かるいさわいろ」」

〔連載〕
小林宣之「中村真一郎に甦るネルヴァル——女優の問題(一)」
木島佐一「豪徳寺二丁目猫屋敷(6)」





[中村真一郎の会 第7回総会のお知らせ]

来たる4月28日(土)、中村真一郎の会の第7回総会が開催されます。
一般の方のご来場も大歓迎です。ふるって足をお運びください。


場所:明治大学駿河台校舎(リバティタワー11階、1116番教室)

入場料:会員=無料、一般1000円

15:30〜 総会
15:45〜 記念講演

池内輝雄(近代文学研究)/『中村真一郎 青春日記』について

辻井 喬(作家・詩人)/消えた文人の面影

・生前の中村真一郎が出演したNHK-TV(人間大学)を上映(30分)

 

5月の新刊:『フィルム・スタディーズ』

2012年 4月 26日

e38395e382a3e383abe383a0e383bbe382b9e382bfe38387e382a3e383bce382ba_coverフィルム・スタディーズ――社会的実践としての映画

グレアム・ターナー 松田憲次郎訳

A5判上製288頁/定価=2800円+税
ISBN 978-4-89176-905-5 C0074 5月8日頃発売予定



ハリウッド映画はこう読め!

これ一冊で映画を読むための〈理論〉から〈歴史〉,
また理解を深める〈映画用語〉までくまなくフォロー。
英語圏で版を重ね, 長らくテキストとして使われてきた
定評ある入門書。映画を深めるための必読書!


目次

序文

序論

第一章    映画産業
今日の映画/映画の確立/映画産業のアメリカ支配/新たな競争相手、新たな戦略、新たなハリウッド/スペクタクルVSストーリー

第二章    フィルム・スタディーズの歴史――第七芸術から社会的実践へ
初期美学的アプローチ/リアリズム・アプローチ/バザン/作家とジャンル/フィルム・スタディーズの制度化/社会的実践としての映画

第三章    映画言語
文化と言語/意味生成の実践としての映画/意味作用のシステム/映画を読む

第四章    映画における物語
物語の普遍性/物語の機能/構造主義と物語/コードと慣例/ジャンル/物語と語り

第五章    映画の観客
観客を特定する/スター/映画体験/映画観客と精神分析/観客の同一化/欲望とイメージ/観客、テクスト、意味/文化的アイデンティティ

第六章    映画、文化、イデオロギー
映画と国民文化/国民映画の例/テクストのなかのイデオロギー/イデオロギー分析の諸問題

第七章    応用
『明日に向かって撃て!』/『マドンナのスーザンを探して』/結論

参考文献一覧

人名・事項索引

映画題名索引


訳者あとがき

 

4月の新刊:『動物とは「誰」か?』

2012年 4月 12日

animals_cover波戸岡景太

動物とは「誰」か?——文学・詩学・社会学との対話

エコクリティシズム・コレクション
四六判上製216頁/定価 2200円+税
ISBN 978-4-89176-907-9 C0095 4月25日頃発売予定
カバー彫刻=三沢厚彦


古川日出男、管啓次郎、大澤真幸

現在もっとも先鋭な3人の表現者との白熱の議論を通して浮かびあがる、
人間に限りなく身近で遠い他者=〈動物たち〉の仮象と本質。


古川日出男と語る、連作『ドッグマザー』にいたる軌跡。
管啓次郎と向き合う、《動物》という物語とそのゆくえ。
大澤真幸と考える、人間と動物を横断する究極の関係性。



目次

Ⅰ 動物論のための「アニマルズ」小論

Ⅱ 人間、この猟奇的なもの——社会学者、大澤真幸との対話

Ⅲ 擬態の文学——小説家、古川日出男との対話

Ⅳ 毛皮を脱いで走る犬——詩人、管啓次郎との対話

Ⅴ 私は「誰」を食べているのか——サリンジャーの短篇「フラニー」を誤読する

参考文献

あとがき

 

4月の新刊:『漱石の文法』

2012年 4月 12日

souseki_cover北川扶生子

漱石の文法

A5判上製288頁/定価 4000円+税
ISBN 978-4-89176-902-4 C0095 4月25日頃発売予定




近代日本文学は、どのようにして成立したのか?

19世紀末の日本語の根底的な変革期。
新たに出現する読者層を前に、
夏目漱石はどのようにして「世界」を獲得し、
「小説」というジャンルを切り拓いたのか?
気鋭の研究者が問う、漱石文学の新たな可能性。



目次

はじめに

第一章 書く読者たち

第二章 美文と恋愛

第三章 小説と恋愛

第四章 江戸とロンドンのあいだ

おわりに


参考文献
人名索引
事項索引

あとがき

 

4月の新刊『ブルーノ・シュルツ』

2012年 3月 30日

bluno_cover加藤有子

ブルーノ・シュルツ——目から手へ

A5判上製376頁/定価=4800円+税
ISBN 978-4-89176-899-7 C0098 4月6日頃発売予定


ナチスに射殺されたポーランドの小説家/画家の全貌。

短篇集『肉桂色の店』、『砂時計の下のサナトリウム』、ガラス版画集
『偶像賛美の書』などをとおして、イメージ・言語のジャンルをこえた
表象へと向かう独自の世界観をトータルに捉える世界初のモノグラフィ。

*シュルツに関する最新の情報を盛り込んだ年表を収録。
*日本初公開の図版も多数掲載。


《「手」の制作による再現にとって、言語的要素と視覚的要素の区別は
二次的なものであり、現実/虚構の明確な区別も消滅する。目から手へ。
シュルツが手によって示す芸術制作は何かの模倣、再現ではなく、目と
手の分業によらない対象の提示である。》

 

3月の新刊:『テクストの解釈学』

2012年 3月 16日

interpretation_cover松澤和宏編

テクストの解釈学

名古屋大学グローバルCOEプログラム

A5判上製444頁/定価=6000円+税
ISBN 978-4-89176-896-6 C0090 3月28頃発売予定



絶え間ない、解釈=自己理解の先鋭な試み


5年間にわたって展開されてきた名古屋大学文学研究科グローバルCOEプログラム
「テクスト布置の解釈学的研究と教育」の総括論文集!!

《思想, 歴史, 文学のどの領域でも, 文化的事象が生きた
有機的連関を保っている以上は, テクストの解釈を通した文化の理解は
細分化した専門の枠を超えざるを得ない〔……〕。
人文学の研究者に今日求められていることは, 各専門領域における
文化的テクストの解釈の営みを, アマチュアの批評精神を失うことなく,
解釈学的な理解の営みとして, 自覚的に深めていくということに,
ひとまずは帰着するのではないだろうか。》 (「前書き」より)

【目次】

前書き/松澤和宏

序——テクストの解釈学/松澤和宏

Ⅰ 哲学・思想
文字の誕生、テクストの功罪、解釈と探求の道——プラトン『パイドロス』における書き物批判をとおして/金山弥平
インド哲学におけるメタテクストの意味生成とコンテクスト/平野克典
『百科全書』における視点の概念と批評の問題/クレール・フォヴェルグ
ミシェル・フーコーにおける有限の解釈学的循環/重見晋也

Ⅱ 文学・言語学
エクリチュールの解釈学——森鷗外「舞姫」の改稿をめぐって/戸松泉
ファウスト的欲望の行方——三島由紀夫『豊饒の海』を読む/井上隆史
中国における西洋古典の受容——徐光啓とユークリッド『原論』の漢訳と解釈/小川正廣
パロディとテクスト布置解釈学——イギリス・ロマン主義時代の一例/大石和欣
パラテクストの生成と解釈——バルザック『人間喜劇』の「敷居」を読む/鎌田隆行
本居宣長のテニヲハ学/釘貫亨
山田孝雄『日本文法論』のテクスト布置/宮地朝子

Ⅲ 歴史学
解釈学と時間——歴史テクストの時間性/佐藤彰一
俗人を受取手とするメロヴィング朝の国王証書について/加納修
日本古代の寺院造営における帳簿の操作/古尾谷知浩
竹島/独島と石島の比定問題・再論/池内敏

後書き/松澤和宏

 

3月の新刊:『〈彼女〉という場所』

2012年 3月 14日

e5bdbce5a5b3e381a8e38184e38186e5a0b4e68980_cover永倉千夏子

〈彼女〉という場所——もうひとつのマラルメ伝

A5判上製792頁/定価=12,000円+税
ISBN 978-4-89176-840-9 C0098 3月24日頃発売



〈マラルメ後期〉の鍵をにぎる女(ミューズ)
メリー・ローランとは?
彼女との関係と作品とが二重に織りなす
偉大な詩人の文学的人生を縦横無尽に読み解く、
今後のマラルメ研究に欠かせない記念碑的大著。


●著者紹介
永倉千夏子(ながくらちかこ)
1961年、函館に生まれる。明治大学文学部仏文科卒。同大学大学院
博士後期課程満期退学。文学博士。現在、明治大学等非常勤講師。
専門は、マラルメを中心とする近代フランス文学および同時代のサロン文化史。
とりわけ音楽においてはベルカント・ソプラノとして演奏活動を行う
実践型研究者として知られている。訳書に以下のものがある。
ジャン=リュック・ステンメッツ『マラルメ伝——絶対と日々』(共訳、筑摩書房、2004年)
ジャン=ピエール・デュピュイ『チェルノブイリ ある科学哲学者の怒り』(明石書店、2012年)

 

3月の新刊:『人生の日曜日』

2012年 3月 13日

rqefbc8fsundeay_coverレーモン・クノー・コレクション9

人生の日曜日

芳川泰久訳
4/6判上製288頁/定価2500円+税
ISBN978-4-89176-869-0  C0397  3月27日頃発売!



道草だけが人生だ!

人はいいが、ぱっとしない二等兵ヴァランタン・ブリュは、
オールドミスで20も年上の小間物屋ジュリアに見初められ、結婚する。
誰とでもすぐにうち解け親密になれるブリュだったが、ひょんなことで
妻がこっそりやっていた奇妙な副業の代役をつとめる羽目になる……。

日本ウリポ史上、最大の新シリーズ、第六回配本!