12月の新刊:サドと二十世紀

2018年 12月 20日 コメントは受け付けていません。

サドと20世紀サドと二十世紀
エリック・マルティ(著)
森井良(訳)

判型:A5判上製
頁数:488頁
定価:8000円+税
ISBN:978-4-8010-0365-1 C0098
装幀:滝澤和子
12月下旬発売!


「サド」という現実、「サド」という戦場
悪としてのサディズムのみに着目していた19世紀を経て、
20世紀、思想家たちはどのようにサドを捉えたか?
ロラン・バルトの弟子であり、アンドレ・ジッド研究の泰斗による、サドをめぐる20世紀現代思想史。

アドルノから
クロソフスキー
バタイユ
ブランショ
フーコー
ラカン
ドゥルーズ
ソレルス
レヴィナス
バルトまで

サドが行った選択は、19世紀人にとってよりも、我々にとってずっと重要である。--ミシェル・フーコー



目次
序言

第一部 サド的主体の創設――アドルノ、クロソフスキー、バタイユ、ブランショ
第一章 サドの恐怖政治
第二章 現代的主体としてのサド
第三章 モーリス・ブランショとサド的否定

第二部 サド的主体との対話――フーコー、ラカン、ドゥルーズ
第一章 フーコー――サドと語る現代の譫言
第二章 ラカンとサド的なもの
第三章 ザッヘル=マゾッホ、ドゥルーズの策略

第三部 サド的主体の利用――クロソフスキー、ソレルス、バルト
第一章 ピエール・クロソフスキー、二乗にされたサド
第二章 フィリップ・ソレルスをつうじてサドを書く
第三章 ロラン・バルトとサド的中性

エピローグ――パゾリーニ、ブランショ、レヴィナス
訳者あとがき


著者について
エリック・マルティ(Éric Marty) 
1955年、パリに生まれる。パリ第七大学教授、批評家、エッセイスト。ジッドの『日記』の校訂や、師であるロラン・バルトの『全集』を編纂した。主な著書『ルイ・アルセチュール』(1999年。現代思潮新社、2001年)、『ロラン・バルトの遺産』(共著、みすず書房、2008年)などがある。

訳者について
森井良(もりいりょう)
1984年、千葉県に生まれる。早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了、パリ第七大学博士課程修了(博士)。現在、早稲田大学文学学術院講師。専攻、20世紀フランス文学。主な著書に、André Gide, une œuvre à l’épreuve de l’économie(Classiques Garnier, 2017)、小説に「ミックスルーム」(第119回文學界新人賞佳作)などがある。

マルキ・ド・サド全集
1 ソドム百二十日あるいは放蕩学校・閨房哲学/橋本到・中村英俊訳/近刊
2 美徳の不運・ジュスティーヌあるいは美徳の不幸 他/植田祐次・余語毅憲訳/近刊
3 新ジュスティーヌあるいは美徳の不幸/鷲見洋一訳/近刊
4 ジュリエットの物語あるいは悪徳の栄え(上)/真部清孝訳/近刊
5 ジュリエットの物語あるいは悪徳の栄え(下)/真部清孝訳/近刊
6 恋の罪、壮烈悲惨物語/私市保彦・橋本到訳/8000円
7 小咄、昔話、おどけ話 他/橋本到・太原孝英訳/近刊
8 アリーヌとヴァルクールあるいは哲学的物語(上)/原好男訳/4500円
9 アリーヌとヴァルクールあるいは哲学的物語(下)/原好男訳/5500円
10 ガンジュ侯爵夫人/橋本到訳/3500円
11 フランス王妃イザベル・ド・バヴィエール秘史 他/原好男・中川誠一訳/7000円
[価格はすべて税別]



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