5月の新刊:英雄たちの夢《フィクションのエル・ドラード》

2021年 4月 20日 コメントは受け付けていません。

英雄たちの夢 書影英雄たちの夢
《フィクションのエル・ドラード》
アドルフォ・ビオイ・カサーレス(著)
大西亮(訳)

判型:四六判上製
頁数:296頁
定価:2800円+税
ISBN:978-4-8010-0573-0 C0397
装幀:宗利淳一
5月上旬頃発売!

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アドルフォ・ビオイ・カサーレスは誰にも似ていない作家であり,
他に類をみない才能の持ち主である。
――カルロス・フエンテス

1927年,カーニバルに沸くブエノスアイレスの夜,主人公のエミリオ・ガウナは仲間たちとどんちゃん騒ぎをしたすえに意識もおぼろのまま《仮面の女》と邂逅する。女はいつのまにか消えてしまうが,疲労感のうちに人生の頂点をなす瞬間を経験する。あの夢のような体験をもう一度生きなおすべく主人公は3年後,ふたたび仲間たちを引き連れてカーニバルの夜にくり出すのだが……
ラプラタ幻想文学の旗手ビオイ・カサーレスによる,ボルヘスが《世界で一番美しい物語》と評した傑作。


著者について
アドルフォ・ビオイ・カサーレス(Adolfo Bioy Casares)
1914年,アルゼンチンのブエノスアイレスに生まれ,1999年,同地で没した。十代のころから幻想的な作風を特徴とする小説の執筆を手掛ける。18歳のときのボルヘスとの出会いは,後の創作に大きな影響をおよぼした。1940年,アルゼンチン出身の女流作家シルビナ・オカンポと結婚,代表作である『モレルの発明』により名声を飛躍的に高める。『脱獄計画』(1945),『豚の戦記』(1969)などの長編をはじめ,『大空の陰謀』(1948),『驚異的な物語』(1956)などの短編も発表。その他ボルヘスとの共作に,『ドン・イシドロ・パロディ 六つの難事件』(1942),『ブストス・ドメニックのクロニクル』(1967)などがある。1990年にセルバンテス賞を受賞。

訳者について
大西亮(おおにしまこと)
1969年,神奈川県生まれ。神戸市外国語大学大学院博士課程修了(文学博士)。現在,法政大学国際文化学部教授。専攻,ラテンアメリカ文学。主な訳書には,リカルド・ピグリア『人工呼吸』(2015年,水声社),レオポルド・ルゴーネス『アラバスターの壺/女王の瞳』(2020年,光文社古典新訳文庫)などがある。

関連書
フィクションのエル・ドラード

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