7月の新刊:『美術館という幻想』

2011年 7月 14日 コメントは受け付けていません。

bijyutukan_coverキャロル・ダンカン著 川口幸也訳

美術館という幻想——儀礼と権力

A5判上製320ページ/定価3800円+税
ISBN978-4-89176-841-6 C0070  7月22日頃配本



教養の証明? 成金/権力の誇示? 植民地主義の発露?

近代美術館の成立と現在を、《儀礼》と《権力》を
キーワードとして検証し、その実像に肉薄する。
欧米できわめて高い評価を得た、
もっとも挑発的にして、もっとも論争的な美術批評。



本書においてダンカンは、フランス・イギリス・アメリカという
欧米の3カ国に対象を絞り、儀礼という概念を武器に、
アートと美術館の裏に潜む多様な権力の政治的な思惑を
明るみに出してみせた。〔……〕彼女の視点は、
私たちが非西洋という立場から、単にミュージアムのみならず
国民国家のありかたや西洋を中心とする近代史の構造そのものを
振り返る際にも、有益な示唆を与えてくれるはずだ。
(「訳者あとがきにかえて」より)

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