12月の新刊:家宝《ブラジル現代文学コレクション》

2017年 12月 15日 コメントは受け付けていません。

家宝家宝
《ブラジル現代文学コレクション》
ズウミーラ・ヒベイロ・タヴァーリス(著)
武田千香(訳)

判型:四六判上製
頁数:141頁
定価:1800円+税
ISBN:978−4−8010−0293−7 C0397
装幀:宗利淳一
12月22日発売!


自然の〈掟〉と人間の〈風習〉とのはざまで――
20世紀後半のサンパウロ、長年判事を務めた夫の死後、一人残された老女マリア・ブラウリアは、愛人からもらった宝石を胸に抱きながら自らの過去を振り返る……。
人間の嘘やいつわり、社会の擬装や欺瞞を、ブラジル文学を代表する女性作家があばく。


著者について
ズウミーラ・ヒベイロ・タヴァーリス(Zulmira Ribeiro Tavares)
1930年、サンパウロ州サンパウロ市に生まれる。1952年にサンパウロ美術館付設の映画学校で学び、その後シネマテッカ・ブラジレイラやサンパウロ大学大学院芸術コミュニケーション研究科で映画研究にもあたる。主な著書に『比較の言葉』(Termos de comparação, 1974)、『司教の名前』(O nome do bispo, 1985)、『小さなカフェ』(Café pequeno, 1995)、『丸い目をした日本人』(O japonês com olhos redondos, 1982)などがある。1991年に本書で文学賞ジャブチ賞を受賞した。

訳者について
武田千香(たけだちか)
神奈川県に生まれる。東京外国語大学大学院教授・副学長。専攻、ブラジル文学・文化。主な著書に、『千鳥足の弁証法』(東京外国語大学出版会、2013)、『ブラジル人の処世術』(平凡社、2014)、主な訳書に、シコ・ブアルキ『ブダペスト』(白水社、2006)、P・コエーリョ『ポルトベーロの魔女』(角川書店、2011)、マシャード・ジ・アシス『ブラス・クーバスの死後の回想』(光文社、2012)、マシャード・ジ・アシス『ドン・カズムッホ』(光文社、2014)、ミウトン・ハトゥン『エルドラードの孤児』(水声社、2017)などがある。

関連書
エルドラードの孤児 ミウトン・ハトゥン/武田千香訳/2000円+税
老練な船乗りたち ジョルジ・アマード/高橋都彦訳/3000円+税

Comments are closed.