8月の新刊:近代フランス小説の誕生

2017年 8月 11日 コメントは受け付けていません。

近代フランス小説の誕生近代フランス小説の誕生
植田裕次(編)
白川理恵+中村英俊+西牧和恵+大場静枝+石田雄樹+高橋久美+余語毅憲+中島太郎+中野茂(著)

判型:A5判上製
頁数:242頁
定価:4000円+税
ISBN:978-4-8010-0281-4 C0098
装幀:西山孝司
好評発売中!

産声をあげる“語り”
18世紀のフランスにおいて、美学的・道徳的批判にさらされ、文学の下流に甘んじていた近代小説は、どのようにして自らを洗練させ、19世紀には文学の中心を担うまでに至ったのか。ヴォルテール、ルソー、レチフ、サン=ピエール、メルシエ、サドからその諸相を明らかにする。

目次
序 初期小説の語りと検閲  植田祐次

第Ⅰ部 黎明期小説の諸相と試み
カンディードの顎ひげ  植田祐次
小説『新エロイーズ』におけるオペラ  白川理恵
羽虫の科学、牧人の知――ベルナルダン・ド・サン=ピエールにおける科学と小説  中村英俊
多作家メルシエの生涯と作品  西牧和恵
父と息子をつなぐ物語――『わが父の生涯』から『ムッシュー・ニコラ』へ  大場静枝
レチフ・ド・ラ・ブルトンヌの文学創造と想像世界――『ムッシュー・ニコラ』における幸福の問題  石田雄樹  
啓蒙の世紀のリベルタン作家  植田祐次

第Ⅱ部 継承から展開へ
《アタラの埋葬》を読み解く――文学と美術と歴史の交錯  高橋久美 
『危険な関係』を読むボードレール  余語毅憲  
『ブヴァールとペキュシェ』における殉教者の挿話――ヴォルテールの読書ノートを中心に  中島太郎  
サドの継承者フロベール  中野茂  

編者について
植田祐次(うえだゆうじ)  
1936年、旧満州国に生まれる。青山学院大学名誉教授。専攻は、フランス文学。主な著書に、『共和国幻想』(法政大学出版局、2004年)、『十八世紀フランス文学を学ぶ人のために』(編著、2003年)、『ヴォルテールを学ぶ人のために』(編著、共に世界思想社、2012年)、主な訳書に、レチフ・ド・ラ・ブルトンヌ『パリの夜』(1988年)、サド『短篇集恋の罪』(1996年)、ヴォルテール『カンディード他五篇』(共に岩波文庫、2005年)がある。

執筆者について
白川理恵(しらかわりえ)  
1968年、兵庫県に生まれる。上智大学大学院文学研究科博士課程単位取得満期退学。現在、目白大学ほか非常勤講師。専攻は、18世紀フランス文学、特にジャン=ジャック・ルソー。著書に、『基礎からレッスン はじめてのフランス語』(2016年)、『超入門! 書いて覚えるフランス語ドリル』(共にナツメ社、2017年)がある。

中村英俊(なかむらひでとし)  
1976年、宮城県に生まれる。パリ第4大学博士課程。現在、明治学院大学ほか非常勤講師。専攻は、フランス文学、科学史。主な論文に、« L’imagination et la classification chez Lamarck »(Dix-Huitième Siècle, no 43, 2011)、「科学的想像力の時代――18世紀フランス自然科学小史」(『ふらんす』、2016年4月号‐2017年3月号)などがある。

西牧和恵(にしまきかずえ)  
1967年、秋田県に生まれる。青山学院大学文学部卒。専攻は、フランス文学。

大場静枝(おおばしずえ)  
1965年、神奈川県に生まれる。早稲田大学大学院文学研究科博士課程単位取得満期退学。フランス国立ポワティエ大学大学院人文社会科学研究科博士課程修了(文学博士)。現在、広島市立大学准教授。専攻は、18世紀フランス文学。主な著書に、『フランス女性の世紀』(共著、世界思想社、2008年)、『祈りと再生のコスモロジー』(共著、成文堂、2016年)がある。

石田雄樹(いしだゆうき)  
1987年、福島県に生まれる。クレルモン=フェラン第二大学Master 2 修了。現在、東北大学大学員文学研究科博士後期課程、日本学術振興会特別研究員。専攻は、18世紀フランス文学・思想、特にレチフ・ド・ラ・ブルトンヌ。主な論文に、「レチフ・ド・ラ・ブルトンヌにおける快楽主義と幸福主義の変遷――『ムッシュー・ニコラ』、初期作品、『奇論集』の分析」(『フランス文学研究』、東北大学フランス語フランス文学、第37号、2017年)、「幸福の探求者サド――『美徳の不運』を手がかりに」(『ユリイカ』、2014年9月号)などがある。

高橋久美(たかはしくみ)
1968年、広島県に生まれる。マルヌ=ラ=ヴァレ大学DEA課程修了。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。現在、早稲田大学ほか非常勤講師。専攻は、フランス文学と歴史。著書に、『シャトーブリアンにおける自由の表象』(早稲田大学出版部、2013年)がある。

余語毅憲(よごたけのり)  
1971年、東京都に生まれる。パリ第四大学博士課程修了。博士(文学)。現在、青山学院大学、明治大学、法政大学にて非常勤講師。専攻は、19世紀フランス文学、特にボードレール。主な論文に、« Littérature et médecine à l’hôtel Pimodan » (L’Année Baudelaire, no 13-14, Baudelaire au Japon.Hommage à Yoshio Abé, Paris, Honoré Champion, 2011) がある。

中島太郎(なかじまたろう)  
1971年、東京都に生まれる。早稲田大学大学院文学研究科博士課程退学、パリ東大学博士課程修了。現在、中京大学准教授。専攻は、フランス文学。主な論文に、« La Tentation de saint Antoine et le second Faust. L’allégorie de laScience » (Gustave Flaubert 6, Lettres modernes Minard, 2008)、「『ブヴァールとペキュシェ』における社会的カトリシズム」(『フランス語フランス文学研究』、第109号、2016年)などがある。

中野茂(なかのしげる)  
1966年、群馬県に生まれる。早稲田大学大学院文学研究科博士課程単位取得満期退学。パリ第8大学博士課程修了(文学博士)。現在、早稲田大学高等学院教諭、早稲田大学非常勤講師。専攻は、フランス文学。主な著書に、『あらすじとエッセーで味わうベストセラー世界の文学・20世紀〈1〉』(共著、早美出版社、2006年)、『〈人間〉の系譜学――近代的人間像の現在と未来』(共著、東海大学出版会、2008年)、『ヴォルテールを学ぶ人のために』(共著、世界思想社、2012年)がある。

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