12月の新刊:デルフィーヌの友情

2017年 12月 15日

デルフィーヌの友情デルフィーヌの友情
《フィクションの楽しみ》
デルフィーヌ・ド・ヴィガン(著)
湯原かの子(訳)

判型:四六判上製
頁数:256頁
定価:2300円+税
ISBN:978-4-8010-0319-4 C0097
装幀:宗利淳一
好評発売中!


作家は名づけがたい、闇の領域からやってくる。
スランプに陥った新進作家のまえに現れた謎めいたゴースト・ライター。
急速に親しくなってゆく二人の女性をめぐる、恐怖のメタフィクション!
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12月の新刊:新・舞台芸術論――21世紀風姿花伝

2017年 12月 15日

新舞台芸術新・舞台芸術論
21世紀風姿花伝
小池博史(著)

判型:四六判上製
頁数:250頁
定価:2500円+税
ISBN:978-4-8010-0314-9 C0074
装幀:梅村昇史
12月22日発売!


失われつつある源泉を求めて――
演劇論でも舞踊論でもない世界的に類を見ない舞台芸術そのものに焦点を当てた全く新しい論考。舞台芸術とは何か、そのあり方を根本的に探り、総合的舞台芸術作品の姿をあぶりだす。
1982年から独自の手法で次々と新しい作品を制作し続けながら、世界的知名度を得てきた著者による画期的新著。
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12月の新刊:家宝《ブラジル現代文学コレクション》

2017年 12月 15日

家宝家宝
《ブラジル現代文学コレクション》
ズウミーラ・ヒベイロ・タヴァーリス(著)
武田千香(訳)

判型:四六判上製
頁数:141頁
定価:1800円+税
ISBN:978−4−8010−0293−7 C0397
装幀:宗利淳一
12月22日発売!


自然の〈掟〉と人間の〈風習〉とのはざまで――
20世紀後半のサンパウロ、長年判事を務めた夫の死後、一人残された老女マリア・ブラウリアは、愛人からもらった宝石を胸に抱きながら自らの過去を振り返る……。
人間の嘘やいつわり、社会の擬装や欺瞞を、ブラジル文学を代表する女性作家があばく。
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12月の新刊:ミシェル・ファルドゥーリス=ラグランジュ――神話の声、非人称の声《シュルレアリスムの25時》

2017年 12月 13日

書影 ミシェル・ファルドゥーリス=ラグランジュミシェル・ファルドゥーリス=ラグランジュ
神話の声、非人称の声
《シュルレアリスムの25時》第2期
國分俊宏(著)

判型:四六判上製
頁数:284頁
定価:3000円+税
ISBN:978-4-8010-0302-6 C0398
装幀:宗利淳一
12月19日発売!


私が崇拝する数少ない生きているものの一人――ポール・エリュアール
バタイユやレリスの激賞を受け、シュルレアリスム・グループの傍らで秘教的な言語世界を構築した、カイロ生まれのギリシア人、ミシェル・ファルドゥーリス=ラグランジュ。事物の根源をまなざす難解きわまりない詩的散文をつぶさに辿り、人称という装置に収まりきらない詩人の「声」に耳を傾ける。
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12月の新刊:カレル・タイゲ――ポエジーの探求者《シュルレアリスムの25時》

2017年 12月 13日

書影 カレル・タイゲカレル・タイゲ
ポエジーの探求者
《シュルレアリスムの25時》第2期
阿部賢一(著)

判型:四六判上製
頁数:340頁
定価:3500円+税
ISBN:978-4-8010-0301-0 C0398
装幀:宗利淳一
12月19日発売!


私はかれのことが好きだ、なぜなら、詩人だからだ――ル・コルビュジエ
前衛芸術を牽引し、雑誌を創刊し、装幀を手がけ、コラージュを残した、チェコ・シュルレアリスム運動の最重要人物カレル・タイゲ。モスクワとパリに挟まれたプラハという磁場で終生〈ポエジー〉を謳った理論家の全貌を明らかにする。
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《シュルレアリスムの25時》第2期刊行開始!

2017年 12月 13日

シュルレアリスムの25時第二期《シュルレアリスムの25時》第2期

判型:四六判上製
平均頁数:256頁
平均定価:3000円+税
装幀:宗利淳一
12月中旬刊行開始!

内容見本:PDFでダウンロードできます→〔
(実際のものとは色が異なるページがございます。)
全国の書店でも配布しております。

現在よりも生々しい過去と、胸を締めつけるような未来からの呼び声が交錯する時間において、互いに矛盾する物語がぶつかりあって作り出す風景を、私たちは今一度シュルレアリスムと名づけるのである。


今一度、シュルレアリスムと出会うために――
およそ一世紀前、何を目指しているのかも定まらぬままパリに集った若者たちが始めた「シュルレアリスム」は、次第にアンドレ・ブルトンを中心としてその輪郭を明確にしながら運動体を形成し、半世紀前、ブルトンの死去とともにその役割を終えたかのようにみえる。しかし、明確な定義からどこまでも逃れゆくシュルレアリスムなるものは、ブルトンも意図しえなかったほどに流転を重ね、定点観測がもはや不可能になって久しい。一人ひとりが大胆なシュルレアリスムの使用法を見つけること、そしてその度にシュルレアリスムは輪郭を緩めること、そこに尽きせぬ魅力があるのではないだろうか。
知られざるシュルレアリストを紹介した「第1期」にまして、さらなる未踏の地へ誘う「第2期」、ついに刊行開始!
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12月の新刊:シモーヌ・ヴェイユ《別冊水声通信》

2017年 12月 13日

書影 シモーヌ・ヴェイユ
シモーヌ・ヴェイユ
《別冊水声通信》

判型:A5判並製
頁数:293頁
定価:2800円+税
ISBN:978-4-8010-0320-0 C0090
装幀:滝澤和子
好評発売中!


社会的次元と超越的次元の一致
時の大戦の解決を図るべく無謀としか思えない計画をはじめ政治活動に奔走する一方、ローマ帝国から近代国家に潜む「力」の論理を看破し、キリスト教とは一線を画す「犠牲」の精神へ到達したシモーヌ・ヴェイユ。行動と思想に一貫したラディカルな思考に、いま応答する。

書評
「週刊読書人」(5月4日)にて、本書の書評が掲載されました。詳細は以下をご覧下さい。http://dokushojin.com/article.html?i=3253
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12月の新刊:レ・ファンタスティック

2017年 12月 12日

レ・ファンタスティック書影
レ・ファンタスティック
上島周子(著)

判型:四六判上製
頁数:288頁
定価:2,500円+税
ISBN:978-4-8010-0313-2 C0093
装幀:滝澤和子
12月22日発売!

顔の上にジンクスの体が乗ってきて息苦しかった朝はどの朝だっけ? 不運な状況のなかで虚言に虚言を重ねる夢をみた夜明けはどの夜明けだっけ? 人の心と感性をもって死にゆく犬のその瞬間の脳裏の微光がもたらした目覚めはどの目覚めだっけ? それからつい最近あの素晴らしい余韻を残した夢は? あの甘苦くけだるく恍惚とした幸福感でゆらめく魔法の余韻を午前中いっぱいにふりまいていった夢とはいったいどんな夢だったんだろう?(本文より)


夢の記録を仕事とする青年ランソワ・ボーシットと、胸に三三〇〇〇ムーグの穴を患い失命の途につく王家の八女マリネット=ルックラック・ガストン・ド・ソレル。おなじ夏、カフェで出会った二人は、それぞれの思いに耽りながら、特別な時を迎える・・・。ひと夏の夢と想念をめぐる書き下ろし小説。
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12月の新刊:助教 横田弘道/ダヴィデ像

2017年 12月 12日

助教横田書影
助教 横田弘道/ダヴィデ像

澤井繁男(著)

判型:四六判上製
頁数:216頁
定価:1,800円+税
ISBN:978-4-8010-0312-5 C0093
装幀:齋藤久美子
12月15日発売!


現代日本と中世(ルネサンス)イタリアーー
国を越え、時代を越えて繰り広げられる、権謀術数の泥仕合

小さな大学でマキァヴェリを教える新任の助教が、学長選挙をきっかけに学内の腐敗した権力闘争に巻き込まれていく『助教 横田弘道』と、若きミケランジェロによるダヴィデ像の彫刻によって、フィレンツェの新時代を拓こうとするマキァヴェリの奮闘を描く『ダヴィデ像』。
いずれも『外務官僚マキァヴェリ』外伝となる、二編の書き下ろし短編小説を収録。
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12月の新刊:カズオ・イシグロの世界《水声文庫》

2017年 12月 11日

カズオ・イシグロの世界カズオ・イシグロの世界
《水声文庫》
小池昌代+阿部公彦+平井杏子+中川僚子+遠藤不比人+新井潤美+藤田由季美+木下卓+岩田託子+武井博美(著)

判型:四六判上製
頁数:216頁
定価:2000円+税
ISBN:978-4-8010-0318-7 C0098
装幀:宗利淳一
好評発売中!

新ノーベル賞作家のすべて
長崎から英国へと移り住み、「過去にしか《ホーム》をもたない」と評される小説家の、それ故にこそのアクチュアリティと多面性を縦横に読み解く。
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12月の新刊:三島由紀夫の死《ヘンリー・ミラー・コレクション15》

2017年 12月 10日

ヘンリーミラー15
三島由紀夫の死

ヘンリー・ミラー・コレクション15
松田憲次郎+小林美智代+萩野亮+野平宗広(訳)
判型:四六判上製
頁数:246頁
定価:2800円+税
ISBN:978-4-8010-0004-9 C0398
装幀:宗利淳一
11月25日発売!

私はミラーの書くものに大いに感服している。実に壊乱的だ! 彼は、何と言ったらいいか、要するに熱狂にかられる男なのだ。それも意図的に。そうして、自分の作風を確立したのである。――マン・レイ

ブニュエルを称賛する「黄金時代」、ブラッサイを語る「パリの眼」、三島由紀夫自決の翌年に発表された出色の日本人論といえる「三島由紀夫の死」をはじめ10編のエッセイを収録。
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11月の新刊:日仏アニメーションの文化論

2017年 11月 12日

日仏アニメーションの文化論日仏アニメーションの文化論
大手前大学比較文化研究叢書13
石毛弓+大島浩英+小林宣之(編)
佐野明子+権藤俊司+浜津守+今西啓介+和田淳+スタニスラス・ブリュネ+土井伸彰+イラン・グェン(著)

判型:A5判上製
頁数:268頁
定価:2800円+税
ISBN:978-4-8010-0296-6 C0370
装幀:宗利淳一
好評発売中!


アニメーションとは何か? アニメとはどのように異なるのだろうか?

アニメーションに携わる日仏の研究者・クリエーターたちが、研究と現場双方の視点から、地域性・社会性・歴史性が反映されたプロダクション・システムを微細に紐解き、そのアイデンティティを問い直す。
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11月の新刊:老練な船乗りたち《ブラジル現代文学コレクション》

2017年 11月 10日

老練な船乗りたち_書影老練な船乗りたち
《ブラジル現代文学コレクション》
ジョルジ・アマード(著)
高橋都彦(訳)

判型:四六判上製
頁数:372頁
定価:3000円+税
ISBN:978−4−8010−0292−0 C0397
装幀:宗利淳一
11月下旬発売

“船乗り”であることに不思議な情熱をかけた男たちの物語
魔術的リアリズムともいうべき虚実をないまぜにした巧みな文体をあやつり、神秘的で怪しげなバイーアの下町を、ボヘミアンや娼婦らの強烈な個性とともに描いた「キンカス・ベーロ・ダグアの二度の死」他一篇を含む、現代ブラジルの世界的作家ジョルジ・アマードの代表作!
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11月の新刊:小島信夫の文法

2017年 11月 9日

小島信夫の文法
小島信夫の文法
青木健(著)

判型:四六判上製
頁数:207頁
定価:2500円+税
ISBN:978-4-8010-0298-2 C0095
装幀:西山孝司
11月25日発売予定!


〈小説の自由〉を求めて、生存の深層へ
現実の渕から生の深奥へと錘鉛を下ろす代表作『抱擁家族』を読みほどく評論、ともに過ごした日々、小説の胎動を秘めた言葉の数々を振り返るエッセイ、さらには発掘対談を収め、小島信夫文学の沃野を見はるかす。
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11月の新刊:非‐場所 ――スーパーモダニティの人類学に向けて《人類学の展回》

2017年 11月 7日

非ー場所 書影非‐場所
スーパーモダニティの人類学に向けて
《人類学の展回》
マルク・オジェ(著)
中川真知子(訳)

判型:四六判上製
頁数:176頁
定価:2500円+税
ISBN:978-4-8010-0287-6 C0010
装幀:宗利淳一
11月15日頃発売!


誰もが孤独で誰もが似通る、匿名に満ちた均質な現代空間――
インターネットを介したコミュニケーション空間、大規模スーパーマーケットにおける消費空間、空港に代表される交通空間。現代では当たり前となったこれらの空間はしかし、歴史をもたず、匿名性に満ちた空間である。歴史とアイデンティティに根ざした「場所」と対置される21世紀の「非‐場所」を考察し、「いま・ここ」の新たな理論を立ち上げる。
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11月の新刊:[新版]カズオ・イシグロ――境界のない世界

2017年 11月 6日

カズオ・イシグロカズオ・イシグロ[新版]
境界のない世界
平井杏子(著)

判型:四六判上製
頁数:268頁
定価:2,500円+税
ISBN:978-4-8010-0288-3 C0098
装幀:宗利淳一
10月30日発売!

新ノーベル賞作家の全体像
デビュー作『遠い山なみの光』から代表作『日の名残り』、『わたしを離さないで』、そして短編集『夜想曲集』までをとりあげ、グローバルな作家の全貌にせまる本邦初の本格的な論考。カズオ・イシグロを読むための必携の書!
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11月の新刊:エルドラードの孤児《ブラジル現代文学コレクション》

2017年 11月 6日

エルドラードの孤児エルドラードの孤児
《ブラジル現代文学コレクション》
ミウトン・ハトゥン(著)
武田千香(訳)

判型:四六判上製
頁数:188頁
定価:2000円+税
ISBN:978-4-8010-0291-3 C0397
装幀:宗利淳一
11月中旬発売!


《ブラジル現代文学コレクション》刊行開始!
現代を代表する作家から巨匠にいたるまで、いまだ日本国内ではその多くを知られていない〈ブラジル文学〉の力強い息吹きを伝える文学コレクション!


舞台は20世紀前半のアマゾンの中流地域「エルドラード」。文明化されているとはいえ、人々は神話が色濃く残る世界に生きている。アルミント・コルドヴィウは、急死した父親の事業を継ぐが労働することに意識は向かず、一夜をともにしたきり姿を消した、あるインディオの女を忘れることができずにいた……。現代のブラジル文学を代表する作家が描く、文明と神話的世界が交錯した愛の物語。
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11月の新刊:隠すことの叡智 パルティータⅢ

2017年 11月 6日

隠すことの叡智
隠すことの叡智

パルティータⅢ
今福龍太(著)

判型:四六判上製
頁数:388頁
定価:3800円+税
ISBN:978-4-8010-0253-1 C0010
装幀:西山孝司
11月上旬発売!


“思想”と“方法”と“振る舞い”の源泉としての〈人類学〉――
人類学は、形式的な学問分野を超える、私たちの知の倫理学(エシックス)そのものである。本書は、これまでの著者の数ある論考のなかから、〈文化人類学〉の傍らにおいて書かれたものを集成。初期のみずみずしい論考から単行本未収録の貴重な論文、そしてトリックスター人類学者=山口昌男への機知あふれるオマージュにいたるまで、著者の独創的な〈人類学的思考〉のエッセンスを凝縮した新アンソロジー。隠された知の復権に向けて。
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10月の新刊:フランス・オペラの美学――音楽と言語の邂逅

2017年 10月 30日

フランス・オペラの美学フランス・オペラの美学
音楽と言語の邂逅
内藤義博(著)

判型:A5判上製
頁数:264頁
定価:4000円+税
ISBN:978-4-8010-0286-9 C0073
装幀:西山孝司
好評発売中!


フランス・オペラとは何だったのか?
17世紀のフランスではオペラは卑俗な舞台劇であり悲劇よりも劣るとされていた。しかし18世紀には大がかりな仕掛けと音楽で観客を魅了し次第に独自の美学を打ち立てる……ドラマトゥルギー韻律調性朗唱仕掛けの問題からラシーヌにもヴォルテールにも書けなかった「音楽悲劇」の秘密に迫る。
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10月の新刊:欠落ある写本――デデ・コルクトの失われた書《フィクションの楽しみ》

2017年 10月 25日

欠落ある写本_書影欠落ある写本
デデ・コルクトの失われた書
《フィクションの楽しみ》
カマル・アブドゥッラ(著)
伊東一郎(訳)

判型:四六判上製
頁数:376頁
定価:3,000円+税
ISBN:978-4-8010-0279-1 C0097
装幀:宗利淳一
10月25日発売!


秘密は秘密の中に収められ、秘密によって隠される
文書館に忽然と出現した、古代の謎めいた写本。そこに描かれる、遊牧騎馬民族オグズの部族内で行われるスパイ探しの審問の様子と、サファヴィー朝のシャーの影武者をめぐる逸話、一見すると無関係な二つの物語のテキストは、写本の中で入り交じり、緊張を高めながら、悲劇的結末へと向かう……
中世チュルク叙事詩の最高傑作『デデ・コルクトの書』に隠された謎を題材に、現代アゼルバイジャンを代表する小説家=文学研究者が書き上げた歴史幻想小説を、本邦初紹介。
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